皇太子殿下が金沢芸妓の一調一舞をご鑑賞

にし茶屋街の乃莉さんと八重治さんが披露

今週末の石川県の地元メディアは、皇太子殿下のご来県の話題でもちきりでした。

このたびのご来県は、第28回全国「みどりの愛護」のつどいに殿下がご臨席されることから実現したものです。

前日には石川県文化財保存修復工房を訪れ、文化財の修復作業にあたる職人さんにお声掛けされた様子がテレビや新聞で紹介された他、式典当日には、会場となった本多の森ホールでの殿下のご挨拶がトップニュースでした。

また、皇太子殿下が金沢城公園の玉泉院丸庭園で石垣に関心を示されたという話題や、金沢芸妓の伝統芸である「一調一舞」を鑑賞された殿下が、「素晴らしいですね」と至芸を称えられたことも大きく紹介されました。

一調一舞については、6月11日付の北國新聞によると、小鼓が厳かに打たれ、五穀豊穣を祈る鈴がめでたく振り鳴らされ、金沢が誇る名妓による一調一舞「三番叟」の格調高い舞台が披露されたとのことです。

皇太子殿下に一調一舞を披露したのは、にし茶屋街・明月の女将で石川県指定無形文化財保持者の堅田乃莉さんと、にし茶屋街・浅の家の女将で、石川県邦楽舞踊協会特別理事で日本舞踊西川流師範の西川八重治さんのお二人です。

影笛とともに、2人の研ぎ澄まされた小鼓と舞が響き合い、わずか5分半の舞台に「芸処」の神髄が凝縮されました。

一調一舞は、金沢三茶屋街の芸妓さんが総出演する「金沢おどり」で2年前に初披露され、たちまち呼び物となった演目です。

舞台を務めあげた名妓2人は、ほっと表情を緩め、皇太子殿下は「お体に気を付けて頑張ってください」などと激励されたとのことです。

乃莉さんは「死ぬまで勉強ですと申し上げました」、八重治さんは「おかげさまで、これでまた長生きできます」と感謝の気持ちを語りました。

また、紙面では、説明にあたった石川県立音楽堂邦楽監督・駒井邦夫氏の、「金沢の地で名人級の芸を守り、育てるお二人に敬意を表されていた」とのコメントが紹介されていました。

金沢城公園・玉泉院丸庭園の石垣

21世紀の金沢の芸処は「にし茶屋街」

今回の皇太子殿下へのお披露目という大役を務められた乃莉さんと八重治さんは、いずれも「にし茶屋街」の現役のお茶屋の女将です。

時代は巡り、現在の金沢の三茶屋街では「にし」が最も多くの芸妓さんが所属する茶屋街となりました。

鼓と三味線による演奏と、扇子を片手にあでやかに舞う舞踊は、昭和初期までは、女遊びにやってきた旦那衆を喜ばすためのものでしたが、今では伝統芸能として位置付けられています。

乃莉さんと八重治さんのお二人にとっては、皇太子殿下へのお披露目は、長年にわたって芸を守ってきたことへのご褒美かもしれませんね。

にし茶屋街

金沢芸妓ホームページ


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