毎年、秋分の日の週末に行なわれる風物詩が、金沢の三茶屋街の芸妓さんが総出演する「金沢おどり」です。金沢駅に隣接する石川県立音楽堂が会場となっています。
主催の北國新聞社では、初日の2018年9月21日(金)から一面と社会面で「第15回 金沢おどり」の模様が詳しく報じられています。2018年9月23日付の紙面では、この3年間にお披露目された9人の若手芸妓の記事が掲載されていました。
紙面によると、主計町の「蝶の舞」では、2年目の一駒さん(えんや)、3年目の凛さん(まゆ月)、うた子さん(仲乃家)の若手3人が蝶の精となってひらひらと舞い、みずみずしさを披露しました。
この3年間で9人の新花さんがデビュー
にぎやかにお座敷唄を舞う、ひがしの「金沢なまり」では、3年目の七葉さん(藤乃弥)、杏花さん(八の福)、初出演のあか利さん(春の家)がステージに立ちました。
また、にしの「羽衣三番叟」では3年目の幸ぎくさん(美音)が先輩芸妓に交じって精進の成果を発揮しました。
今回、初出演を果たした、ひがしのあか利さんと紫乃さん(八しげ)、にしのつるさん(浅の家)は、フィナーレの「金沢風雅」の総おどりに加わりました。
あか利さんは「昨年、舞台袖で見ていた憧れの場所に自分が立っている。踊りながら芸妓になったんだと実感した」と感慨深げにコメントしていたそうです。
金沢学院大学で日本画を専攻し、現代美術展や日展で入選した異色の経歴を持つ紫乃さんは「金沢おどりを作り上げる一員として、しっかりやりたい」と先輩芸妓の背中を追いかけます。
2018年6月にお披露目されたばかりのつるさんはお座敷太鼓にも出演し「緊張したが、多くのお客様に見ていただき嬉しかった」と充実の表情を浮かべていました。
ひがし、にし、主計町の三茶屋街では、北陸新幹線が開業した2015年以来、新人芸妓(新花)のお披露目が相次いでいます。
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9名のうちの7名が石川県外の出身
地元の北國新聞やテレビ局では、新花さんがデビューすると必ずと言っていいほど特集が組まれます。
一般の家庭に生まれ育った女性が、一生の職業として芸妓を選んだ背景には人それぞれのドラマがあり、そのことがメディアの取材意欲をかき立てているようです。
この3年間にお披露目された芸妓さんは以下のとおりです。
2015年11月 主計町「まゆ月」凛さん=21歳・金沢市出身
2016年3月 ひがし「藤乃弥」七葉さん=18歳・佐賀市出身
2016年5月 にし「西泉家」幸ぎくさん=22歳・京都市出身
2016年6月 主計町「仲乃家」うた子さん=18歳・横浜市出身
2016年7月 ひがし「八の福」杏花さん=24歳・横浜市出身
2017年5月 主計町「えんや」一駒さん=20歳・北海道出身
2017年10月 ひがし「春の家」あか利さん=25歳・鳥取県出身
2018年4月 ひがし「八しげ」紫乃さん=27歳・金沢市出身
2018年6月 にし「浅の家」つるさん=18歳・富山県出身
ご覧いただいてお分かりのとおり、9名のうちの7名が石川県外のご出身です。
金沢を選んでくれたことに感謝
石川県外の女性にとっては、芸妓としてお披露目される場所の選択肢は金沢だけではありません。京都でもいいでしょうし、東京でもいいわけです。
全国にいくつもある花街の中から金沢を選んでくれた理由として多く見られるのが、「金沢おどり」に出演したかったというものです。その意味では、北國新聞の記事は大きな励みになることでしょうね。
若手の芸妓さんたちには、いつまでも金沢で頑張っていただきたいものです。なお、ひがし茶屋街と主計町茶屋街では、お花見の季節に掲出されるぼんぼりに芸妓さんの名前が入ります。来年は「ひがし茶屋街」の紫乃さんのぼんぼりも並びます。
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