金沢のお散歩コース#14
金沢の街を流れる犀川と浅野川の川沿いの道は、ご近所の人たちのお散歩コースとして親しまれています。そして、犀川大橋と一つ上流の桜橋との間には「犀星のみち」と名付けられた並木道が整備されています。
犀星とは大正期から昭和30年代にわたって多くの文学作品を世に送り出し、金沢の三文豪の一人に数えられる室生犀星(むろおさいせい)のことです。
右岸の沿道にも左岸の沿道にも「犀星のみち」のプレートが掲げられていますが、犀川大橋から見て左側の、市の中心部に近い沿道の方がよく知られています。犀川大橋から200mほど行くと遊歩道となり、川岸には美しい桜並木が約400mにわたって続きます。
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桜並木の先には犀星の文学碑
金沢では蛇行しながら流れる浅野川には女川、直線的に流れる犀川には男川という通称が用いられることがあります。言われてみると、犀川は不器用なまでに一直線に流れているように見えます。
川の防波堤に沿って植えられた桜並木は、夏は日差しを遮り、冬になると暖かな日差しを届けてくれます。そして、桃色に彩られた桜橋が見えてくると、そろそろ犀星のみちもお終いです。遊歩道の最後には犀星の句碑が置かれています。
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犀星のみちと名付けられた理由とは
金沢の中心街から犀川大橋を渡ったエリアは、金沢の中でもいわゆる “山の手” にあたる上品な住宅街です。
室生犀星は父親と使用人の女性との間に生まれた私生児だったことから、生まれて間もなく犀川大橋に近い雨宝院というお寺に預けられました。生家は使用人がいたくらいですから裕福な家庭であったことでしょう。
犀星の本名は室生照道と言います。室生という姓は雨宝院の住職であった室生真乗の姓を名乗ったもので、17歳の時に新聞に自作の詩が掲載されるのを契機として「犀星」と名乗るようになりました。
今でいうペンネームですが、犀川の西で生まれ育ったという意味で名付けられたのだそうです。
犀星が愛した金沢の山なみ
室生犀星は犀川沿いをよく散歩していたそうで、勢いよく流れる川と、遥か上流に見える山なみのコントラストをこの上なく愛したと伝えられています。このことから、この川沿いの道が犀星のみちと呼ばれるようになりました。
犀星のみちを歩かれる際には、犀川大橋から上流に向かって歩を進める方が、不遇な少年時代を過ごした犀星の心を投影できるのではないかと思います。「犀星のみち」は犀星が歩いた道です。
なお、ファンの方でしたら、最初に室生犀星記念館を見学された後に、犀川大橋の袂に近い雨宝院を経由して「犀星のみち」に入られるのがお勧めのルートです。
犀星のみちの周辺スポット
金沢は都市型テーマパーク!
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にし茶屋街とセットで訪れるのがベスト
犀星のことをご存知かどうかに関係なく、犀川沿いは晴れた日には絶好のお散歩コースです。
にし茶屋街に行かれる際には犀川を渡ることになりますが、真っすぐに伸びる川の水面に陽光がキラキラと映えているのをご覧になると、川沿いを歩いてみたいと思われるかもしれませんね。
「犀星のみち」からは川岸へと降りることができます。河川敷では、ジョギングや犬の散歩を楽しんでいる地元の人たちとすれ違うこともあるでしょう。旅行先という感覚ではなく、日常の光景のような感覚で歩いてみてはいかがでしょうか。
お時間に余裕があるようでしたら、桜橋を渡ってW坂まで足を延ばされるのもお奨めです。
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犀星のみちの周辺スポット
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❶室生犀星記念館 | ❷にし茶屋街 | ❸金沢建築館 | ❹W坂 | ❺片町
NEXT - W坂-犀川と寺町寺院群を結ぶ石段は「文学の坂」
素顔の金沢がある市民エリア
お散歩コース -19選-
金沢城のお堀は美しいお散歩コース
・百間堀-金沢城と兼六園の境界にあたる緑の散歩道
・白鳥路-金沢城に隣接する並木道は屋外美術館
・大手堀-江戸時代の金沢城の景観を残す桜並木
・いもり堀-金沢城公園で復元された第2のお堀
・黒門前緑地-通り抜けるミニ緑地は豪姫の住居跡
兼六園と21美の周辺は緑のオアシス
・いしかわ四高記念公園-赤レンガの校舎と木々の緑
・しいのき迎賓館-旧県庁の趣きを残す憩いの場
・アメリカ楓通り-金沢城公園と21美を結ぶ並木道
・広坂-中心街から緑のオアシスへの誘導路
・本多の森-緑のオアシスは森の都の文化エリア
・時が止まる散歩道「美術の小径」と「緑の小径」
文学にゆかりの散歩みち
・鏡花のみち-天神橋から主計町への浪漫の散歩道
・秋聲のみち-浅野川大橋から秋声記念館への並木道
・犀星のみち-犀川沿いの桜並木は文豪が愛した道
・W坂-犀川と寺町寺院群を結ぶ石段は「文学の坂」
ちょっと歩いてみたくなるストリート
・せせらぎ通り-用水沿いの飲食店街は欧風の街並み
・柿木畠-金沢市民に親しまれてきた飲食店街
・尾張町-古い建物が残る街並みは「オールド金沢」
・小立野通り-兼六園から石川県立図書館へと続く道
繁華街 -4選-
郊外のスポット -4選-
金沢港・大野・金石 | 湯涌温泉 | 卯辰山 | 金沢市民芸術村
主要な観光名所は8つ+金沢駅
金沢駅 | 兼六園 | 金沢城公園 | ひがし茶屋街 | にし茶屋街 | 主計町茶屋街 | 長町武家屋敷跡 | 金沢21世紀美術館 | 近江町市場
KANAZAWA Topics
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金沢がイメージできるページです
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金沢で主要な観光名所は1日で回れます。なぜなら、人気スポットが東京ディズニーランドと同じくらいのエリアに集っているからです。とりあえず見た!という感じでよろしければ、1日あれば充分です。
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金沢観光マップ-地図を見てルートを決めたい方へ
金沢では、1周約4.3kmの百万石通りが観光エリアです。金沢城公園~兼六園~21世紀美術館は隣接し、ひがし茶屋街と主計町は隣町です。近江町市場や長町武家屋敷跡へもご近所へ行くような感覚です。
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金沢の観光エリアのバス運賃は210円
バス移動では北陸鉄道バスの「1日フリー乗車券」をお買い求めください。料金は800円です。路線バスの210円区間と金沢周遊バスを購入日に何度でも利用できます。ほとんどの観光名所がカバーできます。
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金沢駅は観光名所が集まる中心部から少し離れています。1泊の場合は駅チカの方が安心できるかと思いますが、2泊以上の場合は香林坊、片町、武蔵ヶ辻などの繁華街に宿泊する方が圧倒的に便利です。
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