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金沢版「トレビの泉」も新幹線効果!?

2020年1月29日

2020.1.29掲載

今日は金沢の観光エリアで見かけた、ちょっと面白い現象をご紹介します。その現象とは金沢版の「トレビの泉」です。

トレビの泉とはローマにある世界的に知られた観光名所で、後ろ向きになってコインを泉に投げ入れると、この場所に戻ってくることができるという“おまじない”が有名です。

Wikipediaによると、投げ入れるコインの枚数によって願いが違うらしく、この場所に戻ってきたいという願いなら1枚、大切な人と結ばれたいという願いは2枚、伴侶と別れたいという願いは3枚らしいです。

恋人や夫や妻と別れたいという願いは、離婚を禁じているカトリック教会の教えが背景にあるのだとのことです。



金沢の“泉”に小銭がいっぱい

私が最初に泉のコインに気付いたのは兼六園で、霞ヶ池を見下す栄螺山(さざえやま)の頂上に置かれている手水鉢でした。

投げ入れられている小銭の種類は1円玉が一番多いのですが、5円玉や10円玉も目につきますし、注意して見てみると100円玉もあります。さらに、海外のコインも投げ入れられています。

この手水鉢は、兼六園の小さな名所となるかもしれません。

金沢版「トレビの泉」にはコインがいっぱい

栄螺山は、雪吊りで有名な霞ヶ池を掘った土で作られた築山で、9mの高さがあります。兼六園は、加賀藩主であった前田家の庭として作庭された日本庭園です。元々は、山頂まで登ってきたお殿様が手を洗えるように手水鉢が置かれたのでしょう。

私が県外からの方をご案内する時は、必ずこの山にもご案内します。頂上からの景観を目にした方から「この景色が一番いい!」との言葉が出るほどの素晴らしい景観です。

海外から兼六園を訪れた方が、もう一度、この場所に戻って来たいとの願いを込めて投げ入れていただいたのなら、金沢で暮らす者として嬉しいですね。

さて、栄螺山には何度も登っていますが、一度だけ、手水鉢の中の小銭が綺麗に片付けられていました。

ローマのトレビの泉では、投げ入れられたコインの半分がカトリック系の慈善団体に寄付されているとのことです。金沢版トレビの泉では、誰が小銭を片付けたのか?、集めた小銭はどうなったのか?、がとても気になります。

栄螺山の山頂からの眺め

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金城霊沢と金沢駅でも見かけました

金沢版の「トレビの泉」は他の場所にもありました。

ひとつは兼六園の随身坂口を出たところにある金城霊沢(きんじょうれいたく)です。

ここは金沢の地名の由来となったスポットです。その昔、芋堀藤五郎という人が、掘った芋をこの泉で洗ったところ砂金が出て、この泉が「金洗いの沢」と呼ばれました。それが縮まって金沢になったという言い伝えがあります。

その金城霊沢にも小銭が投げ入れられていました。

金城霊沢にも小銭が投げ込まれています

金沢駅の「トレビの泉」

もう1カ所のトレビの泉は金沢駅にありました。場所は、鼓門のある東口の「もてなしドーム地下広場」から地上に上がるエスカレーターを取り囲む泉です。

いつ頃から小銭が投げ入れられるようになったのかはわかりませんが、もてなしドーム地下広場の泉は、後ろを向いて投げ入れるには十分な広さがあります。

もてなしドーム地下広場の「トレビの泉」

米国の旅行雑誌で「世界で最も美しい駅」のひとつに選ばれた金沢駅。金沢を後にする直前に、金沢を気に入っていただけた観光客の方が投げ入れてくれたのだと思います。

金沢版トレビの泉については賛否両論が出るかもしれませんね。私としては、金沢市や石川県が、このような傾向を禁止するような告知板だけは立てて欲しくないと思っています。

金沢駅「もてなしドーム地下広場」

全国的な傾向かもしれません

泉に小銭が投げ入れられているというのは、金沢に限らず全国で見られるものなのかもしれませんね。

金沢はヨーロッパからの観光客が多いので、私は、欧州の人たちがトレビの泉のようにコインを投げ入れたのかなと思っていましたが、ネットで調べてみると、コインを投げ入れる行為は中国からの観光客の間で流行っているみたいです。

なお、私が少し意識して金沢の観光エリアの水辺を調べたところ、水の流れがある川には小銭は落ちていませんでした。あくまでも“泉”のようなところに投げ入れられていました。

これも新幹線効果ですかね。

金城霊沢

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金沢観光ガイド 南 武志

観光客の方が「ひがし茶屋街」の最寄りのバス停に並ばれているのを見て、兼六園も近江町市場も歩いて10分なのに…と思ったことが、このサイトをはじめたキッカケでした。 金沢の街は歩いて回れます。自分だけの観光プランで城下町・金沢を満喫してください。

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