2019年11月13日の北國新聞の一面に、外観の建築工事が終わった国立工芸館の写真が大きく掲載されていました。
国立工芸館の建築工事は、2020年夏の東京国立近代美術館工芸館の金沢移転に向けて行なわれていたもので、旧陸軍の第九師団司令部庁舎と金沢偕行社が、県立能楽堂の隣から移築されました。
12日に建物を覆っていたシートや足場が外され、明治期の姿を再現されました。今後は展示室の整備や工芸品の搬入などを経て、来年7月の東京オリンピックの開幕前にオープンします。
東京にある現在の工芸館が所蔵する美術工芸作品の7割に相当する1,900点以上が移される予定で、このうちの約1,400点は人間国宝や日本芸術院会員が手掛けた作品となっています。
本多の森の文化エリアにお目見え
国立工芸館は、石川県立美術館といしかわ赤レンガミュージアムの間に位置し、地上2階建てで、現在の工芸館に比べて展示エリアは1割増の780㎡、収蔵庫は2割増の480㎡となります。
なお、建物内部を巡る見学ツアーが11月23日から10日間にわたって行われます。
紙面によると、1,000人の募集枠に対し、5,426人の応募があったため、石川県では受け入れ人数を1,200人に増やしました。ツアーの定員は各回40人で、1日3回実施されます。
また、工芸品と食をテーマにしたイベントも開かれます。
金沢は都市型テーマパーク!
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地方都市では稀有な国立美術館の開設
国立工芸館は、工芸王国を自認する石川県が威信をかけて誘致したミュージアムです。
石川県が自らを「工芸王国」と称するのは、日本伝統工芸展の100万人当たりの入選者数が 17年連続で全国1位を記録し、100万人あたりの人間国宝の人数も全国1位だからです。
国立工芸館の移転の経緯をご説明しますと、5年ほど前に東京一極集中の緩和と地方再生を目的として、首相官邸の主導により、東京にある国の機関を地方に移転することとなりました。
そして、2015年3月~8月にかけて全国の地方都市から移転希望の提案を募集しました。
当時の資料を見てみると、国立公文書館、文化庁、消費者庁、気象庁、観光庁、国民生活センターなどの国の機関を「わが県に移転したい」という提案が全国の地方都市からありました。
その際に、石川県から官邸に提案したのが東京国立近代美術館工芸館の金沢移転で、無事、移転が承認されたものです。
余談ですが、地方都市からの提案を検討する時期に、石川県選出の馳浩議員が文部科学大臣だったことも、石川県にとっては大いに幸運だったと思います。
金沢有数のお散歩コースにあります
2020年夏にオープンする国立工芸館は、兼六園に隣接する「本多の森」という文化施設が集まるエリアに位置しています。
文化や歴史がお好きな方は、兼六園の随身坂口を出て、金沢神社と金城霊沢を見学した後に、国立工芸館に立ち寄られるのもいいでしょう。
北陸新幹線の開業以降、金沢には欧米から多くの観光客が訪れるようになりました。日本の文化に触れたいと願う欧米の人たちにとって、国立工芸館は人気施設のひとつとなるような気がします。
ぜひ、成功してもらいたいものです。
KANAZAWA Topics
観光名所の周辺は文化エリア
美術館・記念館 -20選-
兼六園・金沢城周辺のミュージアム
・国立工芸館が金沢の本多の森にオープン
・石川県立美術館-21美の街に佇む正統派の美術館
・生活工芸ミュージアム-石川県の伝統工芸の見本市
・赤レンガミュージアム-本多の森を彩る重要文化財
・石川四高記念文化交流館-風情ある赤レンガ校舎
・鈴木大拙館-水鏡の庭で体感する“無の境地”
・中村記念美術館-茶道を嗜む方にお薦めの美術館
・金沢ふるさと偉人館-ここは中原中也ゆかりの場所
・金沢能楽美術館-能装束や能面の試装体験が人気
・金沢くらしの博物館-旧制中学の校舎は重要文化財
ひがし・主計町周辺のミュージアム
・安江金箔工芸館-箔打ち機から美術品まで金箔一色
・徳田秋声記念館-稀代の恋愛小説家が甦る場所
・泉鏡花記念館-浪漫と幻想の鏡花ワールドは純和風
・金沢蓄音器館-聴き比べ実演は音楽ファンにお薦め
・金沢文芸館-レトロな文芸サロンと五木寛之文庫
・大樋美術館-350年の歴史を継ぐ大樋焼の殿堂
長町武家屋敷跡周辺のミュージアム
・前田土佐守家資料館-良好に残された藩政期の書状
・老舗記念館-金沢市民が懐かしさを感じる外観
にし茶屋街周辺のミュージアム
・室生犀星記念館-文豪の人柄を感じる遺品と肉筆
・金沢建築館-国内でも珍しい建築専門ミュージアム
神社仏閣 -4選-
旧家庭園 -5選-
寺島蔵人邸 | 武家屋敷跡 野村家 | 西田家庭園玉泉園 | 松風閣庭園 | 辻家庭園
主要な観光名所は8つ+金沢駅
金沢駅 | 兼六園 | 金沢城公園 | ひがし茶屋街 | にし茶屋街 | 主計町茶屋街 | 長町武家屋敷跡 | 金沢21世紀美術館 | 近江町市場
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ご旅行前に知りたい情報は?
金沢がイメージできるページです
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金沢で主要な観光名所は1日で回れます。なぜなら、人気スポットが東京ディズニーランドと同じくらいのエリアに集っているからです。とりあえず見た!という感じでよろしければ、1日あれば充分です。
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金沢観光マップ-地図を見てルートを決めたい方へ
金沢では、1周約4.3kmの百万石通りが観光エリアです。金沢城公園~兼六園~21世紀美術館は隣接し、ひがし茶屋街と主計町は隣町です。近江町市場や長町武家屋敷跡へもご近所へ行くような感覚です。
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バス移動では北陸鉄道バスの「1日フリー乗車券」をお買い求めください。料金は800円です。路線バスの210円区間と金沢周遊バスを購入日に何度でも利用できます。ほとんどの観光名所がカバーできます。
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金沢のホテル/1泊なら駅周辺、2泊以上は繁華街
金沢駅は観光名所が集まる中心部から少し離れています。1泊の場合は駅チカの方が安心できるかと思いますが、2泊以上の場合は香林坊、片町、武蔵ヶ辻などの繁華街に宿泊する方が圧倒的に便利です。
こちらは金沢観光サイトです
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