カレーにキャベツは金沢の食文化

金沢旅行の予備知識 #7

近年は、テレビのグルメ番組などで「金沢カレー」「金沢おでん」などの言葉を目にするようになりましたが、カレーライスやおでんの前に「金沢」が付くようになったのは最近のことです。

ちなみに、ウィキペディアによると「金沢カレー」という名称ができたのは2006年だとのことです。

日本海に面する能登半島の付け根で、目立つことなく静かに暮らしてきたこともあってか、全国的に広まっている一般的なメニューの中には、金沢独自の食べ方が見られるものもあります。

まず、金沢のカレーライスにはキャベツが載っています。

金沢では一般家庭で食べるカレーライスにもキャベツを載せます。金沢の人たちは、カレーにキャベツを載せるのがあたり前だと思っています。

私は東京に出た当初、キャベツの載っていないカレーライスを見て「このお店はカレーにキャベツを載せないんだ」と思いました。そして、キャベツを載せるのは金沢だけの習慣なのだと知るのはだいぶ後のことでした。

カレーとキャベツを一緒に食べると、辛くありません。それから、熱くありません。ショリショリとしたキャベツの触感と相まって、豪快に口に運んでいくことができます。

それから、ルーの色が明らかに違います。金沢カレーは「こげ茶色」です。県外の人が黒いルーと表現するほどの濃い茶色です。

雪の日はカレーライスが温まります(三十間長屋)

金沢の人は夏にも「おでん」を食べます

金沢はおでん屋さんの数が全国で一番らしいですね。

確かに言われてみると、ミシュランの星を獲得したお店が9店舗も集まる、金沢で一番のグルメタウン・片町エリアでは「おでん」の看板のお店が目につきます。

金沢ならではのおでんの具としては「車麩」「バイ貝」「カニ面」が挙げられるでしょう。

カニ面というのは、メスの蟹の「香箱ガニ」(こうばこがに)のことで、オスの「加能ガニ」(かのうがに)に比べて小さく値段も安いことから、庶民的な料理の「おでん」に用いられているものです。

おでんについて関東からお越しの方にお知らせです。金沢のおでんの具には「ちくわぶ」はありません。私は東京で「ちくわぶ」が一番好きなおでん種になって帰ってきましたので、金沢では寂しい思いをしています。

テレビの全国ネットで紹介された赤玉本店(片町)

金沢ではお寿司は手づかみで食べます

金沢のお寿司屋さんでは、基本的に寿司は手づかみで食べます。もしかすると、西日本では寿司を手づかみで食べる方が一般的かもしれませんね。

逆に東日本では寿司は箸で食べるのが一般的です。私も東京に出て戸惑ったことのひとつがお寿司を箸で食べることでした。よく醤油の中にご飯をポロっと落としたものです。

金沢のお寿司屋さんでは、カウンターに座ると目の前に水が流れています。その水で指を洗いながら、手づかみで食べて行きます。

また、金沢ではエビを頼むと生のエビが出てきます。

東京からお越しの方は「頼んでもいないのに甘エビが出てきた」と驚かれるかもしれませんね。

金沢のお寿司屋さんで茹でたエビが出ることはありません。エビを頼んで生のエビが出てくるのは普通のことで、ぽったくられているわけではありませんの。どうぞご安心ください。

金沢のお寿司屋さんでは「エビ」は生のエビ

味付けやちょっとした習慣は関西風かも

金沢の食文化は関西の流れを汲んでいます。関東では “そば屋” に「うどん」がありますが、金沢では “うどん屋” が「そば」も作ります。出汁は薄味です。

関東では、うどんに油揚げが載ると「きつねうどん」ですが、金沢では「いなりうどん」と呼びます。関東では「たぬきうどん」には天かすですが、金沢では玉子が入ります。

また、金沢ではご飯の上に天かすが載ったものが「天丼」で、東京のようにエビ天が載ることはありません。

金沢では「そば屋」ではなく「うどん屋」

ちらし寿司も違います。金沢のちらし寿司は東京では「わっぱめし」と呼ばれているメニューです。ご飯の上に寿司ネタが載る江戸前のちらし寿司のことを、金沢では海鮮丼と呼びます。

それから、面白いところでは、喫茶店でアイスコーヒーを注文する人は「れーこー」と言って注文します。“冷たいコーヒー” の略です。

お店の呼び方も東京とは違います。金沢ではマクドナルドは「マクド」、ケンタッキーフライドチキンは「ケンフラ」です。

食文化については、西日本からお越しの方が馴染みやすいかもしれませんね。

古くからの飲食店街・柿木畠(かきのきばたけ)

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江戸時代の金沢は国内で4番目の大都会でした