otebori

Kanazawa-Castle*8
(Otebori)

金沢城で唯一埋め立てられなかったお堀

金沢城公園の周囲の道は、木々の緑と水辺に恵まれた絶好のお散歩コースですが、ご紹介する大手堀もお勧めのお散歩コースのひとつです。

江戸時代の金沢城には大手堀、宮守堀(いもり堀)、百閒堀、白鳥堀というお堀が城を守っていました。そして、明治時代を迎えると金沢城の周りのお堀が次々に埋め立てられ、道路やテニスコートへと姿を変えていきました。

そのような時代の流れの中で、大手堀だけは一度も埋め立てられることなく今日に至っています。

インターネットで少し調べてみると、明治40年に石川県の地元紙で大手堀が埋め立てられるというニュースが報じられたそうです。どのような経緯があったかは分かりませんが、幸いにも水が抜かれることはなく江戸時代の風景がそのまま残されました。

大手門から黒門方向へ

大手門から黒門方向へ

大手堀は大手門と黒門を結ぶお堀です。綺麗に整備された遊歩道に隣接して水辺と城壁があり、城内の木々がお堀の上に張り出してきています。晴れた日には水辺に陽光が映えて最高の景観です。

遊歩道には格子戸をイメージさせるお洒落な電話ボックスがあります。今では公衆電話を利用する人はいなくなりましたが、大手堀の景観におけるアクセントとなっています。

レトロな雰囲気の電話ボックス

また、より身近に水辺を眺めることができる眺望スペースがある他、ベンチが用意されていますのでゆっくりと座って景観を楽しむことができます。

黒門を出てすぐのところには、「金沢屋珈琲店」というレトロな雰囲気を醸し出しているカフェがあります。お店のホームページによると、このお店は金沢でも有数のカフェチェーンの本店です。

黒門前にあるカフェ

黒門前にあるカフェ

ひがしと主計町の茶屋街や香林坊へも徒歩圏内です

大手堀と隣接している街が大手町です。東京で大手町と言えば全国的に知られるビジネス街ですが、金沢の大手町はビジネス街と住宅街が融合しているエリアで、オフィスビルとマンション、一戸建ての民家が隣合わせに建っています。

大手町からは、ひがし茶屋街や主計町茶屋街へ10分~15分ほどの距離です。また、金沢の繁華街である香林坊や片町へも同じくらいの時間で行くことができます。

直木賞作家の唯川恵さんのファンの方でしたら、彼女の故郷の金沢が舞台となった『夜明け前に会いたい』をお読みになっているかもしれませんね。

小説では主人公の希和子が銀行を退職し広告制作会社に再就職をしましたが、オフィスが大手堀の前にあるという設定でした。まさにこのページでご紹介している通りです。

作品の中では初出勤の朝に、ひがし茶屋街の端に住んでいる希和子が会社まで歩いていく時に、20分もあれば充分だろうと目星をつけて自宅を出ています。実際の所要時間もそのくらいです。

また、小説では仕事が終わった後に先輩の女性社員に夕食に誘われるシーンがありますが、この時も会社から片町まで歩いていくという設定になっています。地元の人も香林坊や片町へは歩いているということです。

また、近江町市場へもひがし茶屋街と同じくらいの所要時間で到着します。

大手門から臨む大手堀

大手門から臨む大手堀

ひがし茶屋街と大手堀を歩いて移動される場合には、その途中にある寺島蔵人邸に立ち寄られるのもお薦めです。

ここは藩政期に中級武士として活躍した寺島蔵人の屋敷がそのままの形で残されているもので、抹茶を飲みながら、ゆっくりと庭園を眺めていると心が癒されてきます。

余談ですが、大手堀は金沢城の北に位置していることから、午後になると水辺や遊歩道に影が掛かってきます。写真にこだわりをお持ちの方は影の位置を考慮して訪れるといいでしょう。

大手堀は、金沢城周辺のお散歩コースである白鳥路と黒門前緑地の間に位置しており、金沢城公園の入場門で言いますと大手門と黒門が最寄りの門になります。

並木道には眺望スペースも設けられています

並木道には眺望スペースも設けられています

金沢城公園への行き方


金沢城公園の周辺にある「観光してみたいかも」スポット

兼六園 | 金沢21世紀美術館尾山神社 | 尾崎神社 | 寺島蔵人邸


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大手堀からはひがし・主計町茶屋街や近江町市場も徒歩圏内です

金沢城公園で21世紀に復元された藩政期の姿