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金沢市が旧町名復活の石碑に銘板を設置

2019年3月18日

2019年3月16日付の北國新聞に、金沢市が2019年度に、旧町名が復活した町の標柱(石碑)のそばに、経緯を伝える銘板を整備するという記事が掲載されていました。

1999年10月に、主計町が全国で初めて旧町名を復活させてから20周年となる記念事業で、14カ所に設置する予定です。金沢市では新年度に新たに6つの町名が復活する予定で、街の由来を表した歴史資産の周知を図ると紙面では伝えています。

これまでに金沢市内で復活した旧町名は計14町です。その中で銘板が整備されているのは、最初に復活した主計町のみで、住居表示制度の施行にともない、町名を尾張町2丁目に変更しましたが、1999年10月1日に復活したことが記されています。

今年の5月には、東山1丁目で「観音町一丁目」「観音町二丁目」「観音町三丁目」の3つが、今年の秋には「金石新町」「金石今町」「金石海禅寺町」が復活する見込みで、計20町となります。

金沢市では20町のうち、既に銘板がある主計町や、一部エリアが復活していない町を除き、「旧」の文字が消された標柱の横に銘板を設け、復活時期や経緯を記します。観音町の標柱は1カ所のため、3つまとめて表記します。

飛梅町の石碑の横にも既に銘板があります

主計町の復活から20周年記念

町名の標柱設置の取り組みは、市制90周年記念事業のひとつとして1979年度から進められてきました。今年の2月の時点で222基あり、標柱には町名の由来や読み方が刻まれています。

金沢市の担当者は北國新聞の取材に対し、「なぜ標柱に『旧』の字がないのか疑問に思う観光客もいるだろう。いつ復活したのかを銘板に残し、後世に伝えたい」とコメントしていました。

なお、銘板が設置されるのは次の14カ所です。

飛梅町、木倉町、柿木畠、六枚町、並木町、袋町、南町、金石通町、金石下本町、金石味噌屋町、観音町、金石新町、金石今町、金石海禅寺町

金沢では222箇所に町名の石碑を設置

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地味ですが旧町名復活は金沢の誇り

旧町名の復活と言っても、東京や大阪といった大都会にお住まいの方にはピンと来ないかもしれませんね。

私は2010年に30年暮らした東京から金沢に帰ってきましたが、東京で暮らしていた時は、金沢で旧町名が復活しているという話しは全く知りませんでした。

60年前の日本は郵便配達が困難なくらい小さな町が入り組んでいたことから、前回の東京オリンピックを契機に、全国で小さな町をひとつの町にまとめて住所を分かりやすくしました。

例えば、現在の東京・赤坂はものすごく広いエリアにわたっていますが、かつては一ツ木町などの風情のある町名が見られるエリアでした。

全国で初めて旧町名が復活したのが金沢市です。1999年10月に尾張町2丁目に編入されていた旧主計町で昔からの町名が復活しました。

普段は極度に引っ込み思案な金沢市民が、全国で初めて旧町名を復活させた背景には、金沢が「職人の町」であることが寄与しているように感じます。

これが「商人の町」であれば、町名が変わると、名刺や封筒も変えなければなりませんし、商店なら包装紙の住所も変えなければならなくなりますので、町名を戻そうとは考えないでしょう。

旧町名復活の背景には、職人の “こだわり” があったのではないかと思います。

南町の石碑は尾山神社の参道に見られます

旧の字が分かるように消してあります

当サイトでもご紹介していますが、旧町名が復活した町の石碑(標柱)では「旧」の文字を消した後が見られます。とりあえず「旧」の文字を埋めましたという感じで、いわゆるやっつけ仕事で埋めただけという印象を持つ人もいるのではないかと思います。

私も、最初は「旧」の文字をもっと綺麗に消せばいいのにと思っていましたが、実は、金沢市の方では、わざと「旧」の文字があったことを残しているのだとのこと。

ただ、北國新聞の記事にあるように、旧の字を埋めてあるだけでは、観光で訪れる方は何のことかわからないでしょうね。その意味で、石碑の横に銘板を設置するというのは大賛成です。

復活した旧町名の石碑は、金沢の街歩きにおいては、ちょっとしたアクセントになっています。

主計町以外で観光客の方が目にしやすい石碑は、尾山神社の参道に設置されている旧南町です。また、今年5月に「旧」の文字が埋められる観音町の石碑も目に触れやすいロケーションです。

観音町の石碑はひがし茶屋街の隣の通りに

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金沢駅は観光名所が集まる中心部から少し離れています。1泊の場合は駅チカの方が安心できるかと思いますが、2泊以上の場合は香林坊、片町、武蔵ヶ辻などの繁華街に宿泊する方が圧倒的に便利です。

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