タテマチは金沢のファッションを牽引してきた街

金沢の繁華街#3

タテマチ(竪町)は金沢で一番のファッション・タウンとして発展してきた街です。私の高校時代の竪町は “金沢の原宿” とも呼ばれ、私も学校が終わった後には用もないのに自転車でこの街に立ち寄ったものです。

ひがし茶屋街と同じくらいの道幅の通りには、ショッピングビル、ブティック、ジュエリーショップ、ヘアサロン、カフェ、ファストフード店などが立ち並び、平日の夕方になると、学校帰りの高校生が友達同士で歩く姿が多く見られます。

高校生たちは、どこに立ち寄るわけでもなく、何かを買う目的があるわけでもなく、ただこの通りをお喋りしながら歩くことが楽しいのです。

いつの時代でも、ティーンエイジャーは大通りよりも脇道を好むものですが、金沢ではタテマチストリートがその脇道にあたります。

片町の大通りからタテマチ・ストリートへの入口



400年前から変わることのない道幅

タテマチ(竪町)が誕生したのは元和(1615年~1624年)の頃で、3代藩主・前田利常が大雨でたびたび氾濫していた犀川沿いに堤防を造り、それまで河原だったところに武家が暮らす住宅街を造ったことがキッカケとなりました。

そして、武家の人たちのお買い物の場所として一直線に伸びる町家通りが敷設され、生活用品や武家にとっての必需品を供給する商店街が形成されました。それが今のタテマチストリートです。

通りの出入口付近に設置されている案内板には、竪町は最初から商店街として誕生した街だと記されています。また、案内板には、この通りが造られた400年前から道幅が全く変わっていないとも記されています。

このページの最初に「ひがし茶屋街と同じくらいの道幅」と記しましたが、タテマチの道幅が金沢の伝統的な道幅なのかもしれませんね。

タテマチは金沢の若者たちが一度は憧れる街

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タテマチは奥へ入るほど面白くなります

タテマチは全長450mほどのショッピングストリートです。金沢のみならず、北陸地方で随一のファッションタウンとして栄えてきましたが、東京や大阪などの大都会で暮らしている方から見ると、物足りなさを感じるのも仕方がないかなと思います。

ただ、ファッションにこだわりのある方には、ぜひタテマチストリートを一番奥まで歩いてもらいたいですね。と言いますのは、タテマチは奥に入っていくほど面白くなっていくからです。

片町の大通りに近いエリアは、全国展開しているブランドなどの幅広い顧客ターゲットのお店が目立つのですが、「KANAME INN」というホテルを過ぎるあたりから、個人経営のお店や、こだわりを持ったお店が増えていきます。

外観のデザインや店内のレイアウトにはオーナーのセンスが存分に表現されており、歩いているだけで楽しくなってきます。今のタテマチは、片町に近い “表タテマチ” よりも、 かつては商店街のようだった “奥タテマチ” の方が遥かに魅力的です。

2017年にオープンしたKANAME INN
奥タテマチにはハイセンスなお店が目につきます

店仕舞いした商店がブティックに

タテマチストリートは、香林坊交差点に「Kohrinbo 109(現在の東急スクエア)」がオープンした1980年代の半ば以降、お客さんが減少しシャッター通りになりかけた時期がありました。

特に片町から遠いお店ほど苦しくなったようで、次々に店仕舞いをするお店が出てきました。そして、その店舗跡地に、こだわりを持った新しい世代の経営者が自分の店を構えるようになっていきました。

大正モダンを彷彿とさせる外観

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金沢のアニメオタクの聖地

奥タテマチにはアニメファンが集まるお店があります。それがアニメイト金沢店です。以前は表タテマチに店舗があったのですが、こだわりの強い奥タテマチに移転しました。アニメがお好きな方は立ち寄られるのもいいでしょう。

金沢はオタッキーな感覚を持った街だと思います。そして、この街のオタッキー感覚を最大限に表現したのが金沢21世紀美術館です。そして、21美から徒歩5分のタテマチは、こだわりを持ったショッピングストリートです。

アニメイト金沢店

タテマチの周辺スポット

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2016年7月18日