2022年8月13日付の北國新聞に、高校相撲金沢大会の舞台である卯辰山相撲場が改修されるという記事が掲載されていました。大規模な改修は今回が初めてとなります。
記事によると、コンクリート製の観客席をすべてベンチ式とし、青をベースとした色使いで装いを一新します。近く工事に着手し、年度末には完成する見通しで、来年5月の高校相撲金沢大会でお披露目される予定です。
卯辰山相撲場は土俵が常設された屋外の相撲場で1961年(昭和36年)に完成しました。高校相撲金沢大会の会場として、全国から集まった高校生力士が数々の熱戦を繰り広げてきた一方で、近年は施設の老朽化が目立っていました。
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コンクリートからブルーの客席へ
コンクリートの一部が損傷している観客席は、耐久性に優れた高密度ポリエチレン製のベンチに変更するとのこと。また、前後の座席間隔を広げ、座席の位置を現状よりも高くすることで、観客が競技を見やすくします。
ベンチの色は土俵に近い席をライトブルー、遠い席をブルーとする他、車椅子の専用席を新たに設けるなどバリアフリーにも対応する計画です。
卯辰山相撲場は、横綱・輪島(金沢高、第48回個人準優勝)、大関・出島(金沢市立工業、第75回個人優勝)、幕内・遠藤(金沢学院大付高、第92回個人優勝)、十両・炎鵬(金沢学院大付高、第96回個人3位)などの郷土力士を輩出した高校相撲の聖地です。
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甲子園より2年早く第100回大会
高校相撲金沢大会は、日本の高校スポーツの全国大会で最古の歴史を持つ大会で、今年の5月に行われた大会で106回を数えます。
第1回大会が行われたのは夏の甲子園大会と同じ年なのですが、戦時中に野球が4回中止になったのに対し、相撲は2回しか中止にならなかったことから、夏の甲子園大会の2年前に100回目を迎えていました。
ただ、残念ながら全国的には全く知られていません。私も東京で暮らしていた30年間に高校相撲のことを気に掛けたことはありませんでした。でも、金沢には5月の高校相撲を楽しみにしているファンが大勢いるのも事実です。
豪栄道や貴景勝も優勝しています
石川県出身の力士では、前述のとおり、元大関の出島と現役の遠藤が個人戦で優勝している他、元横綱の輪島が準優勝、炎鵬が3位に入っています。炎鵬以外は本名でプロ入りしているのが興味深いところです。石川県の力士は本名の方が出世しています。
全国に目を移すと、2003年に埼玉栄の澤井豪太郎選手(豪栄道)が、2014年に同じ埼玉栄の佐藤貴信選手(貴景勝)が個人優勝しています。昨年の大会はコロナの影響で本場所のない10月に行われたのですが、豪栄道の武隈親方が観戦に訪れていました。
折角なら、過去の団体戦の優勝校と個人戦の優勝者の名前を記した石碑でも作ればいいのにと思いますが、そこまでする余裕はないのでしょう。
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ひがし茶屋街の裏手の山が卯辰山
卯辰山は、ひがし茶屋街の裏手に位置しています。ひがし茶屋街のメインストリートの二番丁の先に小高い丘がありますが、それが卯辰山です。麓には卯辰山山麓寺院群が整備されており、お寺めぐりが趣味の方には絶好のスポットです。
寺院群の中でも、日本三摩利支天のひとつの宝泉寺、四万六千日法要の願掛けのトウモロコシで知られる観音院、加賀友禅の礎を築いた宮崎友禅斉のお墓がある龍国寺などが知られています。
登山の装備は必要ありません
相撲場は卯辰山の頂上付近にあります。標高が141mですので登山の装備がなくても簡単に登れます。途中には金沢の街並みを一望できる眺望スポットもありますので、相撲ファンの方は足を伸ばしてみてはいかがでしょうか。
卯辰山相撲場は、普段は地元から訪れる人もおらず閑散としており、駐車場にもほとんど車が停まっていませんが、年に1日だけ駐車場が満杯になる日があります。それが高校相撲金沢大会の当日です。
KANAZAWA Topics
素顔の金沢がある市民エリア
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主要な観光名所は8つ+金沢駅
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