2019年7月18日の北國新聞に、金沢の伝統工芸品として知られる金沢箔が東京オリンピックの公式ライセンス商品に選ばれたという記事が掲載されていました。
これは、大会組織委員会が全国の伝統工芸品と組んで公式商品を制作するプロジェクトの第4弾として選定されたもので、石川県の伝統工芸品の輪島塗とともに選ばれました。
大会エンブレムをあしらった金沢箔の額装や輪島塗の丸盆が五輪開幕1年前の7月24日から発売されます。
金沢箔の額装はオリンピック用とパラリンピック用があり、サイズは中小2種類です。1万分の1ミリ程度の厚さの金箔に大会エンブレムを特殊技法で表現しました。
お値段は、中サイズが税込み35,640円、小サイズが税込み9,504円です。また、輪島塗の丸盆は大会エンブレムの一部分をデザインした逸品で、12,960円となっています。
大会組織委員会では、この他、群馬県の高崎ダルマなど22商品を発売します。
なお、商品はTOKYO2020の公式オンラインショップ(https://tokyo2020shop.jp/)などで購入できるとのことです。
金沢もようやく五輪に参加です
TOKYO2020の公式オンラインショップでは、7月18日現在で1,260件のライセンス商品が発売されており、今後も増え続ける商品の中で、金沢の商品を見つけ出すのは一苦労ですね(笑)。
やはり今の金沢を代表する工芸品といえば金箔になるのでしょうか。
さて、1年後の五輪開幕前には各国の選手たちが日本各地で事前調整を行ないますが、金沢では、フランスの水泳とウエイトリフティングの選手が調整を行う予定です。
今月に入って、フランス選手の皆さんが日本の気候や風土に慣れるため、1年後に向けたプレ合宿を行いました。
山野金沢市長が合宿場所へ激励に出向いたと地元メディアで報じられていましたが、その際に手土産として渡したのが金箔の小箱でした。
金沢は都市型テーマパーク!
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金箔メーカーからアクセサリーの新商品
もうひとつ金箔の話題を。7月18日付の北陸中日新聞に、金沢の老舗金箔メーカーの箔座が、金箔アクセサリーの新商品を発売したという記事が掲載されていました。
今年の4月に、金箔アクセサリーを扱う直営店の「箔座ひかり藏」が、オープン15周年を迎えたのを記念して立ち上げた新ブランド「HIKARI」シリーズの新アイテムとなります。
7月17日に発売を開始したのは、ネックレス、ピアス、イヤリングの計14アイテムです。
いずれも円盤状の部品に金箔を施したデザインで、価格は税込みで5,400円~9,720円。ひがし茶屋街の「箔座ひかり藏」と、東京の箔座日本橋の2店舗で発売されています。
仏壇からアクセサリー&コスメへ
金沢は全国の金箔生産量の99%を担っています。つまり、全国の皆さんがそれぞれのお住まいのエリアで目にする金箔は、金沢産ということになります。
藩政期には各地で金箔製造が行なわれていましたが、いわゆる贅沢品である金箔は、その時の政治経済の影響を真っ先に受けることから、他の都市では次々に撤退していきました。
金沢が最後まで金箔を手放さなかったのは、職人の街・金沢の誇りかもしれません。
さて、金箔が最も多く使われる商品は仏壇です。戦後から1980年代までは仏壇業界は活況を呈していましたが、時代の流れとともに仏壇のない家庭が増え、売り上げが減少していきました。
石川県箔商工業協同組合によると、金沢市内の箔製品の売り上げは、最高潮だった1990年ごろの137億円から、2018年度には27億5,000万円まで減少しました。
そこで、金沢の老舗金箔メーカーでは、金箔アクセサリーなどの新たな業態に進出していったのです。
ちなみに、この記事にある箔座では、金箔アクセサリーの売上げが、北陸新幹線開業前の2014年度と比べて約1.6倍に伸びたそうです。
箔座ではひがし茶屋街のメインストリートで、金箔アクセサリー専門店の「箔座ひかり藏」、金箔コスメ専門店の「茶屋美人」、食用金箔専門店の「箔座 金の縁起屋」の3店舗を運営しています。
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