金沢では海外からのメイン顧客はイタリア人

金沢旅行の予備知識#5

北陸新幹線の開業を契機として、金沢では海外からの観光客が飛躍的に増えました。

新幹線が開通して少し経った頃に、地元テレビ局が「新幹線で変わったことは?」という街頭インタビューを行った際に、若い女性の方が「外国人の人が増えました」と答えていました。

外国人が増えたというのは、肌の白い欧米からの観光客が増えたという意味です。金沢の人たちは、最初の頃は欧米からのお客様に戸惑っているみたいでしたが、今では普通に、欧米の方と並んで横断歩道が青になるのを待っています。

長町武家屋敷跡はヨーロピアンのお気に入り



金沢はイタリア人に大人気

金沢を気に入ってくれているのはイタリア人です。以前にフィレンツェから新婚旅行で来たというカップルが、フィレンツェも美しい街だけど金沢も美しいと話してくれました。

2019年に、世界的な旅行サイトのトリップアドバイザーから、イタリア人からの口コミをもとに算出した「イタリア人の口コミで人気!日本のイタリアンレストラン2019」が発表されました。

イタリア人が選ぶイタリアンレストランの人気投票とも言えるランキングでしたが、2位が東京のお店、3位が京都のお店、4位が東京で5位が広島のお店という中で、1位が金沢の『ダ・タケ』でした。

金沢がイタリア人に大人気ということをご存じない方でしたら「なんで金沢のお店が1位なの?」と思われるのではないでしょうか。

ダ・タケは金沢駅から徒歩5分

コロナ後は英語が増えてきました

コロナ以前は街を歩いているとイタリア語、スペイン語、フランス語などのヨーロッパ系の言語を聞くことが多かったのですが、コロナ後は英語を耳にすることが多くなりました。

アメリカをはじめとする英語圏の人が金沢を訪れる機会が増えたのか、ヨーロッパからの観光客が減ったのかはわかりませんが、明らかに英語圏からのお客様が増えています。

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欧米人に人気の施設は野村家と志摩

金沢の観光施設の中で、日本人よりも欧米人の来館者が圧倒的に多いのが、長町武家屋敷跡にある「武家屋敷跡 野村家」と、ひがし茶屋街にあるお茶屋記念館の「志摩」です。

昔も今も、欧米の人たちが知っている日本語は「Samurai」と「Geisha」のようです。

武家屋敷跡 野村家
志摩では急傾斜の階段を恐々と

MacchaやKimonoも人気です

外国人観光客が興味を持つ日本文化に「Maccha」や「Kimono」があります。金沢のお茶室でも欧米からのお客様を見かけます。

武家屋敷跡 野村家のお茶室でイタリアからのカップルと同席したことがありますし、バックヤードでのお点前を見たいと言う人もいるそうです。また、西田家庭園玉泉園ではお茶室を予約する外国人観光客が急増したと聞きます。

近頃は金沢を訪れる日本人女性の間で、着物をレンタルして街中をお散歩することがトレンドとなっています。欧米の人たちは “KIMONO” に興味津々で、着物姿の女性に「撮影してもいいか」と問いかけている姿がよく見られます。

また、白人女性の着物姿も見られるようになってきました。現代の若い日本女性は髪を染めていることから、こちらを振り返って初めて白人の女性だと分かることもあります。

西田家庭園玉泉園のお茶室・灑雪亭

欧米の人たちは日本人よりも歩きます

欧米からの観光客の特徴は、バスに乗ることなく歩いて移動することです。

以前に、地元テレビ局の番組で金沢市長が「海外からの観光客にわかりやすいように、金沢駅のバス案内に英語も併記したのですが、歩くんですよね」と、新鮮な驚きという感じでコメントしていました。

グループで移動している欧米の人たちを見て意外なのが、会話をせずに黙々と歩く人が多いことです。笑顔で陽気に歩くのはアメリカ人で、ヨーロッパ系と思える人は目的地に向かって黙々と歩いています。

欧米人は金沢駅から歩きます(金沢駅通り)

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中国語を話す人の7割以上が台湾から

欧米からの観光客が飛躍的に増えた一方で、金沢は中国本土や韓国といったアジア系の国々ではまだまだ知られていないようで、金沢へ来る中国語を話す人たちの7割以上が台湾からお越しになった方です。

戦前、日本の統治下だった台湾で、烏山頭ダムを建設した功績で台湾の教科書に掲載されている水利技術者の八田與一氏が金沢出身であることから、偉人の故郷を訪れたいという方が多いのです。

金沢ふるさと偉人館に八田與一氏のコーナー

隣国の人から見た日本は太平洋側

金沢を訪れる外国人観光客の国・地域別の第1位は欧米の国ではなく、実は台湾です。とは言っても、アジア圏の国で多いのは台湾だけで、中国本土と韓国からはほとんど来ていません。

日本の隣国である中国と韓国の人たちがイメージする日本とは、東京から福岡までの「太平洋ベルト地帯」のようです。中国や韓国の人たちは、日本海側に行こうとは考えもしないのかもしれませんね。

逆に、東京がどこにあるかも知らない欧米の人たちからみると、太平洋側も日本海側も日本ですから、金沢も候補地として名前が挙がるのでしょう。

兼六園は海外からのお客様にも定番

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金沢観光ガイド 南 武志

観光客の方が「ひがし茶屋街」の最寄りのバス停に並ばれているのを見て、兼六園も近江町市場も歩いて10分なのに…と思ったことが、このサイトをはじめたキッカケでした。 金沢の街は歩いて回れます。自分だけの観光プランで城下町・金沢を満喫してください。

2016年6月9日