2018年7月11日付の北國新聞1面に、「金沢 富山3駅の2倍」との見出しで、北陸新幹線の開業3年目の乗降客数が掲載されていました。
これは、JR西日本金沢支社が、管内の新幹線停車駅の年間乗降客数をまとめたもので、金沢駅は前年度比1.0%増の1日平均22,895人となりました。富山県内で新幹線が停車する富山、新高岡、黒部宇奈月温泉の3駅を合わせた11,067人の2倍以上の数字でした。
記事によると、金沢駅は2015、16年度に続いて富山駅の約3倍の水準を維持しており、新幹線開業から丸3年が経過し、乗降客数の差が固定化してきていると述べています。
金沢駅の乗降客数について、金沢市の山野市長は「肌感覚に近い数字。金沢の文化への評価は高く、引き続き多くの観光客が来ている」とコメントしていました。また、今後は周辺市町や隣県と広域連携し、魅力づくりに努めていくとのことです。
金沢駅の利用者数は1日平均2万2千人
新幹線開業4年目に入った現在も、金沢市内では多数のホテル開発が進んでいます。一部で供給過剰の懸念も出る中、金沢ホテル懇話会の会長さんは「国内外から新たな顧客を呼び込んで宿泊市場を拡大するため、引き続き誘客活動に力を入れる」と語っていました。
記事には、富山市内の宿泊業者からは嘆き節や巻き返しを願う声が聞かれるとも記されていました。富山市内にある大手ホテルの総支配人の方は、北國新聞の取材に対し「客室稼働率で後れを取っているのは否定できない」とコメントしています。
また、別の大手ホテルの総支配人は「この数年で金沢を訪れ、そろそろ再訪を考える方に『次は富山にも足を延ばさないか』との提案も有効だろう」と語っていました。
金沢を観光するんだけど…
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1年前と同じ指摘をします
このサイトでは、1年前にも北陸新幹線の停車駅の乗降客数に関する記事を掲載しましたが、1年前に以下の指摘をしました。
仕事で東京へ行って、東京から最終の新幹線に乗って金沢へ帰ってくる人の多くが「富山で一気に乗客の数が減った」と述べています。
東京発の最終の新幹線は、首都圏で暮らす人が北陸への旅行で乗車するよりも、北陸に暮らす人が首都圏への出張の帰りに利用するパターンが多いと思います。つまり、北陸新幹線を利用して首都圏にビジネスに出掛ける人は、石川県民よりも富山県民の方が多いということです。
私は、北陸新幹線は東京から金沢に来てもらうために敷設されたのではなく、金沢から東京へ出ていくためにできたのだと思っています。乗降客数だけを見ると金沢の独り勝ちといった構図が見えてきますが、旅行者に頼るだけでは、石川県全体の経済力は向上しないのではないでしょうか。
さて、金沢独り勝ちの状況に関してネガティブなことを述べましたが、金沢を訪れる人が減っていないということは、地元の人間として嬉しい限りです。
江戸時代に、江戸、大坂、京に次いで全国で4番目の大都会であった金沢には、「江戸の粋、京の雅、加賀の華」と形容された豪華絢爛な文化が醸成されました。そして、幸いにも大きな自然災害もなく、先の戦争では空襲を免れたことから、21世紀の今日まで旧い建物が残されてきました。
また、明治維新からの150年間、金沢が日本全体の発展から取り残されていったことも、旧い建物が取り壊されなかった要因のひとつであると思います。今の金沢は、旧いものと新しいものが融合した楽しい街になっています。旅行で訪れるには良い街です。
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