石川県立能楽堂で中学3年生が観能教室

約70年にわたって続いている課外学習

7月6日付の北國新聞に、石川県立能楽堂で、金沢市内の中学3年生の観能教室が始まったという記事が掲載されていました。

観能教室は金沢市教育委員会が長年にわたって行なっているもので、初日は金沢市内13校の中学3年生、約1,400人が狂言などを楽しんだとのことです。

金沢能楽会員が舞囃子「羽衣」、能「八島」、狂言「附子」を披露し、生徒による太鼓奏者へのインタビューも行なわれました。

観能教室は3日間にわたって行われる予定で、金沢市内の32の中学校、特別支援学校中等部の生徒約4,200人を対象に開講されます。

能楽堂は兼六園とはお向かいさんです

藩政期の金沢は能が盛んな土地でした。その契機となった藩主が五代目の前田綱紀でした。

元々、能に全く興味がなかった綱紀は、五代将軍・徳川綱吉に能を披露しなければならなくなったことから、懸命に能の稽古に励んだと伝えられています。

それまで、前田家では豊臣秀吉が贔屓にしていた金春流に傾倒していましたが、将軍綱吉が宝生流を取り立てていたことから、前田綱紀も宝生流を学びました。そして、加賀宝生として今日まで受け継がれています。

綱紀が庶民にも能を奨励したこともあって、藩政期には「空から謡が降ってくる」と形容されたほど町民に広まっていきました。

残念ながら、今日では能を愛好する人は極めて少数です。

金沢市では、加賀宝生の伝統を後世に受け継いでいくため、1949年(昭和24年)から市内のすべての中学生を対象とした観能教室を開催しています。

私も中学3年生の時に、県立能楽堂に学年全員で観劇に行きました。

観能教室では複数の中学が一緒に観劇するのですが、私の中学と一緒に観劇したのが金沢大学付属中学校でした。

金大付属中学は金沢で一番優秀な中学校ということもあって、私の学校の先生としては恥をかかないようにして欲しいと思ったのでしょうね。観劇中は絶対にしゃべってはいけないと口酸っぱく言われたことを憶えています。

さて、石川県立能楽堂は本多の森に位置し、兼六園とは道路を挟んでお向かいさんのロケーションにあります。

兼六園から能楽堂へ行かれる場合、随身坂口から金城霊沢と金沢神社を経由するか、小立野口から石川県立伝統産業工芸館を経由して能楽堂へと行かれるのがいいでしょう。

緑に囲まれた、とても閑静な環境にありますので、能に興味のない方も立ち寄られてみてはいかがでしょうか。

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