小立野通り (こだつのどおり)

金沢のお散歩コース vol.12
(兼六園エリア)

金沢は気ままにお散歩するのに向いている街です。ゆっくりと時間を気にせずに街中を散策していると、観光ガイドには載っていないのだけれど、ちょっとした風情のある景色に出会うことがあります。

現代の兼六園では裏門とも言える小立野口から一直線に伸びる小立野通りも、藩政期の趣きを感じる道です。

お散歩がお好きな方でしたら共感していただけると思うのですが、散歩が趣味という人は、一直線に伸びる道を見ると行けるところまで行ってみたくなりますよね。

特に小立野通りは藩政期からの板塀が続く道ですので、吸い寄せられるように小立野通りへと入っていく人もいらっしゃるのではないでしょうか。

小立野通りを彩る藩政期からの板塀

藩政期からの板塀と明治時代の洋風建築

小立野通りは、旧町名が復活した下石引町(しもいしびきまち)と飛梅町(とびうめちょう)からはじまります。

下石引町は加賀八家のひとつに数えられる奥村宗家の上屋敷があった場所です。

加賀藩の奥村家といえば、アニメファンの方でしたら『花の慶次』で登場する奥村助右衛門を思い出される方も多いと思いますが、まさにその奥村家です。

奥村家の板塀

下石引町から飛梅町にかけて板塀が続き、歩道と板塀の間には国の史跡に指定されている辰巳用水が流れています。

辰巳用水は1632年(寛永9年)に引かれた用水で、3代藩主・前田利常の命を受けて板屋兵四郎が完成させたと伝えられています。

余談ですが、辰巳用水は小立野口のあたりで分水され、分流は兼六園へと流れ込んでいきます。そして、霞ヶ池と瓢池を経由して再び市中へと流れ出て行きます。

旧奥村家の板塀に沿って歩いて行くと「ウィン館」と呼ばれる洋館があります。この建物は、1891年(明治24年)にアメリカ人宣教師のトマス・ウィンが設計した建築物で、金沢市の保存建造物に指定されています。

ウィン館は、現在はウィン夫妻の教えを受け継ぐミッションスクールが所有し、「北陸学院ウィン館」という名称の資料館となっています。

ウィン館への入館は無料で、毎年4月~11月の平日の午前9時から正午まで一般公開されています。

北陸学院ウィン館

NEXT – 時が止まる散歩道「美術の小径」と「緑の小径」

天徳院へと続く直線道路は藩政期からの道

小立野通りを彩る藩政期の板塀はウィン館を過ぎたあたりで終わりとなりますが、一直線に伸びる道は「天徳院」に向かって続きます。

天徳院は3代藩主・前田利常の正室であった珠姫のお寺として知られ、寺院めぐりがお好きな方の間では観光スポットとなっています。

兼六園の小立野口から「珠姫の寺 天徳院」までは1.5kmほどの距離です。不動産業界で使われている80m=1分という計算式に当てはめると20分ほどの所要時間です。

曲がりくねった道が多い金沢にあって、小立野通りは兼六園から一直線に伸びていることが特徴です。兼六園が作庭される以前の古地図にも、天徳院へと通じる直線道路が記されています。

さて、限られた日程の中で「天徳院」まで歩く時間的余裕がないという方は、どのあたりで引き返せばいいのだろうと思われるかもしれませんね。

小立野通りからの引き返しポイントは2つあります。

本多の森へと続くT字路

1つ目のポイントは、北陸学院ウィン館を過ぎて藩政期の板塀が終わるあたりに見えてくるT字路です。

そのT字路は本多の森へと入る道で、本多の森ホールの敷地を緩やかにカーブして広坂へと通じています。晴れた日には絶好のお散歩コースです。

2つ目の引き返しポイントは金沢くらしの博物館です。ここは金沢の昔のくらしを紹介するミュージアムで、1899年(明治32年)に建てられた旧制金沢二中の三尖塔校舎を活用しています。

ちなみに、金沢くらしの博物館の建物は国の重要文化財に指定されています。

金沢くらしの博物館

NEXT – 時が止まる散歩道「美術の小径」と「緑の小径」

金沢くらしの博物館ホームページ


小立野通りの近くにある「お立ち寄り」スポット
兼六園 | 石川県立伝統産業工芸館 | 金沢神社 | 本多の森いしかわ赤レンガミュージアム | 石川県立美術館 | 金沢くらしの博物館


このページからご覧になった方へ
よろしければトップページも

金沢のお散歩コースの画像集見どころ

金沢をお散歩