金沢の美術館・記念館#2
日本三名園のひとつに数えられる兼六園の周辺は、美術館、博物館、記念館が集まるミュージアム・エリアです。そして、中心的な存在となっているのが石川県立美術館です。
兼六園の真弓坂口の右手にある広坂を上り切ったところに位置し、威容を感じさせるシンプルかつ重厚な外観で本多の森に佇んでいます。兼六園から行かれる場合は、随身坂口を出て真っすぐに下ると建物が見えてきます。
石川県立美術館は1959年(昭和34年)に開館しました。石川県にゆかりのある作品を中心に収集展示する美術館で、地方の県立美術館としては最も早い時期に建設された美術館のひとつです。
開館当時は現在のいしかわ生活工芸ミュージアムの場所にありましたが、1983年(昭和58年)に現在の場所に移りました。
石川県立美術館の展覧会 ・企画展「生誕130年 武井武雄展」(9/7~10/6) ・コレクション展 |
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県美は正統派の美術館
広坂の坂下にある金沢21世紀美術館が、市民が気軽に立ち寄ることのできる憩いの場を創出しているのに対して、石川県立美術館は、洗練された高級感を漂わせる正統派の “美術館” といった雰囲気です。
21世紀美術館では展示室でおしゃべりをしても注意されることはないのですが、県立美術館の展示室では静かに鑑賞することを求められます。また、訪れる人の服装も、カジュアルな21美に対して、フォーマルな県美といった感じです。
国宝が撮影可能です
所蔵作品では、野々村仁清作の『色絵雉香炉(いろえきじこうろ)』が国宝に指定されている他、6つの作品が国の重要文化財です。また、石川県にゆかりの作家やご遺族からの寄贈も多く、新たな収蔵品を展示する展覧会が定期的に行われています。
石川県立美術館では作品の撮影は禁止されていますが、国宝の『色絵雉香炉』だけは特別に撮影が許可されています。
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建物の1階には女性に人気のカフェ
金沢で暮らす女性の中には「県立美術館の建物の中には入ったことがあるけれど、展示室に入ったことはない」という人が結構います。その女性たちが訪れるのは、1階ロビーの奥にあるカフェ『ル ミュゼ ドゥ アッシュ KANAZAWA』です。
同店は石川県の和倉温泉出身のパティシエ・辻口博啓氏がプロデュースしたカフェで、辻口ブランドのスイーツを味わうことができる他、カフェの窓からは本多の森の自然が一望できるなど、とても贅沢な雰囲気です。
このカフェの推奨ポイントのひとつが、ガラス窓越しに調理現場を見学できることです。お洒落なスイーツはひとつの芸術作品です。パティシエの手さばきをアート鑑賞のような感覚で眺めるのもいいでしょう。
第1月曜日は無料観覧日
石川県立美術館の観覧料は、2階のコレクション展は一般が370円、大学生と65歳以上が290円で高校生以下は無料です。
また、コレクション展は毎月第1月曜日が無料観覧日となっています。1階の特別展については展覧会によって料金が異なりますが、だいたい800~1,000円ほどと見ておけば良いかと思います。
開館時間は午前9時30分から午後6時(入館は午後5時30分)までで、展示替え期間として1ヶ月で3日間の休館日があります。カフェは年中無休です。写真撮影については、展示室内は撮影禁止ですが1階のロビーは撮影可能です。
金沢は都市型テーマパーク!
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本館の周囲は絶好のお散歩コース
石川県立美術館のある本多の森は、加賀藩の筆頭藩士で5万石の禄高を誇った本多家の屋敷跡を整備した緑地で、上屋敷のあった小立野台地から、下屋敷のあった平地へと降りていく断崖には、街中と思えないほどの自然が残されています。
断崖には辰巳用水から水路が引かれ、その水が滝となって滑り落ちていきます。静寂の森に響く滝の水音が心を癒してくれるようです。滝と並行して「美術の小径」と名付けられた長い石段が設けられています。
高所恐怖症の人には怖いくらいの急勾配ですが、この石段を下り切ったところには金沢市立中村記念美術館があり、さらに「緑の小径」を歩いていくと鈴木大拙館の「水鏡の庭」に出ます。
このあたりは人通りも少なく、自然がお好きな方にとっては最高の散策ルートです。
文化財修復工房
石川県立美術館の本館の隣には同美術館の広坂別館があります。
広坂別館に隣接して設けられているのが「石川県文化財保存修復工房」です。この施設は年月とともに劣化していく文化財を修復する施設で、東京にある同様の施設よりも大きな規模の工房です。
施設内は無料で見学することができますので、お時間に余裕のある時には立ち寄られるのもお薦めです。運が良ければ実際の修復作業を見ることができます。
Check
隠れた人気スポット・文化財保存修復工房
利用案内
石川県立美術館
いしかわけんりつびじゅつかん
住所:金沢市出羽町2-1
TEL:076-231-7580
料金:一般 370円、大学生と65歳以上 290円、高校生以下は無料
時間:午前9時30分~午後6時(入館は午後5時30分まで)
休館:1ヶ月に3日間の休館日 ※カフェは年中無休
撮影:展示室内はNG、1階ロビーはOK
石川県立美術館ホームページ
最寄りのバス停
・金沢周遊バス、路線バス「広坂・21世紀美術館」徒歩5~6分
最寄りの観光名所
・兼六園(随身坂口)から徒歩2分
行き方の参考ページ
・兼六園への行き方
Guide
兼六園・金沢城周辺の16施設の共通券「文化の森おでかけパス」
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石川県立美術館の周辺スポット
金沢の地図が表示されない時は「リロード↺」
❶金沢神社 | ❷兼六園 | ❸生活工芸ミュージアム | ❹赤レンガミュージアム | ❺美術の小径&緑の小径 | ❻中村記念美術館 | ❼鈴木大拙館 | ❽金沢21世紀美術館
NEXT - 生活工芸ミュージアム-石川県の伝統産業の見本市
観光名所の周辺は文化エリア
美術館・記念館 -20選-
兼六園・金沢城周辺のミュージアム
・国立工芸館が金沢の本多の森にオープン
・石川県立美術館-21美の街に佇む正統派の美術館
・生活工芸ミュージアム-石川県の伝統産業の見本市
・赤レンガミュージアム-本多の森を彩る重要文化財
・石川四高記念文化交流館の赤レンガは市民の誇り
・鈴木大拙館-水鏡の庭は独り占めしたくなる空間
・中村記念美術館-茶道を嗜む方にお薦めの美術館
・金沢ふるさと偉人館-ここは中原中也ゆかりの場所
・金沢能楽美術館-能装束や能面の試装体験が人気
・金沢くらしの博物館-旧制中学の校舎は重要文化財
ひがし・主計町周辺のミュージアム
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・前田土佐守家資料館-良好に残された藩政期の書状
・老舗記念館-金沢市民が懐かしさを感じる外観
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・金沢建築館-国内でも珍しい建築専門ミュージアム
神社仏閣 -4選-
旧家庭園 -5選-
寺島蔵人邸 | 武家屋敷跡 野村家 | 西田家庭園玉泉園 | 松風閣庭園 | 辻家庭園
主要な観光名所は8つ+金沢駅
金沢駅 | 兼六園 | 金沢城公園 | ひがし茶屋街 | にし茶屋街 | 主計町茶屋街 | 長町武家屋敷跡 | 金沢21世紀美術館 | 近江町市場
KANAZAWA Topics
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ご旅行前に知りたい情報は?
金沢がイメージできるページです
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金沢の主要な観光名所は1日で回れます
金沢で主要な観光名所は1日で回れます。なぜなら、人気スポットが東京ディズニーランドと同じくらいのエリアに集っているからです。とりあえず見た!という感じでよろしければ、1日あれば充分です。
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金沢観光マップ-地図を見てルートを決めたい方へ
金沢では、1周約4.3kmの百万石通りが観光エリアです。金沢城公園~兼六園~21世紀美術館は隣接し、ひがし茶屋街と主計町は隣町です。近江町市場や長町武家屋敷跡へもご近所へ行くような感覚です。
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金沢の観光エリアのバス運賃は210円
バス移動では北陸鉄道バスの「1日フリー乗車券」をお買い求めください。料金は800円です。路線バスの210円区間と金沢周遊バスを購入日に何度でも利用できます。ほとんどの観光名所がカバーできます。
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金沢のホテル/1泊なら駅周辺、2泊以上は繁華街
金沢駅は観光名所が集まる中心部から少し離れています。1泊の場合は駅チカの方が安心できるかと思いますが、2泊以上の場合は香林坊、片町、武蔵ヶ辻などの繁華街に宿泊する方が圧倒的に便利です。
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