ひがし茶屋街「八の福」が目抜き通りに移転

金沢市の花街改修補助制度で適用第1号

6月28日付の北國新聞に、ひがし茶屋街の現役のお茶屋のひとつである『八の福』(はのふく)が、メインストリートに移転するという記事が掲載されていました。

金沢市では今年度からお茶屋の改修補助制度を導入しています。

記事によると、適用第1号として、ひがし茶屋街の『八の福』が、2018年1月をめどに宇多須神社近くの現住所から、ひがし茶屋街のメインストリートである二番丁に面する空き家に移転することになりました。

移転により、店舗面積は現在の約2倍に広がります。八の福では顧客サービスを充実させたい考えで、金沢市では花街文化継承の弾みになるとみているとのことです。

八の福は女将の福太郎さんが切り盛りし、小梅さん、佳丸さん、杏花さんの3名の芸妓さんが所属しています。

現在の店舗は、メインストリートの二番丁から三番丁への導線となっている路地に面しており、2005年に福太郎さんが独立開業しました。

建物内は1階がカウンターバー、2階がお座敷となっていますが、延べ床面積が100㎡ほどしかなく、手狭に感じていたそうです。

移転先の建物は、元々は住居として使用されていた建物で2016年秋に空き家となったものです。

現在の店舗よりも立地条件が良く、延べ床面積も約190㎡と広いことから、福太郎さんは空き家になった直後に購入しました。

街灯の向こうの黒っぽい建物が移転先です

今回適用される改修補助制度は、ひがし、にし、主計町の各料亭組合の加盟者を対象とするもので、お座敷や壁といった内装は費用の3分の1、トイレなどの給排水設備については2分の1まで助成されます。

助成の上限は総額600万円で、これとは別に借入金の利子負担に対する助成枠も用意されています。

八の福では制度を活用し、1階を飲食スペース、2階をお座敷にそれぞれ改修し、空調設備も設けます。

2017年6月中に着工し、1階の通り側には間隔の狭い格子の「木虫籠(きむすこ)」を設け、伝統的なお茶屋の外観を整えます。

女将の福太郎さんは北國新聞の取材に「新天地で、新たな気持ちで頑張りたい」と語ったとのことです。

金沢市によると、30年前に三茶屋街あわせて40軒ほどあったお茶屋は、現在、ひがし6軒、にし4軒、主計町4軒の計14軒となりました。

金沢市商業振興課の担当者は「補助制度により、各お茶屋が投資に前向きになり、町が活気づくことを期待したい」とコメントしています。

とても気になる『八の福』か『八乃福』か

金沢の茶屋街で営業しているお茶屋につきましては、当サイトのニュースでも数多くご紹介してきました。

ひがし、にし、主計町の三茶屋街では、2017年に入って、にし茶屋街の『西泉家』と、ひがし茶屋街の『藤とし』が残念ながら店仕舞いをしました。

その一方で、今回ご紹介している『八の福』は、『八しげ』の芸妓さんだった福太郎さんが独立開業した新しいお店です。また、八の福に続いて『藤とし』の芸妓さんだった弥栄子さんが『藤乃弥』を開業しました。

屋号を継承していくのも良し、独立して新しいお茶屋を開業するのも良しです。

八の福については、確かに現在の店舗はロケーション的に少しわかりにくいところにありますので、メインストリートに移転するというのは良いニュースですね。

金沢でお茶屋を経営する女将の中でも、福太郎さんは新花(新人芸妓)の発掘にとても熱心な方です。広いお座敷になることで、さらなる新花さんのスカウティングも期待できるのではないでしょうか。

新進気鋭の女将・福太郎さん

北國新聞の記事にもあるとおり、移転先の建物は1階が車庫になった民家でした。

県外の方は、ひがし茶屋街のメインストリートに民家があったのかと驚かれたかもしれませんが、今もメインストリートの二番丁には、個人名の表札が掛かっている建物があります。

さて、『八の福』については、個人的にお店の屋号でとても気になっていることがあります。

北國新聞では『八の福』と平仮名で表示していますが、金沢芸妓のホームページでは『八乃福』と漢字で表記されています。

実際に店舗の表札を見ると、「の」とも「乃」とも読める微妙な書体で掲出されています。

お花見の季節に設置されるぼんぼりには『八の福』と記されていますので、平仮名が正しいのかもしれませんが、それであれば、金沢市観光課が問い合わせ先となっている金沢芸妓のホームページを修正しなければいけませんね。

お店の表札は「の」にも「乃」にも読めます

金沢芸妓ホームページ


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