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金沢にも満開の桜③-W坂~犀星のみち~金沢市民芸術村-

2024年4月15日

金沢に限らず、その街の桜の名所として名前が挙がるのは川沿いの道です。金沢でも、ひがし茶屋街に近い浅野川と、にし茶屋街に近い犀川(さいがわ)の川沿いには桜並木が整備されています。

中でも、金沢の人たちが親しんできたのが犀川沿いの桜並木です。直線的で流れが急なことから「男川」との異名を持つ犀川は、金沢で随一グルメタウンで、唯一のナイトタウンでもある片町に面しています。

金沢にお越しになることがありましたら、片町での夕食の前に犀川沿いをお散歩されてはいかがでしょうか。

犀川沿いは金沢でも有数の桜スポット



犀川沿いの一番人気は犀星のみち

犀川沿いの桜並木として最初に名前が挙がるのが「犀星のみち」です。犀川大橋の袂の雨宝院で育った詩人の室生犀星は、犀川から眺める金沢の山並みを愛したと伝えられています。この道は文豪・室生犀星が歩いた道です。

ちなみに、犀星というのは「犀川の西に住んでいる」という意味で付けられたペンネームです。

近年は犀星のみちに若い女性が訪れるようになりました。とは言っても文学少女というわけではありません。犀星のみちの向かい側にあるピールアートのお店・HIMITOが女性たちのお目当ての場所です。

犀星のみち
大正ロマンを感じさせる街灯
犀川は流れが急です

犀星のみち-犀川沿いの桜並木は文豪が愛した道

W坂と桜橋

犀星のみちから桜橋を渡るとジグザグに上っていく石段坂があります。それがW坂です。アルファベットの「W」に見えることから名付けられ、作家の井上靖さんの小説「北の海」に出てきます。そして、坂の途中には「北の海」の文学碑が置かれています。

小説ゆかりのW坂から、桜橋を渡って犀星のみちに至るルートは文学の散歩道です。なお、当然のことですが、W坂は上ると結構きついので下りのルートになるように行程を組むと良いでしょう。

W坂

W坂-犀川と寺町寺院群を結ぶ石段は「文学の坂」

桜橋から犀川大橋方面を臨む

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河川敷に下りてお散歩

犀川沿いをお散歩される際には、ぜひ河川敷をゆっくりと歩いてみてください。夕暮れ時になると下流方向の空が橙色に染まります。

ひがし茶屋街に近い浅野川の河川敷には観光客の方も見られますが、犀川の河川敷を歩いている人はほとんどが地元の人です。ジョギングをしている人、犬の散歩をしている人、自転車で通り抜けていく人など、市民生活を垣間見ることができます。

余談ですが、金沢で一番大きな花火大会は犀川の河川敷で行われます。

大豆田大橋付近の河川敷

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金沢市民芸術村

犀川沿いには金沢市民芸術村という施設があります。ここは紡績工場だった赤レンガの建物を改修した施設で、音楽や演劇などの練習場として市民に24時間開放されています。

敷地内には職人を養成する金沢職人大学校があります。実務経験5年以上の職人さんが、瓦、畳、大工、左官、建具、表具、造園、金工、石工の9つの学科に分かれて専門技術を学ぶ教育機関です。

また、敷地内のパフォーミングスクエアは、毎年11月に泉鏡花文学賞の授賞式会場となっています。

金沢職人大学校
パフォーミングスクエア

金沢市民芸術村-紡績工場跡地が市民の稽古場

Kanazawa Topics

主要な観光名所は8つ+金沢駅

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金沢観光ガイド 南 武志

観光客の方が「ひがし茶屋街」の最寄りのバス停に並ばれているのを見て、兼六園も近江町市場も歩いて10分なのに…と思ったことが、このサイトをはじめたキッカケでした。 金沢の街は歩いて回れます。自分だけの観光プランで城下町・金沢を満喫してください。

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