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Saisei Road
(Walking Spot vol.3

犀川ゆかりの文豪・室生犀星にちなんだ散歩道

加賀百万石の城下町・金沢は、街並みを眺めながら、あてもなく気の向くままに歩くことに向いている街です。中でも金沢の街を流れる犀川と浅野川の川べりは、ご近所の人たちのお散歩コースとして親しまれています。

その中でも、犀川大橋と一つ上流の桜橋との間には「犀星のみち」と名付けられた並木道が整備されています。

犀星とは大正期から昭和30年代にわたって多くの文学作品を世に送り出し、金沢の三文豪の一人に数えられる室生犀星(むろおさいせい)のことです。

右岸の沿道にも左岸の沿道にも「犀星のみち」のプレートが掲げられていますが、犀川大橋の上から見て左側の、市の中心部に近い沿道の方がよく知られています。

犀川大橋から200mほど行くと遊歩道となり、上流へと向かう川岸には美しい桜並木が約400mにわたって続きます。

犀川沿いの遊歩道に桜並木が続きます

犀川沿いの遊歩道に桜並木が続きます

金沢では蛇行しながら流れる浅野川には女川、直線的に流れる犀川には男川という通称が用いられることがありますが、犀川の男性的な勢いを感じる水の流れは、心に溜まったストレスを洗い流してくれるようです。

また、川の防波堤に沿って植えられ、それぞれの季節を彩ってくれる桜並木は、夏は日差しを遮り、冬になると暖かな日差しを届けてくれます。

犀川の流れの先に桃色に彩られた桜橋が見えてくると、そろそろ犀星のみちもお終いです。そして、遊歩道の最後には犀星の句碑が置かれています。

犀星の筆跡で記されている句碑

犀星の筆跡で記されている句碑

犀星のみちと名付けられた理由とは

金沢の中心街から犀川大橋を渡ったエリアは、金沢の中でもいわゆる “山の手” にあたる上品な住宅街です。

室生犀星は父親と使用人の女性との間に生まれた私生児だったことから、生まれて間もなく犀川大橋に近い雨宝院というお寺に預けられました。生家は使用人がいたくらいですから裕福な家庭であったことでしょう。

犀星の本名は室生照道と言います。室生という姓は雨宝院の住職であった室生真乗の姓を名乗ったもので、17歳の時に新聞に自作の詩が掲載されるのを契機として犀星と名乗るようになりました。

今でいうペンネームですが、犀川の西で生まれ育ったことから名付けられました。

直線的な流れの犀川

直線的な流れの犀川

犀星は犀川沿いをよく散歩していたそうで、勢いよく流れる川と、遥か上流に見える山なみのコントラストをこの上なく愛したと伝えられています。

このことから「犀星のみち」を歩かれる際には、犀川大橋から上流に向かって歩を進める方が、不遇な少年時代を過ごした犀星の心を投影できるのではないかと思います。「犀星のみち」は犀星が歩いた道です。

なお、犀星ファンの方でしたら、最初に室生犀星記念館を見学された後に、犀川大橋の袂に近い雨宝院を経由して「犀星のみち」に入られるのがお勧めのルートです。

雨宝院

雨宝院

にし茶屋街とセットで訪れるのがベスト

犀星のことをご存知かどうかに関係なく、犀川沿いは晴れた日には絶好のお散歩コースです。

にし茶屋街に行かれる際には犀川を渡ることになりますが、真っすぐに伸びる川の水面に陽光がキラキラと映えているのをご覧になると、川沿いを歩いてみたいと思われるかもしれませんね。

「犀星のみち」からは川岸へと降りることができます。川岸の舗道では、ジョギングや犬の散歩を楽しんでいる地元の人たちとすれ違うこともあるでしょう。

また、この道から金沢の中心街へと戻られる際には、犀川大橋から大通りを行くのが最も分かりやすいのですが、お時間に余裕のある時には、遊歩道から細い路地に入って、城下町特有の入り組んだ道を、迷路から脱出する時のような感じで歩かれるのも一興です。

金沢の裏道でご自身の方向感覚を試されるのもいいでしょう。

街灯もロマンチックです

街灯もロマンチックです

犀川大橋から桜橋までの川沿いの道が「犀星のみち」です

室生犀星記念館ホームページ


犀星のみちから近い「お立ち寄り」スポット

室生犀星記念館 | にし茶屋街 | 片町 | タテマチ | 鈴木大拙館 | W坂

観光名所から観光名所への距離と徒歩時間

金沢をお散歩