お散歩コース

尾張町-近江町市場と茶屋街を結ぶ商いの街

2016年5月20日

金沢のお散歩コース#18

加賀百万石の城下町・金沢の街を気ままに歩いていると、時折とても風情のある建物を目にします。

はじめて金沢を訪れる方の中には、兼六園、3つの茶屋街、長町武家屋敷跡などの観光名所を効率的に見学したいという方も多いと思いますが、観光地から観光地への間には絶好のお散歩コースがいくつもあります。

その中のひとつが、近江町市場と主計町茶屋街・ひがし茶屋街の中間に位置する尾張町(おわりちょう)です。

石黒傳六商店(百万石通り沿い)

利家の故郷から移住した尾張商人の街

尾張町という町名の由来は、初代藩主・前田利家の生まれ故郷である尾張の国から移住してきた商人の多くが、この地に居を構えたことから名付けられました。

この街は金沢城の大手門と黒門から3~5分ほどの距離です。金沢城の正門にあたる大手門を出ると武家の住居が集まる大手町があり、その先に尾張商人が多く暮らす尾張町が形成されました。

加賀藩の黎明期に利家に付いて尾張の国から加賀の国へと移住してきた武士たちにとっては、すぐ近くの尾張町は、故郷を感じることができる望郷の商店街だったことでしょう。

藩政期から現代にいたるまで、尾張町は商業の町として発展してきました。

大手門から尾張町へと延びる大手門中町通り




尾張町は金沢市指定保存建造物の宝庫

金沢市では江戸時代から昭和20年以前に建てられ、なおかつ保存状態が良い建物を「金沢市指定保存建造物」としています。

この制度は木造建築のみならず、アール・デコ調の流れを汲む洋風建築も対象となっている制度で、金沢市のホームページによると現在36件の建物が保存建造物に指定されています。

保存建造物の中の7つが尾張町にあります。

また、保存建造物に指定されていなくても、尾張町には年代物の木造建築や、アンティークな雰囲気を漂わせる洋風の建物が点在しており、街を歩く人たちの目を楽しませてくれます。

三田商店(百万石通り沿い)

町家を活かしたビジネスモデル

木造建築の多くは商家の自宅兼店舗として建てられたもので、江戸時代や明治時代に創業され、今も変わらず営業している老舗がいくつも見られます。

その一方で、旧い木造建築の建物は若い人たちのチャレンジの場ともなっています。

ビジネスモデルを考えた若い人たちが、金沢市を通じて創業家から旧い店舗を譲り受け、町家カフェ、バー、居酒屋などの飲食店に業態変更する例もあれば、工芸デザイナーが木造建築を自らの作業場とする例も見られます。

尾張町を歩かれる際に旧い建物が目に留まりましたら、現在は何のお店なのかを確かめてみると意外な発見があるかもしれません。

尾張町に残る町家を改装した和食居酒屋

近江町市場のある武蔵交差点と、ひがし茶屋街主計町茶屋街に近い橋場交差点の間に位置する無料のミュージアムが、このページのトップ写真の町民文化館です。かつては銀行だった建物で、週末は無料公開されています。

館内に入ると、大正から昭和初期の頃の内装がそのまま残されています。映画やドラマのロケ地としても使えそうな雰囲気です。町民文化館の前を通りかかった時に、運よく入口の扉が開いていましたら立ち寄られるといいでしょう。

町民文化館には銀行の内装が残されています

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金沢城の周囲には「ちょう」と読む町名も

このページの最初の方に「尾張町(おわりちょう)」と町名の読み方を記しましたが、実はそのことには意味があります。

「○○町」という町名の、「町」という漢字を「まち」と読むのか「ちょう」と読むのかについては、それぞれの都市によって大きな傾向が見られます。

例えば、名古屋市にある町名の一覧を見ると、ほとんどの町が「○○ちょう」と記されています。一方、金沢の町名一覧を見ると圧倒的に「○○まち」という読み方が多く、郊外の住宅街はほとんどが「○○まち」です。

しかし、金沢城の周囲だけは「尾張町」をはじめ、「南町(みなみちょう)」「上堤町(かみつつみちょう)」「下新町(しもしんちょう)」「近江町(おうみちょう)」というように「ちょう」と読む町名も結構あります。

「ちょう」という読み方の町には、尾張の国から移住してきた人が多かったのかもしれませんね。

町家を活用した有名なアニメ制作会社

尾張町の周辺スポット

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金沢がイメージできるページです

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金沢で主要な観光名所は1日で回れます。なぜなら、人気スポットが東京ディズニーランドと同じくらいのエリアに集っているからです。とりあえず見た!という感じでよろしければ、1日あれば充分です。

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金沢では、1周約4.3kmの百万石通りが観光エリアです。金沢城公園~兼六園~21世紀美術館は隣接し、ひがし茶屋街と主計町は隣町です。近江町市場や長町武家屋敷跡へもご近所へ行くような感覚です。

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バス移動では北陸鉄道バスの「1日フリー乗車券」をお買い求めください。料金は600円です。路線バスの200円区間と金沢周遊バスを購入日に何度でも利用できます。ほとんどの観光名所がカバーできます。

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金沢駅は観光名所が集まる中心部から少し離れています。1泊の場合は駅チカの方が安心できるかと思いますが、2泊以上の場合は香林坊、片町、武蔵ヶ辻などの繁華街に宿泊する方が圧倒的に便利です。

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