お茶屋を救うのは「女性客」と「一見さん」

金沢市が3つの茶屋街のお茶屋を支援

2月25日付の北國新聞の一面に、金沢市がお茶屋を支援するという記事が掲載されていました。

記事によると、金沢市では、花街文化を担うお茶屋の内装の改修や借入金の利子負担に対する助成制度を、新年度予算に組み込んだとのことです。

近年は、お茶屋を支える旦那衆が少なくなるなど経営上の課題が深刻化していることから、金沢市では資金面でお茶屋を下支えすることで、女将の負担軽減を図ります。

また、金沢市では芸妓の研鑽と披露の場であるお茶屋を貴重な文化的遺産と位置付け、制度を通じて、伝統芸能の継承・振興に努めるとしています。

現在、金沢市には料亭向けの支援制度があり、新たにお茶屋を支援対象に追加するとのこと。市の新年度当初予算案には料亭分と合わせて改修事業費補助に3,350万円、利子補助金に1,350万円をそれぞれ計上しました。

支援は、ひがし、にし、主計町の各茶屋街で営業することが条件となります。改修は500万円を上限に、お座敷や壁などの内装については費用の3分の1、トイレなどの排水等設備は2分の1まで補助します。

利子負担への助成は、借入金の年利1%以内を限度とします。

金沢市によると、お茶屋は減少傾向にあり、30年前には三茶屋街あわせて40軒ほどあったお茶屋が、現在は、ひがし7軒、にし5軒、主計町4軒の計16軒となりました。

経営面では旦那衆の減少の他、後継者問題も指摘されています。記事では、金沢市では支援制度によってお茶屋を継承しやすい環境を整え、伝統文化を守りたい考えだと結んでいます。

にし茶屋街

旦那衆を当てにするのはやめませんか

当サイトでは、2月9日に「ひがし、にし、主計町のお茶屋に危機感」というタイトルの記事を掲載しましたが、ここからは私の意見を記します。

まず、金沢だけではなく全国各地でお座敷文化が衰退の危機に瀕している理由はただひとつ。芸者遊びよりもクラブ遊びの方が男のスケベ心が満たされるからです。

明治から昭和初期までは、芸妓さんと遊ぶことが男にとっての最先端の遊びでした。宴席では芸妓さんのお尻を触るのも普通の行為だったでしょうし、芸妓さんの方でも芸妓と娼妓の二枚鑑札を持っていました。

また、お茶屋には「はなれ」と呼ばれる1人客用の小部屋が用意され、贔屓の芸妓さんと人知れず愛欲に浸る客もいました。

女性たちの人気スポットとなった茶屋街をネオン街には戻せないという現状を考慮すると、伝統文化を守りたいという考えを金沢市が持っているのであれば、進むべき方向性は次の2つだと思います。

1つは顧客ターゲットを女性にする。もう1つは一見さんお断りの伝統を捨てる。

まず、女性客をターゲットとする場合は、何名様のお座敷でも1時間5万円という料金設定にするのはどうでしょう。1時間コースの場合は、線香1本分の実質45分が芸妓さんの出演時間で、その前後はお客の出入りやトイレの時間となります。

手狭な主計町のお茶屋でも8名~10名ほどはゆったりと座れるスペースがありますので、10人グループの場合ですと1人5,000円です。

お茶屋を改装したカフェ(主計町/彩賀)

女性客をメインとすれば、最高級のデートコースにもなるでしょうし、親子連れでお母さんの誕生日を祝う人も出てくるでしょう。そして、女性客が中心になればお座敷は純粋に踊りや演奏の披露の場となります。

また、お座敷が純粋な芸の披露の場になれば、男性だけの団体客の場合でもお色気サービスは必要なくなります。

もう1つの「一見さんお断り」については、もし本当にお茶屋の現状がひっ迫しているのであれば、すぐにでも一見さんokとすべきだと思います。一見さんを断っておいて、市民税で支援するのもおかしな話です。

お茶屋が一見さんお断りとしている背景には、お茶屋の支払い形態が大きく関係しています。お茶屋ではお客にお店で財布を開かせることはしません。遊び終えたお客はお金を払わずにお店から出て行き、溜まったツケを盆と暮れに支払います。

矛盾するようですが、このような粋な遊び方の伝統は続けるべきだと思います。

その場合は、観光客の方でしたらホテルの宿泊料金にお座敷料金を上乗せして支払うとか、提携する料理店の飲食料金に加えるのもいいでしょう。また、お茶屋の玄関で先払いをしてお座敷に上がる方法も考えられます。

とにかく、根本的な何かを変えなければ状況が好転することはないように思えます。

女性に大人気のひがし茶屋街

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