金沢の旅館・ホテルが13,759室。課題は清掃員確保

2025年2月11日付の北國新聞に、金沢市内で営業する旅館・ホテルの客室数が、2024年3月末時点で13,759室となったという記事が掲載されていました。

コロナ禍に伴う廃業や部屋数の制限によって前年比で61室減となりましたが、他の都市に比べて減少幅は小さく、地元の不動産関係者は「一時的な現象にすぎず、金沢の開発需要は依然として高い」と受け止めています。

金沢市の中心部ではホテルの開発計画もあり、再び客室数が増加に転じる見通しです。

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政令指定都市＋中核市で11位

厚生労働省によると、全国の政令指定都市と中核市82市のうち金沢市の客室数は6年連続で11位となりました。トップは大阪市の102,553室で、京都市42,678室、福岡市4万173室と続きました。上位10都市の順位に変動はありませんでした。

記事によると、金沢では2015年3月の北陸新幹線開業に伴う観光客の増加に比例して客室数が年々増え、19年3月に1万室を突破。コロナ禍の収束後はインバウンドが急増し、ホテル開発の需要は引き続き高いとのことです。

なお、政令指定都市と中核市には圧倒的にトップの東京23区が入っていませんので、金沢市は実質的には12位という順位です。

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金沢市内の旅館・ホテルの客室数につきましては、北陸新幹線が開業した2015年3月以降に一気に増えました。

新幹線開業前の2014年度 (2015年3月末) の同じ調査の数字を見てみると、金沢市はホテルが6,719室、旅館が1,477室で合計8,196室でしたので、9年間で168%増となりました。また、簡易宿所は15施設 (現在は302施設) でした。

金沢市は日本の鉄道の歴史で最も新幹線の恩恵を受けた街と言われていますが、ホテルの開業ラッシュはまさに大恩恵でした。こんなに新しいホテルができて大丈夫なの!?というのが、この10年間の金沢の人たちの率直な思いでした。

ちなみに、客室数トップ10の都市は以下のとおりです。※出典：厚生労働省「令和5年度 (2023年度) 衛生行政報告例」

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今年の3月14日で北陸新幹線の金沢延伸からちょうど10年になります。おかげさまで、海外からのお客様の数が驚くほど増えました。そして、テレビの全国ネットで金沢が紹介される機会が信じられないほど増えました。

外国人観光客が爆発的に増えたことから、地元の新聞やテレビでは「オーバーツーリズム」を心配する論調が見られますが、京都の渡月橋の映像を見ると、現在の金沢はオーバーツーリズムではないと私は思っています。

私は県外からのお客様をご案内することがあります。旅行慣れしている方から、ひがし茶屋街をご案内している時によく聞かれるのが、金沢は適度な混み具合でちょうど良いですねという感想です。金沢はまだ余裕があります。

ただ、心配な点がひとつあります。それは、ホテルの客室清掃スタッフが足りないことです。金沢は人口45万人の地方都市ということもあってベッドメイキングをする人が足りないのです。

ホテル業界に詳しい人から聞いた話しでは、午後にチェックインするお客様のお部屋が片付いてなかったりとか、連泊されるお客様から「バスタオルを交換していない」などのクレームが入るそうです。

トップ10の都市で、金沢と同程度の人口の都市を探すと那覇市があてはまります。金沢市役所で既に行っているかもしれませんが、那覇市に客室の清掃員をどのように手配しているのかを聞いたら良いと思います。

厚労省のデータの中で私が注目したのがゲストハウスなどの簡易宿所の数です。金沢市の施設数は京都市、大阪市に次いで3位です。確かに、民家を改装した宿が増えてきているという実感があります。

簡易宿所の良いところは、ペットokの宿所が結構あることです。簡易宿所の多くが駐車場完備ですので、ペットと一緒に車でお越しになる方が多いようです。また、海外からのお客様は、日本家屋に泊まってみたいとの希望があるのでしょう。

全国的に見るとネガティブな論調が多い簡易宿所ですが、金沢に限ってみれば、良い具合に機能しているようです。

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