昭和39年(1964年)以来、57年ぶりに夏の聖火が戻ってきた東京オリンピックの開幕日、金沢は多くの観光客で賑わいました。コロナ前の行楽シーズンに見られた激混み状態ではないものの、明らかに多いと感じるほどの人出でした。
金沢駅の鼓門前には記念撮影をする観光客が集まり、コンコースの「おみやげ処」は大盛況でした。
ひがし茶屋街は、4月以降ずっと人通りが少なく営業していないお店も目立っていましたが、ほぼすべてのお店が営業を再開し、イチゴ大福や金箔ソフトのお店も、以前のような長蛇の列ではないものの列ができていました。
近江町市場や金沢21世紀美術館も賑わっていましたね。特にランチタイムに訪れた近江町市場は、久しぶりに真っすぐに歩くことができないほどの混み具合で、カキや海鮮のイートインのお店は大人気でした。
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当初の期待は外国人観光客でした
石川県と金沢市では、2020年7月の東京オリンピックを念頭において、数々の準備を進めてきました。
金沢城公園と尾山神社を結ぶ鼠多門橋が復元されたのをはじめ、東京国立近代美術館・工芸館を金沢に誘致し「国立工芸館」としてオープンしました。また、尾山神社前に金沢中央観光案内所を開設するなど準備を整えてきました。
コロナ前の地元のメディア報道を目にした限りでは、オリンピックに向けての準備は、当初は外国人観光客をターゲットとしたものでした。私も、日本人は五輪が始まると東京以外に旅行に行く人は減るだろうと思っていました。
当初の目論見が外れ、海外からのお客様はゼロ状態となったものの、国内から観光で訪れる人が外国人観光客の穴を埋めてくれているようです。
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コロナが心配との声もあります
おかけさまで、この4連休、金沢は多くの観光客で賑わっています。しかしながら、新型コロナの感性拡大が全国に広がりつつある現状では、もろ手を挙げて万々歳というわけにもいきませんね。
7月23日時点での、直近1週間の人口10万人あたりの陽性者数を見ると、石川県は東京、沖縄、神奈川、埼玉、千葉、大阪についで7位です。北海道よりも、愛知よりも、福岡よりも人口当たりの陽性者数が多くなっています。
もしかすると、感染力が強いとされるデルタ株が市中にまん延しつつあるのかもしれません。
従来株では観光客からは感染せず
金沢のコロナの状況を振り返ってみますと、第1波では石川県が特別警戒都道府県に指定されるほど感染が広がりましたが、第2波と第3波ではそれほどでもありませんでした。
第1波で感染が広がったのは、金沢の人たちが、まだまだマスクをしていなかったからだと思います。その後の第2波、第3波の頃は、観光客の方も地元の人たちもしっかりとマスクをするようになりましたので感染が広がらなかったようです。
金沢は、昨年秋のGOTOトラベルで大いに潤いましたが、幸いにして感染拡大を免れました。
考えられる理由としては、金沢では、地元の人が酒を飲むお店と、観光客が酒を飲むお店が違うことから、地元民と観光客が、マスクを外した状態で接触する機会が少なかったのでしょう。従来株はランチとカフェでは感染しませんでした。
ちなみに、昨年の秋は、石川県だけではなく、石川県と同じくらいの人口の富山県でも新規の陽性者がほとんど出ませんでした。
金沢は都市型テーマパーク!
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観光名所での感染状況の開示を
状況が変わってきたのが、第4波のイギリス株からです。第4波では、金沢市が国から「まん延防止等重点措置」に指定されました。富山県では感染が広がっていかなかったにもかかわらず、石川県だけが突出しました。
ということは、観光客から感染したとも推測できるのですが、今回の第5波の主流とされるデルタ株はイギリス株よりも感染力が強いと言われていますので、ランチやカフェでも感染するのかもしれません。
金沢の地元テレビ局が行った観光客への街頭インタビューで、観光で訪れた方からの「予約しちゃったから来ました」という回答に対して、金沢では批判的なコメントが目立ちます。
難しいところですね。現実問題として滅多に感染しないとは思うのですが、心配なものは心配ですよね。ただ、観光客への過度な拒絶反応を防ぐ上でも、石川県と金沢市では、観光名所で働く人の感染状況を開示してほしいものです。
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