2021年3月20日付の北國新聞に、旧石川県庁舎を改築した「しいのき迎賓館」と、安江町の旧新保商店の店舗と主屋が、国の有形文化財に答申されたという記事が掲載されていました。
しいのき迎賓館は、国会議事堂の設計者の一人である矢橋賢吉氏が設計し、1924年(大正13年)に竣工しました。正面玄関前にある樹齢300年余の「堂形のシイノキ」と一体になった格調の高い外観で、外壁には昭和初期に流行したスクラッチタイル(線状模様)をいち早く取り入れました。
2003年に石川県庁が移転するまで約80年にわたり県政を支えました。移転にともない保存・活用策が検討され、文化財的価値の高い正面部分を残し、2010年に「石川県政しいのき迎賓館」として開館しました。
3階建てて、ギャラリーや会議室、レストランなどを備え、交流の場となっています。建築面接は1,024㎡です。

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築97年の旧石川県庁舎
しいのき迎賓館を含む「兼六園周辺文化の森」は、金沢城公園や兼六園のほか、江戸時代から明治、大正、昭和、平成に至る各時代の歴史的建造物が集積しています。
昨年は金沢城公園に鼠多門・鼠多門橋が復元整備され、旧陸軍第九師団司令部庁舎と金沢偕行社を活用した国立工芸館が開館しました。こうした中、谷本石川県知事は昨年10月、しいのき迎賓館を国の登録有形文化財にする手続きを進める考えを示していました。

近江町市場の近くにある町家カフェ
石川県内では、しいのき迎賓館のほか、金沢市安江町の旧新保商店の店舗と主屋が答申されました。2階に、藩政期から明治期にかけてのデザインである古格子をはめた町家で、2002年に喫茶「コラボン」として整備され、金澤町家の活用例として先進的な存在となりました。
喫茶「コラボン」があるのは近江町市場から徒歩2分ほどの金澤表参道という道で、通りに入ってすぐ右手にあります。金澤表参道は東本願寺の別院である東別院へと向かう道ということで名付けられました。

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旧県庁舎は街中のアクセサリー
しいのき迎賓館は、兼六園の真弓坂口、金沢城公園の玉泉院丸口、金沢21世紀美術館の市役所口から、いずれも徒歩2~3分という絶好のロケーションにあります。
百万石通りに面した正面は大正時代の外観を残し、金沢城に面する裏手は最新のガラス張りというお洒落なデザインは、21世紀の金沢において街中のアクセサリーとなっています。

石川県では観光スポットのひとつになればという思いもあったらしいのですが、さすがに、この程度の建物なら他の地方都市にもありそうですので、残念ながら観光スポットとはなっていません(笑)。
ただ、新しい施設ということもあってトイレは綺麗です。また、正面玄関を入って目の前にある階段の壁には、石川県の大きな地図が掲示されています。観光で訪れる方は、歩き疲れた時のちょっとした休憩所としてご活用ください。

跡地には何も作らず緑地に
私は高校卒業からの約30年間を東京で暮らしていましたが、私が高校生の頃のしいのき迎賓館はまだ石川県庁で、本庁舎の裏手には分庁舎が建っていました。そして、私が金沢に戻ってきた頃には広大な芝生になっていました。
前金沢市長の山出保氏の著書によると、県庁が金沢駅の向こう側に移転し、分庁舎の跡地が更地になった際に、ホテルやマンションの建設計画が持ち上がったそうです。また、NHK金沢放送局が県庁の跡地への移転を石川県知事に申し出たそうです。
当時は、街の真ん中に放送局があると街中の活性化につながるという意見もあったらしいのですが、放送局には不可欠のアンテナが、金沢市の景観条例に定められた高さ制限に引っかかったことから、NHKからの申し出を断ったとのことです。
金沢は職人の街です。良くも悪くもこだわりの強い街です。逆に商売はからっきし下手くそです。金沢中心部にできた空き地に、何も作ることなく緑地として整備し、金沢城の景観を守ったのは金沢人らしいと言えるでしょう。

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