2019.10.27掲載
台風19号の影響で不通となっていた北陸新幹線の東京~金沢間の直通運転が、10月25日(金)から再開されました。
幸いにして、金沢は豪雨による河川の氾濫などの被害はなかったのですが、観光業界では東京方面からのキャンセルが相次ぎ、市内の観光名所が空いているという新聞記事も目にしました。
また、私の知り合いの、ひがし茶屋街の工芸品店のオーナーさんは「12月かと思うほど人通りがありません」とおっしゃっていました。
26日付の北國新聞によると、直通運転が再開された25日には「かがやき」と「はくたか」の一番列車の到着時に、山代、片山津、山中、湯涌、和倉の各温泉地の女将が観光パンフレットを配ったとのです。
東京~金沢間が完全復旧
東京~金沢間の運行本数は、快速運転の「かがやき」が上下各10本からそれぞれ1本ずつ減少しましたが、各駅停車の「はくたか」は事故前と同じ上下各14本が運行されます。
ちなみに、カットされた号車は、東京を午後5時24分に発車する「かがやき513号」と、金沢を午前7時に発車する「かがやき502号」です。
今回、長野新幹線車両センターで北陸新幹線の全30編成のうちの10編成が水没したことから、当初は東京~金沢間の運行本数が6割程度になると報じられていましたので、1本減だけで済んでひと安心です。
さて、北陸新幹線に所縁のない地域にお住まいの方は、他の新幹線の車両を持ってくればいいのにと思われたかもしれませんね。実は、他の新幹線の車両は北陸新幹線の代用とはなりません。
と言うのは、東京と金沢で交流電力が違うからです。かつて北陸線の在来線では、新潟の直江津付近で、東日本の50Hzから西日本の60Hzに切り替えるため、一時的に車内の照明が落とされました。
北陸新幹線でも新潟県と長野県の県境で交流電力の切り替えが行なわれていますので、東日本だけ、あるいは西日本だけで走行している新幹線車両を持ってきても意味がありません。
余談になりますが、東海道新幹線は新大阪から東京まで西日本の60Hzで走行しています。
このことから、東京~博多間や、新大阪~鹿児島中央間のように、西日本エリアでは複数の新幹線を乗り入れることができるのですが、例えば仙台~名古屋を移動する際には、東京駅で乗り換えなければならないわけです。
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今回の水没事故は避けられたはずです
このたびの台風19号においては多くの犠牲者が出ました。また、長野県をはじめとする被災地では、家を失い、仕事を失った方が多くいらっしゃいます。
ひがし茶屋街も兼六園も近江町市場も無傷だった金沢の人間が、被害者のように振る舞うことはできませんが、あえて言わせていただくなら、新幹線の水没だけは人災であったと思います。
北陸新幹線には2つの車両基地があります。ひとつはJR東日本が管理する「長野新幹線車両センター」で、もうひとつがJR西日本の「白山総合車両所」です。
事故後に北國新聞に掲載された水害によるハザードマップを見てみると、白山車両所は、金沢平野の中でも最後に水に浸かる高台に位置しています。さらに、最大で4mの盛り土がなされています。
もし、白山車両所で待機中する新幹線が水に浸かるような記録的豪雨に見舞われたならば、金沢平野にある家屋の大多数が浸水することでしょう。
一方の長野の車両センターは、ハザードマップに浸水の危険が記されているにもかかわらず、テレビで見る限り、周囲と同じ標高に作られています。
仮に長野の車両センターも白山車両所と同じくらいの盛り土がなされていれば、新幹線が水に浸かることはありませんでした。
北國新聞の記事によると、車両センターの移転や盛り土によるかさ上げについて、国土交通省の見解は、長野と同様の水害リスクを持つ車両基地が各地にあるため「コスト面で非現実的」とのことです。
今回、長野新幹線車両センターでは、新幹線の車体だけではなく変電所などの施設全体で浸水しています。
本当にこのままでいいのでしょうか。
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