にし茶屋街「旧西泉家」に人形ミュージアム

お茶屋廃業から2年を経て新たな方向性

2019年4月17日付の北國新聞に、金沢の三茶屋街のひとつ「にし茶屋街」に人形ミュージアムがオープンするという記事が掲載されていました。

一昨年の2月いっぱいで廃業したお茶屋「西泉家」の建物を利用してオープンするもので、本年の6月中旬の開業を目指します。

建物は木造2階建てで、外観、内装にはほとんど手を入れず、茶屋建築を生かして約400点の人形を展示します。

東京の新宿で「サムライミュージアム」を展開する「とんぼ八」の2軒目のミュージアムとなります。2016年末に死去した女将の遺族が、東京の企業に建物を貸し出すことを決めました。

展示するのは、江戸中期以降に作られた武者人形や、有田焼や薩摩焼の瀬戸物人形、東北地方の工芸品のこけし、多彩な土人形など全国各地の名品です。

加賀八幡起き上がり、加賀人形といった郷土ゆかりの品や、日本にルーツがあるとされるロシアのマトリョーシカも並べ、ガイド付きで時間をかけて案内する予定です。

ミュージアムの担当者は「日本人形は工芸品としてのレベルが高い。外国人観光客にもしっかりと見ていただきたい」と話し、北陸新幹線開業で観光客が増える金沢の茶屋街を選んだとのことです。

長年、にし茶屋街でお茶屋を営んできた「西泉家」は、女将のまり千代さんが亡くなり、後継者がおらず廃業しました。

まり千代さんの息子さん(東京都在住)は「母も人形が好きだった。名工が心をこめて作った人形を通じ、国内外の方々に日本文化に親しんでいただける新名所になればうれしい」とコメントしました。

にしのお茶屋のひとつだった「西泉家」


「金沢を観光してみたいかも」




人口の少ない金沢でぜひ成功して欲しい

にし茶屋街の「西泉家」の廃業については、当サイトでも2017年3月1日付で掲載しました。

あれから2年、にし茶屋街に行くたびに「まだ買い手が見つかっていないのだな」と思いながら、建物の前を通り過ぎていました。ようやく次の活用が決まって良かったですね。

人形ミュージアムは、東京資本でオープンするとのことですが、正直に申しまして、東京に比べて人口も外国人観光客もはるかに少ない金沢で上手くいくだろうかという不安はあります。

3年前にアメリカの「ロックの殿堂」の日本支局が金沢にオープンする際には、プレオープンの段階で頓挫してしまいましたし、金沢でスタートした新事業が上手くいかない例が多くあります。

金沢と東京では人通りの桁が2つほど違います。また、にし茶屋街は金沢の観光名所の中でも訪れる人の少ないエリアで、ひがし茶屋街の10分の1ほどでも人通りがあればと思うほどです。

そのような環境にあることから、東京から進出した施設が「こんなに人通りがないところではビジネスにならない」と、東京に戻ってしまわないかと心配です。

「ひがし」に比べて人通りの少ない「にし」

ただ、私の心配が杞憂に終わる可能性も感じます。

東京の「サムライミュージアム」の場所を確認すると、昼間はほとんど人通りのない歌舞伎町の奥まったエリアにありますので、にし茶屋街の人通りの少なさは克服できるかもしれませんね。

人形ミュージアムの担当者のコメントからは、外国人観光客を意識していることがうかがえます。欧米からの観光客をターゲットとすれば成功の確率が高まるのではないでしょうか。

もうひとつ心配があります。

金沢に限らず、観光名所を訪れる観光客の方々は、その土地のものを見たいと思いますし、その土地のものを買いたいものです。

繁華街の香林坊にオープンするのであれば、金沢の人たちも訪れますので全く問題はないのですが、観光名所のにし茶屋街では、訪れる人たちは金沢のものを見たいのではないかという心配があります。

ただ、この件に関しても「にし茶屋街」なら解消できるかもしれませんね。

にし茶屋街には英国王室御用達の高級チョコレート店が出店していますし、甘納豆の「かわむら」には金沢の女性も多く訪れますので、ひがし茶屋街に比べて金沢に特化する必要性は低いでしょう。

また、今年の7月26日には、隣町の寺町に「谷口吉郎・吉生記念金沢建築館」がオープンします。

鈴木大拙館を設計した谷口吉生氏の設計によるミュージアムということで、忍者寺、室生犀星記念館と併せて、にし茶屋街・寺町界隈を訪れる人が増えることが期待できます。

いろいろと書き連ねてきましたが、「人形ミュージアム」には何とか成功して欲しいものです。

英国王室御用達の高級チョコ店『プレスタ』

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