金沢21世紀美術館が10月から値上げ

コレクション展が90円アップの450円に

2019年2月17日付の北國新聞に、金沢21世紀美術館(通称:21美)の観覧料が値上げされるという記事が掲載されていました。

値上げされるのは今年の10月からで、21美の所蔵作品を展示するコレクション展の観覧料が、現行の360円から90円引き上げられ450円となります。

21美の観覧料の値上げは、2014年に10円引き上げられて以来となります。

記事によると、金沢市では年間約4,000万円の増収を見込み、この収入で案内係などのスタッフの増員や総合受付の拡充など、受け入れ態勢の充実を目指すとのことです。

具体的な値上げ日は3連休の初日にあたる10月12日(土)で、この日から始まる「大コレクション展(仮称)」を機に導入の予定です。

コレクション展のほか特別展の観覧料も見直され、現行の1,000円から1,200円に引き上げられます。また、金沢能楽美術館との共通鑑賞券は、510円から570円に値上げとなります。

年間約30万人の来場を見込んでオープンした21美の入場者数は、当初から年間130万~150万人台で推移しました。

そして、2015年3月の北陸新幹線の開業を機に一気に増えて200万人を超え、今年度の4月~9月期には上半期として過去最多となる137万7,202人が来場しました。

21美を管轄する金沢市によると、各設備の痛みが想定よりも早いそうです。

金沢市では、21美の魅力を維持するためには建物自体を新鮮に保つ必要があるとして、設備投資の財源の一部を入場者に負担してもらおうと値上げに踏み切ります。

混雑緩和のため、入場者の導線をコントロールする必要があるとも判断。

広坂口と市役所口にコンシェルジュ(案内係)を配置するとともに、総合案内のスタッフを増やし、合わせて総合受付のカウンターを拡張して発券機を3台から5台に増やします。

21美では、今年の12月20日から来年の2月3日までを全館休館とし、大幅な改修工事を行ないます。

休館中には総合受付の拡張のほか、市民ギャラリーA、Bの修繕、5カ所あるトイレの改修も実施します。

全面的な休館を避けるため部分的な営業ができないか検討しましたが、入館者の安全を完全に確保するためには全館休館はやむを得ないとして、入館者が比較的少ない時期を選びました。

金沢市では、一連の改修工事費として新年度当初予算案に1億520万円を計上します。

現在は無料となっている「レアンドロのプール」の地上部入場については、混雑を緩和するため、4月からコレクション展または特別展のチケットが必要となります。

この作品は、有料チケットが必要な「展覧会ゾーン」に位置しますが、2004年の開館以来、誘客の目玉として無料となっていました。

紙面には、チケット売り場に長蛇の列ができている写真が掲載されていましたが、皮肉にも、列の向こう側に見えるプールの地上部には、観覧者が6人しかいませんでした。

週末と夏休みは長蛇の列になるチケット売り場

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値上げは致し方ないがプール地上部は無料で

金沢21世紀美術館の観覧料の値上げについては、致し方ないものと思います。

当初の想定を大きく超える来館者が訪れたことで、施設の傷みが早くなったというのも頷けますし、私から見ても「お金がかかっても、何とかしないとダメでしょう」と感じる部分があるからです。

21美が混雑するのは週末と祝日と夏休み期間中で、混雑日に影響を受けるのはチケット売り場と女子トイレです。

チケット売り場には長蛇の列ができます。そして、その列がなかなか前に進みません。

と言うのは、21美ではチケット販売時に、撮影可能な展示室や持ち込み不可の荷物に関する説明をするので、一組当たりの対応時間がとても長いのです。

はじめて21美を訪れる観光客の方は時間が限られていますので、「どうしてこんなに列が進まないのだ」「もっと早い対応ができないのか」と苛立つことは容易に推測できます。

私も、なぜ売り場を増やさないのだろうと思いながら長蛇の列を眺めています。

話しは逸れますが、チケット売り場に長蛇の列ができている時は、隣接する金沢能楽美術館で、能楽美術館と21美との共通鑑賞券を買われるといいでしょう。

150円ほど割高になりますが、能楽美術館のチケット売り場には列ができていないので、時間を買うことができます。

列ができるということで言えば、チケット売り場と「レアンドロのプール」とミュージアムショップの中間にある女子トイレにも列ができています。

もし、トイレに列ができている場合は地下のトイレに向かってください。

21美では、無料ゾーンに3カ所、有料ゾーンに2カ所のトイレがあります。私が利用する男子トイレでは、無料ゾーンの地下トイレが一番空いています。

北国新聞の記事によると、チケット売り場とトイレが整備されるのは2020年2月とのことですので、それまでに21美を訪れる方は参考にしてください。

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21美は、今、ひとつの分岐点に立っているように思えます。

2004年のオープン以来、21美は「美術館」というよりも「アート広場」という方向性で運営し、国内有数の人気ミュージアムへと成長しました。

しかし、2017年4月に新館長が着任してから、金沢21世紀美術館は「広場」となることを捨て、名前のとおり「美術館」の方向に行こうとしているように見えます。

つまり「見せる人」と「見る人」という垣根を作っているように感じるのです。

私は、オブジェなどの現代アートとは、作品だけでは未完成で、作品に “人” がプラスされて完成するものだと考えています。

レアンドロのプール、ラッパのオブジェ、ジャングルジム、色の掛け合わせのオブジェ、「まる」が重なったオブジェなど、21美では来館者が笑顔で作品と戯れています。

来館者が思い思いのポーズで写真を撮り合っている光景は、まさに憩いのアート広場と言った雰囲気です。

現在はラッパのオブジェがすべて撤去されています

2017年3月までの “ちょい悪おやじ” 風の前館長は、来館者を遊ばせてくれていました。展示室の作品も基本的に撮影okで、私も、初めて訪れた時は作品を撮影できることに驚いたものです。

それが、新しい館長の就任以降、来館者から遊びの道具を一つひとつ取り上げているように思えます。

まず、展示室の作品が撮影禁止となりました。今ではチケット購入時に「撮影できるのはプールだけです」と説明されます。

プール以外にも、芝生の養生のためとの理由でラッパのオブジェがすべて撤去されました。市民ギャラリーが改修のために閉鎖され、恒久展示作品の「雲を測る男」が観覧できなくなりました。

そして、次に取り上げようとしているのが「レアンドロのプール」での来館者同士の触れ合いです。

プールの水の下に人がいる作品として知られる「レアンドロのプール」は、水の上の無料ゾーンと、水の下の有料ゾーンにいる人たちが、見知らぬ者同士で手を振り合うことが最高の優位点でした。

また、水の下にいる人たちが、水の中にいるように見せようと様々なポーズでカメラに収まる光景を、プールの上にいる人たちが笑顔で眺めていることも大きな楽しみでした。

プールの地上部を有料にしてしまうと、地上部への入場者が激減しますので、来館者同士の触れ合いの機会が圧倒的に少なくなってしまうでしょうね。

このような経緯から、私は観覧料の値上げには理解を示しますが、プールの地上部を有料とすることについては大反対です。

レアンドロのプールの地上部は、これまでどおり無料開放すべきだと思います。

市民ギャラリーの閉鎖でこの光景も見られません

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