金沢観光ガイド 南 武志

観光客の方が「ひがし茶屋街」の最寄りのバス停に並ばれているのを見て、兼六園も近江町市場も歩いて10分なのに…と思ったことが、このサイトをはじめたキッカケでした。 金沢の街は歩いて回れます。自分だけの観光プランで城下町・金沢を満喫してください。

祝!大の里・横綱昇進。石川県から輪島以来52年ぶり

5月11日~25日の2週間、石川県は大関・大の里の快進撃に大いに沸きました。地元の北國新聞では初日から大の里の取組結果が一面に掲載され、若隆景を破って11連勝としたあたりからは1面トップになりました。 そして、13日目での2場所連続の優勝決定~八角理事長が臨時理事会の開催を受諾~横綱審議委員会が満場一致で横綱に推薦と、場所が終わってからも毎日一面トップです。もちろん、NHK金沢放送局と民放4社も大きく報じています。 この先は、28日の伝達式と口上、30日の明治神宮での土俵入りへと続きます。地元メディアの熱 ...

風薫る5月の金沢は「大の里」の勝敗に一喜一憂かな

初夏に入った金沢ではツツジが街中のアクセサリーとなっています。今年の春は、例年に比べて太平洋側の気温に追いつくのが遅いと感じていたのですが、それでも季節はめぐって、色々な品種のツツジが人々の目を楽しませてくれています。 ツツジが見頃の時期を過ぎると、街中のアクセサリーが桃色のサツキになります。そして、兼六園ではカキツバタが見頃を迎えます。5月の金沢は1年で最も美しい季節です。4月の新緑がしっかりとした葉になり、花々が公園や街路を彩ります。 その金沢で、そして石川県で、今、最も話題を集めているのは大関・大の ...

Zepp金沢が紆余曲折を経て金沢駅西に。27年春開業

5月8日から9日にかけて石川県のメディアで大きく報じられたのが、ライブホール「Zepp (ゼップ)」の金沢進出に関するニュースです。まず、5月8日付の北國新聞は一面トップでZeppの金沢進出を伝えました。 記事によると、西松建設 (東京) と、国内外でライブホールを展開する「Zeppホールネットワーク」(東京) が連携して運営するとのことです。収容人員は1,200人規模で、今年秋の着工と、2027年春頃の開業を目指しています。 建設場所は金沢駅の西口 (通称:駅西)です。全国的に知られる鼓門のある東口とは ...

2025年4月の金沢は欧米からの観光客が目立ちました

季節はゴールデンウイークですね。例年の4月ですと、金沢は学校の新学期が始まってから連休までは閑散としています。おそらく、日本人は新年度が始まったばかりの4月は旅行をしないのでしょうね。 学校に通う年齢のお子さんがいるお宅では、子供が新しいクラスに馴染むために旅行を控えるのだと思いますし、会社では新入社員に業務を教えなければならない時期ですから、有休を取って旅行をするわけにもいきませんよね。 何よりも、ゴールデンウイークが控えていることから、出費を抑えているのでしょう。そのような要因で、例年、4月の金沢は閑 ...

21美が長期休館中にコレクションを「まちなか展示」

2025年4月18日付の北國新聞に、2027年5月~2028年3月の11か月にわたって休館する金沢21世紀美術館が、長期休館中に、21美の所蔵作品を街中で出張展示するという記事が掲載されていました。 記事によると、4月1日付で5代目館長に就任した鷲田めるろ氏が北國新聞のインタビューで明らかにしたもので、21美の周辺施設や商店街に協力を求め、金沢市と協議して今年秋をめどに規模や方向性をまとめたいとしています。 また、鷲田館長は所蔵作品の出張先を掲載したマップ作成も考えており、休館をまちに出掛けていくチャンス ...

今年も金沢では桜が満開になりました

この原稿を書いている4月10日の時点で、金沢は桜が満開です。観光エリアの代表的なお花見スポットの兼六園・金沢城、浅野川沿い、犀川沿いでは満開の桜が人々の目を楽しませています。 毎年、兼六園では桜が見頃の時期を1週間ほど選んで、観桜期の無料開放と夜間ライトアップを行なっています。今年の兼六園の無料開放は4月13日(日)までです。実は、当初は4月2日から8日までの7日間とされていました。 兼六園の無料期間は開花予想を見ながら直前に決定されますので、例年ですと実際の見頃時期とあまりズレないのですが、今年の3月は ...

国立工芸館が独立したいのなら緑の建物も展示室に

少し古い話題になりますが、2025年3月9日付の北國新聞に、2020年に東京から移転した国立工芸館が、東京に残していた約2,000点の収蔵品を、金沢に移送したことが分かったとの記事が掲載されていました。 記事によると、4,000点に上るコレクションが全て金沢の国立工芸館に揃い、美術館機能の完全移転が完了しました。今後は展示会の幅が広がり、日本海側で唯一の国立美術館として、東京の本館からの独立に弾みが付きそうとのことです。 ご存じない方にご説明しますと、国立工芸館は東京国立近代美術館工芸館が移転したミュージ ...

金沢城公園で二の丸御殿の起工式。完成まで数十年

平成の築城と称された「金沢城復元」の総仕上げにあたる二の丸御殿の起工式が、2025年3月9日に行われました。 北國新聞によると、二の丸御殿は加賀藩政の中枢を担った城内最大の建造物で、石川県は、藩主が政務を執り行った「表向 (おもてむき)」の復元を段階的に進める方針です。紙面には「令和の築城」と記されていました。 第1期工事の対象としているのは、総ケヤキ造りの玄関をはじめ、客人を迎える際に使用した「表式台 」、加賀藩出身の絵師・岸駒 (がんく) による虎の障壁画があった「虎の間」、警護の藩士が控えるなどした ...

金沢市長へ。URに頼むとミニ東京になりますよ

本日は観光とはあまり関係の話題をお届けいたします。 2025年3月12日付の北國新聞に、金沢で一番の繁華街・香林坊 (こうりんぼう) の中心に位置する旧日本銀行金沢支店の活用に関して、金沢市が建物の先行活用策を都市再生機構 (UR) と検討するという記事が掲載されていました。 記事によると、金沢市の村山市長は、URと協定を結ぶ狙いについて「URは全国的な開発の事例を知り、非常に多彩なアイデア共有している」と説明しましたが、地元からは「議論の蚊帳の外に出された」との不満があるとのことです。 旧日本銀行金沢支 ...

北陸新幹線の10周年記念日の金沢駅はいつもの金曜日

昨日の3月14日は、北陸新幹線の金沢開業から10周年の記念日でした。私は、開業10周年の日の金沢駅は何か豪華な飾りつけでもしているのかと思い、わざわざ金沢駅に足を延ばしてみました。 びっくりしました。駅のコンコースに10周年記念のポスターが何枚か貼ってあるだけで、パッと見はいつもの金曜日でした。 開業3周年だった2018年3月14日には、金沢駅のコンコースに、大きなバーステーケーキを模した特設ステージが設けられました。10周年だともっと派手なイベントをやるのかなと思っていましたので、はっきり言って肩透かし ...

金沢旅行の日程はクルーズ船の入港予定も参考に

金沢にも、ようやく冬の終わりが見えてきました。今年の冬は1月までは例年になく雪が降らなかったのですが、2月に入ると2度の大寒波がやってきました。ただ、おかげさまで、金沢は普通の雪で乗り切ることができました。 春を迎えて再開されるのが金沢港へのクルーズ船の入港です。日本海側の金沢では、勤労感謝の日から春分の日までは、海が荒れているのでクルーズ船が入港できません。例年、海が落ち着く3月の下旬から再開されます。 近年は、クルーズ船入港のニュースが春の風物詩になっており、2月26日付の北國新聞に、今年の金沢港への ...

画期的!にし茶屋街で芸妓オーディションを企画

2025年2月28日付の北國新聞に、金沢の三茶屋街のひとつ・にし茶屋街が芸妓さんのオーディションを企画しているという記事が掲載されていました。 記事によると、今回のオーディションは、にし茶屋街の西料亭組合が開催するもので、花街でのオーディション開催は全国でも初めてです。全国で茶屋文化が衰退をたどる中、伝統を担う若手を金沢から発掘します。 にし茶屋街で日本舞踊を指導する西川流の西川千雅家元 (名古屋市) は、一見さんお断りに象徴される敷居の高いイメージがある花街で、閉鎖性を断ち切り、減少する伝統芸能の担い手 ...

21世紀美術館が長期休館。でも金沢には図書館がある

昨日(2月26日)の石川県の地元メディアで報じられた大きなニュースは、金沢21世紀美術館の長期休館でした。休館すると言っても直近ではなく、2年後の2027年5月から2028年3月までになりそうとのことです。 近々に金沢を訪れる人はドキッとされたかもしれませんね。えっ!と思って記事を読んで「2年後か、良かった」と安心された方もいるのではないでしょうか。おそらく、海外の旅行会社への周知のために早めに公表したのでしょう。 地元の新聞とテレビでは、21美が長期休館になって金沢の観光は大丈夫!?という論調が多いので ...

雪が降った2月の金沢。羽生さん、大銀杏の大の里

先週は1週間続けて寒波が居座り、日本海側ではところにより災害級の積雪がありました。記録的な豪雪に見舞われた地域の方には申し訳ないのですが、金沢は何とか普通の雪で収まりました。 このサイトで毎年冬になると書いているとおり、ひと冬の間に、日本海側ではどこかで記録的なドカ雪が降ります。積雪が50cmを超えて80cmくらいになると、道路も大渋滞になって市民生活がマヒします。 2018年は、金沢がドカ雪を受け持つ番でした。TBSの「ひるおび」取材班が豪雪の取材で2度も金沢を訪れました。ひと冬の間は大気の流れが変わら ...

陶芸家の11代目・大樋長左衛門氏。日本芸術院会員に

2025年2月21日付の北國新聞の1面トップは、陶芸家の十一代・大樋長左衛門氏が日本芸術院の会員に選ばれたという記事でした。石川県内在住者の芸術院会員の就任は故人を含めて6人目となります。 大樋氏は、文化勲章受章者で日本芸術院会員の大樋陶冶斎氏 (十代・大樋長左衛門) の長男で、2016年に十一代・大樋長左衛門を襲名しました。伝統の大樋焼の表現を背景として、大樋年雄の名で欧米や中国などで独自の現代アート作品を展開し、国際交流にも努めました。 紙面には、馳浩石川県知事、村山卓金沢市長、石川県美術文化協会会長 ...

金沢の旅館・ホテルが13,759室。課題は清掃員確保

2025年2月11日付の北國新聞に、金沢市内で営業する旅館・ホテルの客室数が、2024年3月末時点で13,759室となったという記事が掲載されていました。 コロナ禍に伴う廃業や部屋数の制限によって前年比で61室減となりましたが、他の都市に比べて減少幅は小さく、地元の不動産関係者は「一時的な現象にすぎず、金沢の開発需要は依然として高い」と受け止めています。 金沢市の中心部ではホテルの開発計画もあり、再び客室数が増加に転じる見通しです。 ホテル日航金沢(左)とANAクラウンプラザ(右) ▼ 政令指定都市+中核 ...

2月8日9時現在、金沢は何とかドカ雪は免れています

今週末は飛び石を入れると4連休ですね。金沢へのご旅行を予定されている方もいらっしゃるかと思います。でも、心配なのは雪ですよね。 2月8日(土)の午前9時現在で金沢の積雪は41cmです。太平洋側からお越しの方から見ると、41cmの積雪は経験したことのない雪の量だと思いますが、日本海側では「この程度で済んでよかったね」という積雪量です。 歩道が歩きにくかったり、バスが遅れるなどの不便はあるものの、兼六園のライブカメラを見ると、私の予想よりも多くの観光客の方が、霞ヶ池の雪景色を楽しんでくれています。どうぞ雪の金 ...

馳さん、石川県知事なら「米原」と言うべきですよ

今、日本の中で北陸地方だけで盛り上がっている話題があります。それが、北陸新幹線の延伸ルート問題です。 北陸新幹線の敦賀から大阪への延伸に関しては、2018年に福井県の小浜から京都までを地下で繋ぐ「小浜ルート」で決定しましたが、6年経っても着工の目途が立たないことから、石川県では米原ルートに変更すべきとの声が高まっています。 でも、肝心の馳知事が腹を括っていません。地元メディアの報道を見る限り、どっちつかずの姿勢のままです。 新幹線ミュージアムのトレインパーク白山 ▼ セカンドベストは米原ルート 小浜ルート ...

兼六園のインバウンド入園者がコロナ前の1.7倍に

2025年1月10日付の北國新聞に、インバウンド旅行者の兼六園への年間入園者数が掲載されていました。 兼六園を管轄する石川県のまとめによると、昨年1年間に来園した外国人は、前年比36.4%増の53万2,879人で過去最多となりました。中でも欧米や豪州は円安を追い風に、コロナ前の2019年と比べて1.7倍の約22万人と大幅に伸びました。 石川県では、季節ごとの魅力発信を強化するなど来園のタイミングを分散させ、さらに誘客を進める方針とのことです。 兼六園の冬の風物詩・雪吊り ▼ 第1位は台湾からのお客様 入園 ...

新幹線の大阪延伸は無理。最善策はサンダーバード復活

今、北陸地方では北陸新幹線の大阪延伸に関する動向が大きなニュースとなっています。 2016年に、一度は福井県の小浜市を経由して京都府の地下を南下する「小浜ルート」で決定したのですが、着工の遅れと費用の増大などによって、米原ルートに変更すべきとの声が石川県、富山県を中心に大きくなっています。 このページでは、北陸新幹線の延伸に関する私の考えを述べたいと思います。北陸以外にお住まいの方はそれほど興味がないかとは思いますが、どうぞお付き合いください。 3月に敦賀延伸を祝った金沢駅 ▼ 永遠に大阪には繋がりません ...