2018年2月20付の北國新聞に、金沢駅の鼓門、金沢城公園の大手堀、近江町市場前の北國銀行武蔵ヶ辻支店で、夜間のライトアップが開始されるという記事が掲載されていました。
記事によると、いずれも2018年4月以降に実施設計に取り掛かり、秋から冬にかけて順次照明設備をセッティングするとのことで、金沢市では新年度当初予算案に事業費5,230万円を盛り込みます。
魅力的な夜間景観を創出することで、市民や観光客らの夜の回遊性を高めます。
鼓門のライトアップは、上下から照射し、能楽・加賀宝生の鼓をイメージしてらせん状に組み上げられた門柱や、面格子に組まれた屋根の内側を厳かに浮かび上がらせます。
普段は白色のライトを当てますが、国連が定める世界自閉症啓発デーのイメージカラーの青色など、イベントの開催時には別の色に調節できるようにします。
魅力的な夜間空間を創出
1932年(昭和7年)建設で、著名な建築家・村野藤吾氏の初期の代表作として知られる北國銀行武蔵ヶ辻支店では、先端のとがった三つのアーチが並ぶ正面外観の意匠を際立たせます。また、大手堀は180m区間の石垣や樹木を照らします。
金沢市では今年度、夜間景観アクションプログラム(行動計画)の策定作業を進めています。
そして、金沢城公園、浅野川、犀川、本多の森、長町の各周辺に夜の文化的回遊ルートを設定するとともに、特徴的な夜のスポットを作り、市民や観光客が金沢の風情を感じて夜の街歩きを楽しめるようにと考えています。
新年度に行なう鼓門、大手門、北國銀行武蔵ヶ辻支店のライトアップも同プログラムの一環となり、将来的には白鳥路や尾山神社の夜間照明も検討するとのことです。
ちなみに、浅野川流域では一足早くライトアップが完了しており、天神橋、梅ノ橋、浅野川大橋、中の橋では叙情的な金沢の夜が演出されています。
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地方都市の弱点は眠りにつくのが早いこと
北國新聞の記事にある鼓門のライトアップについては、サッカーJ2のツエーゲン金沢との試合で遠征して来る松本山雅のサポーターをお迎えする際に、鼓門が山雅のチームカラーの緑色にライトアップされたことがありました。
鼓門に照明設備が常設されれば、アウェーチームの色にその都度ライトアップすることも可能になりますね。
東京や大阪のような大都会と、金沢のような地方都市の両方で暮らした経験のある方だとわかると思いますが、地方都市のウイークポイントは、街全体が眠りにつくのが早いことです。
金沢も例外ではありません。近江町市場と百貨店のめいてつエムザが面する武蔵交差点や、大和百貨店と東急スクエアの二大ショッピング施設が面する香林坊交差点では、商業施設の営業時間が終ると灯が消えたようになります。
唯一、北陸最大のネオン街を持つ片町の犀川寄りのエリアだけは何とか明るさを保っていますが、東京の歌舞伎町や、大阪のミナミの煌くネオンとは比べようもありません。
営業時間こそ長くすべき
兼六園と金沢城公園では、定期的に夜間のライトアップを行なっているとはいえ、まだまだ十分ではありません。
私は個人的には、金沢21世紀美術館、鈴木大拙館、三文豪記念館などの市内に点在する公営のミュージアムは、夜8時まで開館すべきだと考えています。
また、ひがし茶屋街の工芸品店やカフェも、夜7時とか夜8時ごろまで営業して欲しいものだと思っています。
ひがし茶屋街については民間のお店になりますので、金沢市が営業時間の延長を強いることはできませんし、芸妓さんのお座敷タイムと時間が重ならないように、あえて5時閉店としているのかもしれません。
このような背景があるとしても、5時閉店はあまりにも早すぎると思います。市民生活を考慮せずに観光面だけを考えると、街中のライトアップ事業に予算を付けるという施策には大賛成です。
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