ミシュラン二つ星の名店『つる幸』が閉店

最終日の様子を地元の新聞社が密着ルポ

12月1日付の北國新聞に、老舗料理店の『懐石つる幸』が閉店したという記事が掲載されていました。

つる幸は、1965年(昭和40年)に金沢市尾山町に『京料理つる家』として開店以来、多くの食通を魅了してきた名店で、ミシュラン二つ星の評価を得ています。

記事は最終営業日の密着レポという形式で書かれていました。

オーナーの河田康雄料理長が、午前8時にまだ観光客がまばらな近江町市場で、鮮魚店と青果店5軒を回り、事前に注文した食材を厳しくチェックする様子が紹介されていました。

店に戻ると昼営業の準備にかかります。記事には若手の板前さんの盛り付けに「よし」を出す模様が記されていました。

午後2時に団体客の広間にあいさつに立ちます。

この時はイカ墨のシャーベットを載せた茶わん蒸しに質問が集中したそうで、「生クリームをたっぷり入れました。サウナで思いつきました」と語ると、お客さんが「へー」と目を見張ったそうです。

料亭の料理を、商談や接待の「添え物」に終わらせたくないという高い志が、ミシュラン二つ星に繋がりました。

記事には、人気絶頂の今、なぜ店を畳むのかについても記されており、「自信のあること、自分が好きなことだけを自由にやりたいと思ったから」とのことです。

オーナーの河田さんは『つる幸』を畳んだ後は、新しく小さな店をオープンします。和食には必ずしもこだわらず、取材に対して「今日はマツタケご飯、明日はカレー、みたいな感じもいいね」と語っています。

2015年3月の新幹線開業後は、店は多忙を極め、人手不足に拍車がかかったそうです。

そのような状況の中で、客のマナー低下も踏ん切りをつけた一つのキッカケとなりました。ステテコや素足にクロックスで来店する人もあり、「料亭の敷居を低くしたい」と考えていた河田さんもさすがに閉口したとのこと。

河田さんは2代目のオーナーで、父親が創業者です。

創業者の三朗さんは、料亭の世界では後発ながら、金沢の日本料理を変えた「レジェンド」との評価を受ける方で、つる幸が閉店した後は隠居暮らしをするそうです。

『つる幸』閉店の記事は、社会面トップの5段記事で大々的に掲載されていました。

「老舗」を感じさせる厳かな玄関

食通の林修先生も番組で紹介した名店

『つる幸』閉店の記事はびっくりするほど大きな扱いでした。

ミシュラン二つ星の名店という話題性とともに、金沢の日本料理の歴史となったことに敬意を表したのかもしれませんね。

このお店は2018年8月に放送された「林修のニッポンドリル」でも取材されていました。

番組で取り上げられたのは特製のレトルトカレーで、ミシュラン二つ星の日本料理店がカレーを作るという意外性から話しが始まり、食通の間では幻のカレーと言われていると紹介されていました。

料理人を引退するのではなく、新しいお店をつくるのであれば、つる幸をダイナミックに変革すれば良いのにとも思ってしまいますが、老舗料亭ということで、目に見えない制約のようなものがあったのかもしれませんね。

新しいお店では、独創的な料理を次々に送り出してほしいものです。

近江町市場から5分ほどの綺麗な並木道にありました

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