4月2日 加筆修正
石川県内では、4月1日の14時現在で、新型コロナウィルスの感染者数が13名となっています。この中で3/30に判明した11人目の感染者の方は飲食店をお一人で経営している方で、県外への旅行歴がないことから市中感染が疑われています。
これまでの感染者は、東京やパリへの出張帰り、欧州やエジプトへの旅行帰りなど、感染ルートが推測できる方だったことから県民の間ではそれほどの危機感はありませんでしたが、市中感染が出たとなれば危機が迫っていると思うべきでしょう。
県内で初めて市中感染が疑われる感染者
私自身は、2月21日に、東京出張帰りの県職員が県内初の感染者となった際には「もしかすると金沢で感染した可能性もあるのに」と思いましたが、その後、市中感染を疑われる事例が出ないことから、やっぱり東京で感染したのだと思っていました。
今回の県外への旅行・出張歴のない感染者については、自然な考え方として、県外からの旅行者から感染した可能性が高いように思えます。
昨日(3/31)に首都圏の旅行会社の方からツイッターにメッセージをいただきました。
それによると、その方が勤務する旅行会社では、最近、国内旅行を希望する方の1番人気が北陸で、その方の会社では、ほぼ北陸=石川とのこと。ということは、首都圏からコロナウィルスの無症状感染者が訪れているかもしれないことになります。
私は、観光客と会話するお仕事をされている方の健康を危惧しています。とは言え、県知事をはじめ、まだまだ危機意識の低い金沢では、社長が店を開けると言えば通常業務に付かざるを得ません。
そこで、私は石川県の谷本知事に、観光業界で接客業務に携わる無症状の方を対象とした、PCRのサンプリング検査の実施を提案したく思います。
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無症状の接客担当者をPCR検査
私が考えるPCRのサンプリング検査は、以下のエリアや施設で接客業務を担当する人が対象となります。現在、国内でPCR検査の対象となるのは体調不良の方と感染者の濃厚接触者に限られますが、この検査では無症状の方を対象とします。
観光客との会話が仕事という接客担当の方は、現在の金沢で最も感染リスクが高い人たちだと推測されることから、全県民を対象としたサンプリング検査よりも、検査対象を絞ることで、より実態を反映する検査ができるのではないかと考えます。
対象カテゴリー
1. ひがし茶屋街の工芸品店、カフェの接客担当者
2. 近江町市場の売り場や飲食店の接客担当者
3. 金沢駅のおみやげコーナーや飲食店の接客担当者
4. 21美をはじめとするミュージアムのチケット窓口担当者
5. 金沢市内の観光エリアを走るタクシードライバー
検査人数 各カテゴリーで各40名、計200名
抽出方法 各カテゴリーで接客頻度の高い方を抽出
石川県の検査可能数は1日あたり48件
3/31の石川テレビのローカルニュースによると、石川県ではPCRの検査機器が2台追加され計4台となりました。これにより、1日あたりの検査件数が24件から48件に増加したとのことです。
現実的に200名のサンプリング検査ができる余裕があるのかについては、厚生労働省が公開している都道府県別のPCR検査人数によると、石川県では、1/15~3/30の期間で211名の検査が行われました。※この時点での陽性者は11名
県内で最初の感染者が確認された2/21の前日にあたる2/20からの40日間で割ってみると、1日あたり5.28人です。現在はもう少し1日あたりの検査人数が増えているかもしれませんが、1週間あれば十分に検査可能な人数なのではないかと思います。
検査結果による感染拡大の防止対策
私自身は、検査結果にかかわらず、石川県では県外からの旅行自粛を呼びかけるべきだと思っています。同時に石川県から県外への旅行も自粛すべきだと思っています。残念ですが、今は全国民が旅行を自粛しなければならない時です。
また、私は、観光客と会話する職種に就かれている人の中には、既に無症状の感染者がいるのではないかと思っています。
ただ、現実問題として、石川県や金沢市では観光客が来なくなったことへの補償を考えなければならないでしょうし、財源が少なく、観光を主産業としている地方自治体としては、観光客を断ることに二の足を踏むのも理解はできます。
観光客への接客担当者を対象としたサンプリング検査は、観光業者にとって大打撃となる対策を取らなければならない時の理由付けとなります。また、検査結果に応じて今後の方向性を検討すればいいわけです。
1. 感染者がゼロの場合
200名のサンプリング検査の結果、陽性者がゼロの場合は、かなり心配ではありますが、市内の観光施設の通常営業を継続するのも致し方ないかとも思います。ただし、今般の谷本知事の「都内からの観光客を歓迎」するようなコメントは厳禁です。
2. 感染者が判明した場合
観光客と会話する無症状の接客担当者の中に感染者が出た場合は、谷本知事自らが石川県を封鎖するくらいの大英断をする必要があると思います。新型コロナとの戦いにおいては、遅かれ早かれ一時的な都市封鎖は避けられないと考えます。
それであれば、コロナの被害が広がらないうちに、全国に先駆けてでも都市封鎖に踏み切る必要があるでしょう。
サンプリング検査の意義
日本の新型コロナ対策は、諸外国と比べると著しく遅れていると私は思います。
本日(4/1)のテレビの報道番組で、たとえ緊急事態宣言が発令されたとしても、現実的には今と変わらないという論評を耳にしました。これは日本の良さとも言えますが、日本では内閣総理大臣が私権を制限することに対してバリアが張られています。
強権発動が抑制されいる日本のような国では、対策の方向性を決める上で、指針となるようなデータが必要になると思います。今の日本で、本当はどのくらいコロナウィルスの感染が広がっているのかを答えられる人はいません。
なぜなら、仮説を立てるための基礎データがないからです。基礎データとはサンプリングによるPCR検査結果です。
「PCR検査を増やせ」「医療崩壊を防ぐうえで検査を抑制することは必要だ」とメディア各社で不毛な議論が行われていますが、サンプリング検査のデータがあれば方向性を絞った議論となるはずです。
新型コロナウィルスの怖いところは、無症状の人が感染させていることですが、観光客への接客のお仕事をされている方は、総じて若くて健康な人が多いと思いますので、悪意のない感染源となってしまうリスクを私は危惧しています。
だからこそ、サンプリング調査が必要なのです。私は、全国に先駆けてPCRのサンプリング検査をすることは意義があると考えています。そして、そのことは職人の街・金沢らしい対策であるとも思います。
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