日本武尊像に芭蕉の句碑。兼六園のモニュメント

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日本武尊像 (やまとたけるのみこと)

兼六園の見どころ vol.9

日本三名園のひとつに数えられる兼六園には、いくつものモニュメントが置かれています。

藩政期に設置されたものもあれば、明治以降のモニュメントもあり、前田家の庭から金沢市民の庭へと移り変わってきた歴史を垣間見ることができます。

園内のモニュメントの中でも、兼六園を代表する景観のひとつとなっているのが、千歳台エリアに建てられた「明治紀念之標」です。

明治紀念之標は、1877年(明治10年)の西南戦争で戦死した石川県出身者の慰霊碑で、1880年(明治13年)に兼六園内に建てられました。建立に際しては明治天皇や旧加賀藩主の前田家からも多額の寄付が寄せられました。

その慰霊碑の中央には「日本武尊像」が置かれています。

この像は高さ5.5m、重さ5.5トンの大きさで、日本最古の銅像とされています。日本武尊(やまとたけるのみこと)は第12代景行天皇の皇子とされ、熊襲征伐を指揮した古代日本の伝説的な英雄です。

日本武尊像

兼六園の見どころ vol.6
宏大な千歳台の眺めは「ザ・兼六園」


日本武尊像から霞ヶ池への途中には地蔵堂が設置されています。ひっそりと鎮座していますので、気付かずに通り過ぎていく人も多いのではないかと思います。

地蔵堂が置かれているエリアには、竹沢御殿という200部屋もある大御殿が建てられていました。1800年代の前半のことです。

竹沢御殿は12代藩主・前田斉広の隠居所として建てられたもので、斉広の死後に長男の前田斉泰によって取り壊されました。

ちょうど地蔵堂が置かれている場所が斉広の寝室にあたり、故人の枕元跡を踏まないようにと地蔵堂が建てられたものです。

地蔵堂

兼六園が3分でわかる画像集




「おやっ」と思わせる意外性。芭蕉の句碑

日本武尊像の裏手を霞ヶ池と反対方向に歩いていくと、山崎山と呼ばれる築山のエリアへと入って行きます。

山崎山の麓にあるのが松尾芭蕉の句碑です。

この句碑は大きな岩に芭蕉の句が彫られているもので、1689年(元禄2年)の「奥の細道」の途中に金沢で詠んだ、「あかあかと 日はつれなくも 秋の風」の文字が彫られています。

岩が風化しているので全ての文字を読み取ることはできませんが、最初の「あ」の文字ははっきりと読むことができます。

句碑は1846年(弘化3年)に卯辰山の寺院に建てられ、1883年(明治16年)に兼六園に移設されました。

山崎山への “登山道” の入口にある芭蕉の句碑

兼六園の見どころ vol.7
眺望台と栄螺山は兼六園の眺望スポット

伝統的なデザインを受け継いだ「ラジオ塔」

兼六園の眺望スポットのひとつで、霞ヶ池の裏手に築かれた栄螺山(さざえやま)の頂上には、避雨亭と名付けられたモニュメントがあります。避雨亭は、文字どおり雨を避けるための唐傘の役割で設けられた施設です。

元々はモニュメントとして作られたのではないと思いますが、シンプルなデザインは藩政期のオブジェのように感じます。

避雨亭

霞ヶ池から梅林へと下る途中には木製の灯籠型の塔があります。それがラジオ塔です。

この塔は日本放送協会(NHK)が公共放送普及のため1933年(昭和8年)に設置したもので、名古屋放送局のラジオ放送を受信して流していました。

余談ですが、競泳の「前畑がんばれ、がんばれ前畑」の実況で知られるベルリン五輪は、設置から3年後の1936年のことです。当時は “街頭ラジオ” の周りに人々が集まってきたのでしょう。

その後、一般家庭にラジオが普及していくのに伴い役割を終えました。

話しは少し逸れますが、金沢で視聴できるNHKニュースには3つの形態があります。東京からの全国ニュースと金沢放送局からのローカルニュース、そして名古屋放送局からの東海・北陸ニュースの3つです。

ラジオ塔

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歩き疲れた人にとっての貴重な休憩所

入園者数の多い桂坂口と真弓坂口から奥まったところに位置する梅林には、舟之御亭(ふなのおちん)と名付けられた休憩所があります。

この御亭は、兼六園作庭の第一歩を記した5代藩主・前田綱紀が設けた亭で、夕顔亭、時雨亭、内橋亭とともに兼六園の「四亭」のひとつに数えられています。かつては現在の桜ヶ岡口のあたりに設けられていました。

舟之御亭は、兼六園と命名された1822年(文政5年)頃にはすでに失われていましたが、絵図などを元に2000年(平成12年)に現在の場所に復元されました。

今では、ちょっとした休憩所になっています。

舟之御亭

舟之御亭は兼六園の随身坂口のすぐ近くに位置しています。そして、随身坂口を出たところには金沢の歴史を物語るモニュメントがあります。

それが、金沢の地名の由来となった金城霊沢(きんじょうれいたく)です。

歴史に興味のある方でしたら見てみたいと思われるのではないでしょうか。金城霊沢があるのは兼六園の外になりますので、入園前か退園後に立ち寄るといいでしょう。

金城霊沢

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