お茶室での抹茶と和菓子は兼六園のお楽しみのひとつ

兼六園の見どころ#6

兼六園を散策される際のアクセントとなるのが6つの茶店です。

広大な敷地の兼六園には、坂道があり、砂利道があり、小高い築山も2つあるなど、園内をくまなく見学すると結構疲れます。そこで、茶店で抹茶や和菓子やお団子を味わいながら一休みされるのもいいでしょう。

園内には時雨亭、内橋亭、三芳庵、寄観亭、ことぶき、兼六亭の6つの茶店があります。この中で時雨亭(しぐれてい)だけは石川県が運営しており、その他の5店舗は民間が運営しています。

時雨亭は6代藩主・前田吉徳が建てた茶室で、明治初期まで園内の噴水の前に存在していました。明治時代に取り壊されましたが、幸い平面図が残されていたことから、石川県によって2000年(平成12年)に長谷池のほとりに再現されました。

時雨亭

兼六園が3分でわかる画像集



時雨亭で本格的なお茶会を

時雨亭は真弓坂口から坂道を上り、左手に瓢池を眺めながら坂上まで行くと左前方に見えてきます。地元自治体が再現した由緒ある茶室だけあって、茶室の周囲は緑の木々と池の水辺で彩られています。

お茶室では抹茶とオリジナル生和菓子のセットが730円で、抹茶を味わった後にゆっくりと庭園を眺めることができます(トップ写真)。日本人のお客さんに交じって欧米からの観光客の姿も見られます。

時雨亭のお茶室

時雨亭の利用案内

利用時間 午前9時~午後4時30分 ※受付は午後4時まで
呈茶料 抹茶+生和菓子セット 730円/煎茶+和菓子セット 310円
休亭日 年末年始(12月29日~1月3日)
TEL 076-232-8841

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霞ヶ池の内橋亭、芥川龍之介ゆかりの三芳庵

兼六園の茶室の中で、内橋亭と三芳庵は池に浮かぶ水亭で知られています。

まず、ことじ灯籠で知られる霞ヶ池に浮かぶのが内橋亭です。ことじ灯籠越しに広がる霞ヶ池と、対岸に佇む内橋亭という組み合わせは、兼六園の中でも最も人気のある撮影アングルです。

内橋亭は現役の茶店で、霞ヶ池を眺めながらお食事や呈茶を楽しむことができます。ただし、入ることができるのは岸辺に建っている茶室までで、池に浮かんでいる水亭については入ることができません。

とはいえ、岸辺のお部屋から水亭越しに霞ヶ池を眺めることができますし、岸辺のお部屋と水亭を結ぶ “内橋” を見ることもできます。この内橋が亭の名前の由来です。

内橋亭

兼六園の見どころ#2

三芳庵

瓢池にある三芳庵(みよしあん)は、陸の上に建つ本館と、池に浮かぶ水亭の2つのお部屋からなるお食事処・甘味処です。蓮池門口から入ってすぐ左手に位置しています。

水亭で翠滝から流れ落ちる水音を聞きながら、奥ゆかしさを漂わせる瓢池を眺めるのもお奨めです。かつて、この三芳庵には翠滝の上に「別荘」がありました。その別荘は芥川龍之介が友人の室生犀星に招かれて宿泊した場所でした。

三芳庵(水亭)

兼六園の見どころ#4

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寄観亭、ことぶき、兼六亭はお土産処

園内の6つの茶店の中で、寄観亭、ことぶき、兼六亭の3店はお食事処・甘味処です。

寄観亭(きかんてい)は桜ヶ岡口のすぐ近くに位置する茶店で、桂坂口から霞ヶ池への導線に位置していることから最も利用者数の多い茶店です。1階の売店では、お土産をはじめお団子やソフトクリームなどが売られています。

お店の前に置かれているベンチに腰を下ろして、店内で買った飲み物やお菓子を口に運びながら、疲れた身体を癒している来園者の姿が多く見られます。

寄観亭

兼六亭は蓮池門口から松涛坂を上ったところに位置しています。お店の前には日本最古の噴水があります。位置的に桂坂と真弓坂というメインの導線から少し外れていることから、ゆっくりと休憩したい方には穴場的な茶店です。

兼六亭

ことぶきは上坂口に隣接する茶店で、利用者数の多い料金所である桂坂口と真弓坂口からは奥まったところに位置しています。

ことぶき

園外の茶店通りは昔からの休憩処

兼六園は砂利道ばかりですので一回りしてくると結構疲れます。少し休みたいなという方は、桂坂口と蓮池門口の間にある茶店通りでお団子休憩を取られるのも良いでしょう。

茶店通りは昭和の頃の観光地を感じる通りで、お団子、せんべい、かき氷、ソフトクリームといった日本人に古くから親しまれてきたスイーツの看板が目立ちます。和風の観光地らしくお店の前には木製のベンチが置かれています。

この通りは正式には江戸町通りと言います。2代目将軍・徳川秀忠の次女の珠姫が、加賀藩の三代藩主・前田利常にお輿入れした際、珠姫とともに金沢に移住した侍従が暮らしたことから江戸町と名付けられました。

茶店通り

テレビのロケが多いお店は?

北陸新幹線の開業以降、金沢は全国ネットのテレビで数多く紹介されるようになりました。お店のロケについては、ひがし茶屋街のお店が一番多いのですが、最近は茶店通りのお店も紹介される機会が増えてきました。

茶店通りのお店で、地元のテレビ局や全国ネットでよく紹介されるのが見城亭と蓬莱堂です。いずれも昭和から続く店舗をリニューアルしたお店で、2階の客席からは金沢城の石川門が見渡せます。

見城亭(左手前)と蓬莱堂(右奥)

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金沢観光ガイド 南 武志

観光客の方が「ひがし茶屋街」の最寄りのバス停に並ばれているのを見て、兼六園も近江町市場も歩いて10分なのに…と思ったことが、このサイトをはじめたキッカケでした。 金沢の街は歩いて回れます。自分だけの観光プランで城下町・金沢を満喫してください。

2016年7月16日