2021年3月16日付の北國新聞に、兼六園の雪吊りを外す作業が始まったという記事が掲載されていました。
記事によると、雪吊り外しは15日の月曜日から開始されました。庭師が支柱から放射状に張られた縄を手際よく片付けると、来園者は春の装いへと変わった名木を眺めていたそうです。
兼六園では、松の大木からツツジなどの低木までの約800か所で順に取り外し作業が行われます。最終日の3月22日(月)に園内随一の枝ぶりを誇る唐崎松(からさきのまつ)と玩月松(がんげつのまつ)の雪吊りを外します。
石川県金沢城・兼六園管理事務所によると、今季、雪吊りを施した樹木で降雪による大きな被害はなかったとのことです。
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一番の見どころが最初と最後です
兼六園の雪吊り外しが始まったというニュースは、地元テレビ局の3月15日の番組内でも報じられ、インタビューを受けた観光客の方は「こういう作業風景を見ることができてラッキーでした」と語っていました。
雪害のない地域にお住まいの方にとっては、雪国の冬支度や春支度の作業を目にするのはとても興味深いことのようですね。
ちなみに、兼六園では11月3日の「文化の日」の前日か前々日あたりから雪吊り作業を開始し、「春分の日」の次の日に全て外し終わるのが慣例となっています。そして、一番の見どころである唐崎松から吊り始めて、唐崎松を最後に外します。
21日までに金沢へお越しの方は、冬の兼六園での最高の見どころをご覧いただくことができます。また、タイミングが良ければ、雪吊りされた松と、雪吊りのない松の両方を見られるかもしれませんね。
3月の金沢の街は冬仕舞い
城下町・金沢では、3月に入ると冬の装いがひとつずつ仕舞われていきます。そして、春分の日を過ぎる頃には、街の景観が完全に春の装いとなります。
今年で言いますと、3月6日~7日に尾崎神社と妙立寺(忍者寺)の雪囲いが外され、13日~14日の週末には長町武家屋敷跡の薦が外されました。11月~12月の冬支度と、3月の冬仕舞いのニュースは、地元メディアで毎年報じられる定番ニュースです。
一般的には春支度と言うのかもしれませんが、雪深い金沢の場合は、太平洋側の都市では必要のない冬支度を行い、春の訪れとともに手間をかけた冬支度を取り外すことから、この記事では「冬仕舞い」という表現を使いました。
金沢は都市型テーマパーク!
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今年は結果的に暖冬だったかも
今回の金沢の冬は12月から積雪があり、1月7日頃に大雪警報が出るなど例年よりも早い時期に大雪に見舞われました。もしかすると3年前のような豪雪になるのではないかと心配しましたが、1月下旬以降はたいした積雪もなく無事に春を迎えます。
雪の少ない地域の方に少しご説明しますと、大雪と豪雪は違います。大雪の場合は何日かは日常生活に支障が出るものの雪が解ければ元の生活に戻ります。一方、豪雪は災害ですので雪が解けた後にも街中には爪痕が残ります。
豪雪は局地的に襲ってきます。3年前は石川県と福井県が豪雪に見舞われましたが富山県はそれほどでもありませんでした。今年は逆でした。石川県はまあ何とか乗り切れましたが、富山県では数十年ぶりの豪雪に見舞われました。
今年の豪雪では富山県で北陸新幹線がストップしました。金沢の人たちは、3年前のあの豪雪でも新幹線が一度も止まらなかったことから、北陸新幹線は絶対に雪で運休しないと思い込んでいましたが、やはり記録的な豪雪になると影響を受けるようです。
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