今、金沢の美術館では2つの展覧会が大人気です。ひとつは石川県立美術館で開催中の「まるごと奈良博 -奈良国立博物館 至高の仏教美術コレクション-」で、もうひとつが金沢21世紀美術館の「ヨシタケシンスケ展かもしれない」です。
七夕の日曜日は両美術館ともに多くの観覧者が訪れました。石川県立美術館は、正統派の美術館ということもあって普段はひっそりとしているのですが、美術ファン注文の展覧会とあって、県立美術館の駐車場には「満車」の看板が立ちました。
21美では、私がこれまで見たこともないほどの大行列でした。当日券を求める人の列と、既にチケットを入手している人の列の2つがあって、それぞれの列の終わりに係員が立ち「最後尾」のプラカードを掲げていました。
なお、両展覧会は、いずれも写真撮影がokとなっています。
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三の丸尚蔵館展に次ぐ名品の展覧会
「まるごと奈良博」は、奈良国立博物館が所蔵する仏教美術品の中から、国宝8点、重要文化財93点を含む計205点が展示されています。奈良博とは奈良国立博物館の略称で、同館の収蔵品をまるごと持ってきました、という主旨のタイトルです。
今回の「まるごと奈良博」は、ポスト国民文化祭の目玉事業として開催されるもので、国民文化祭で多くの観覧者が訪れた「皇居三の丸尚蔵館収蔵品展」と同様に、石川県の人たちが国内の最高水準の美術品を目にする機会となりました。
観覧料は一般1,500円 (前売り1,400円)、大学生1,000円 (前売り900円)、高校生800円 (前売り700円)、小中学生500円 (前売り400円)で、2階の展示室で開催中の「コレクション展」も観覧可能です。なお、内灘町以北の能登の小中学生は観覧無料です。
会期は7月6日(土)~8月25日(日)で、7月29日(月)と30日(火)が休館日です。
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魅力度ランキングのライバル・奈良県
個人的な意見ですが、私は奈良県は石川県のライバルだと思っています。理由は、ブランド総合研究所による「都道府県魅力度ランキング」で奈良県と石川県が競っているからです。以下に2023年の魅力度ランキングのTOP10を記します。
都道府県魅力度ランキング2023
1. (1)北海道
2. (2)京都府
3. (3)沖縄県
4. (4)東京都
5. (5)大阪府
6. (7)福岡県
7. (6)神奈川県
8. (8)奈良県
9. (10)石川県
10. (9)長崎県
( )は2022年の順位
第8位はもうひとつの1位
年々注目度が高まっている魅力度ランキング。下位にランクされた県の知事さんがテレビカメラに向かって異を唱えるなど、賛否両論はあるにせよ、今や秋の風物詩になってきました。
石川県は北陸新幹線が開業した2015年以降は、だいたい9位か10位あたりをウロウロしています。私は、魅力度ランキングには「もうひとつの1位」があると思っています。それは第8位です。8番目にランクされた県はもうひとつの1位なのです。
と言いますのは、上位7つの都道府県は、かつてAKB総選挙で話題となった「神セブン」だからです。北海道、京都府、沖縄県は国内観光の3トップですし、首都東京から7位までの府県は、政令指定都市を抱える巨大な地方自治体です。
奈良県にお住まいの方は、第8位にランクされていることを誇りに思って良いと思います。石川県はあと一歩で8位ですが、9位の長崎県も強力なので気が抜けません。
金沢は都市型テーマパーク!
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ヨシタケシンスケ展かもしれない
金沢21世紀美術館で開催中の「ヨシタケシンスケ展かもしれない」は、イラストレーターで絵本作家のヨシタケシンスケさんのスケッチや絵本原画、愛蔵のコレクションなど400点以上を展示する展覧会です。
会期は7月14日(日)まで。観覧料は一般1,300円 (前売り1,100円)、中高生1,000円 (前売り800円)、小学生500円 (前売り400円)で、未就学児は無料です。
県美から広坂を下ると21美です
石川県立美術館と金沢21世紀美術館は、広坂という坂道の坂上と坂下に位置しています。坂上にあるのが県美で、坂下にあるのが21美です。
広坂は兼六園に沿って作られた坂道で、本多の森と呼ばれる坂上の文化エリアから、金沢で一番の繁華街・香林坊を目指して下っていく時の景観は、森の都・金沢の象徴とも言えます。
KANAZAWA Topics
観光名所の周辺は文化エリア
美術館・記念館 -20選-
兼六園・金沢城周辺のミュージアム
・国立工芸館が金沢の本多の森にオープン
・石川県立美術館-21美の街に佇む正統派の美術館
・生活工芸ミュージアム-石川県の伝統工芸の見本市
・赤レンガミュージアム-本多の森を彩る重要文化財
・石川四高記念文化交流館-風情ある赤レンガ校舎
・鈴木大拙館-水鏡の庭で体感する“無の境地”
・中村記念美術館-茶道を嗜む方にお薦めの美術館
・金沢ふるさと偉人館-ここは中原中也ゆかりの場所
・金沢能楽美術館-能装束や能面の試装体験が人気
・金沢くらしの博物館-旧制中学の校舎は重要文化財
ひがし・主計町周辺のミュージアム
・安江金箔工芸館-箔打ち機から美術品まで金箔一色
・徳田秋声記念館-稀代の恋愛小説家が甦る場所
・泉鏡花記念館-浪漫と幻想の鏡花ワールドは純和風
・金沢蓄音器館-聴き比べ実演は音楽ファンにお薦め
・金沢文芸館-レトロな文芸サロンと五木寛之文庫
・大樋美術館-350年の歴史を継ぐ大樋焼の殿堂
長町武家屋敷跡周辺のミュージアム
・前田土佐守家資料館-良好に残された藩政期の書状
・老舗記念館-金沢市民が懐かしさを感じる外観
にし茶屋街周辺のミュージアム
・室生犀星記念館-文豪の人柄を感じる遺品と肉筆
・金沢建築館-国内でも珍しい建築専門ミュージアム
神社仏閣 -4選-
旧家庭園 -5選-
寺島蔵人邸 | 武家屋敷跡 野村家 | 西田家庭園玉泉園 | 松風閣庭園 | 辻家庭園
主要な観光名所は8つ+金沢駅
金沢駅 | 兼六園 | 金沢城公園 | ひがし茶屋街 | にし茶屋街 | 主計町茶屋街 | 長町武家屋敷跡 | 金沢21世紀美術館 | 近江町市場
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ご旅行前に知りたい情報は?
金沢がイメージできるページです
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金沢の主要な観光名所は1日で回れます
金沢で主要な観光名所は1日で回れます。なぜなら、人気スポットが東京ディズニーランドと同じくらいのエリアに集っているからです。とりあえず見た!という感じでよろしければ、1日あれば充分です。
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金沢観光マップ-地図を見てルートを決めたい方へ
金沢では、1周約4.3kmの百万石通りが観光エリアです。金沢城公園~兼六園~21世紀美術館は隣接し、ひがし茶屋街と主計町は隣町です。近江町市場や長町武家屋敷跡へもご近所へ行くような感覚です。
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金沢の観光エリアのバス運賃は210円
バス移動では北陸鉄道バスの「1日フリー乗車券」をお買い求めください。料金は800円です。路線バスの210円区間と金沢周遊バスを購入日に何度でも利用できます。ほとんどの観光名所がカバーできます。
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金沢のホテル/1泊なら駅周辺、2泊以上は繁華街
金沢駅は観光名所が集まる中心部から少し離れています。1泊の場合は駅チカの方が安心できるかと思いますが、2泊以上の場合は香林坊、片町、武蔵ヶ辻などの繁華街に宿泊する方が圧倒的に便利です。
金沢観光の-MENU-になります