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文アルのコラボでの三文豪記念館モデルルート

2018年1月11日

2018.1.11掲載

当サイトでは、2018年1月5日に『文豪とアルケミスト』×三文豪記念館のコラボに関する記事を掲載しました。

おかげさまで予想以上のアクセスをいただいています。また、ツイッターでは「三文豪の記念館をどのように回ればいいのだろう」というツイートも多く目にします。

そこで、この記事では、私が独断で策定した三文豪記念館のモデルルートをご案内します。少し多めの文字数になりますがお付き合いください。

三文豪の記念館は1日で回れます

その前に、1月10日の北國新聞に、「金沢三文豪スタンプラリー」と銘打ったコラボレーションの内容が掲載されていました。

記事によると、スタンプラリーは3月3日~3月31日に行なわれ、徳田秋聲記念館泉鏡花記念館室生犀星記念館を順に回ってスタンプを集めた人に、限定グッズやゲーム内で使えるアイテムが贈られるとのことです。

文アルを提供する「DMM.comラボ」の関係者らが金沢市役所に山野市長を訪ね、実施内容をお伝えしたそうです。以下に所要時間やルートについてご説明します。

1館当たりの見学時間は30分~2時間>

記念館から記念館への移動時間は?

まず、三文豪の記念館それぞれの移動時間をご案内します。

徳田秋聲記念館~泉鏡花記念館

約500mで、信号待ちを考慮しても徒歩10分程度で移動できます。


泉鏡花記念館~室生犀星記念館

約2.5kmで金沢の観光エリアを縦断するルートになります。徒歩ですと信号待ちの時間を考慮して40~50分ほどです。バス移動の場合は「城下まち金沢周遊バス」を利用します。北鉄バスの時刻表によると、橋場町~桜橋で11分、橋場町~広小路で13分の乗車時間です。

2.5kmという距離がどのくらいの距離かということを、大都市を例に挙げてみましょう。

東京:渋谷駅から青山一丁目駅までが約2.6km
大阪:難波駅から淀屋橋駅までが約2.8km
名古屋:名駅からテレビ塔までが約2.4km
札幌:札幌駅から中島公園駅までが約2.1km
福岡:博多駅から天神駅までが約2.2km

それぞれの都市にお住まいの方でしたら分かると思いますが、いずれも無理をすれば歩けない距離ではないですよね。

金沢は小さな街です。三文豪の記念館も楽に日帰りできる距離です。

記念館の見学時間は?

次に、三文豪の記念館で1館あたりどのくらいの所要時間になるのかをご案内します。

美術館や記念館などのミュージアムは、ざっと見るだけの人もいれば、じっくりと堪能する人もいますよね。楽しみ方は人それぞれです。

展示されている遺品や写真を一つひとつじっくりと見て、直筆の書簡や解説文をすべて読んで、モニターで流れる映像をすべて見て、ショップで品定めをして、学芸員との会話を楽しむというフルコースですと、2時間ほどかかるかと思います。

記念館の開館時間は、いずれも午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)です。

このことから、じっくりと堪能したい方については、さすがに日帰りは難しいかと思いますが、例えば、東京駅を朝の6時16分に発車する新幹線に乗って、8時46分に金沢駅に到着すれば日帰りも可能です。

金沢旅行での観光ガイドを承ります

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三文豪を満喫するモデルルート

以下に、徳田秋聲、泉鏡花、室生犀星の三文豪を満喫するためのモデルルートをご案内します。このルートは私が独断でご提案するルートで、他の観光名所のことは考えずに、対象を三文豪に絞って作成しています。

乗車するバスについては「城下まち金沢周遊バス」をお奨めします。

金沢周遊バスは15分に1本しか運行していませんし、少し遠回りになります。また、路線バスに比べて混み合いますので、地元の人たちはほとんど利用しないのですが、金沢が初めてという方には安心です。

金沢駅~橋場町

バスの乗車時間は約10分です。

金沢駅に着きましたら、鼓門ともてなしドームのある東口から出て、左手にあるバスターミナルの7番のりばへ行ってください。その前に、7番のりばの前にある交通案内所で「北鉄バス1日フリー乗車券」を買われるといいでしょう。

徳田秋聲記念館と泉鏡花記念館の最寄りのバス停は「橋場町(はしばちょう)」です。

「城下まち金沢周遊バス」は7番のりばから出発します。右回りと左回りがありますが「右回り」のバスに乗ってください。

なお、7番のりばから発車するバスは、すべて橋場町に停車しますので、方向感覚に自信のある方は、最初に7番のりばに入ってきたバスに乗ると、時間を稼げるかと思います。

金沢駅東口バスターミナルの7番のりば

橋場町のバス停~秋聲のみち(徳田秋聲旧居跡)~徳田秋聲記念館

徒歩での移動時間は約5分です。

橋場町のバス停に着きましたら、浅野川沿いの「秋聲のみち」から徳田秋聲記念館へと向かいます。記念館までの途中には聲声が幼少期を過ごした「徳田秋聲旧居跡」の案内板が立っています。

秋聲のみち-秋聲が描いた男と女の心のひだが甦る

秋聲のみち
徳田秋聲旧居跡

ひがし茶屋街の前身である『東の廓』とは目と鼻の先という場所で秋聲は育ちました。

余談ですが、秋聲は作家として成功した後も、時折、東の廓でお座敷遊びをしました。井上雪さんの『廓のおんな』によると、秋聲は花が咲いたような芸妓さんよりも、しんき臭い芸妓さんがお気に入りだったそうです。

金沢市では、浅野川の水の流れに向かって右岸の道を「秋聲のみち」、左岸の道を「鏡花のみち」と定めています。

徳田秋聲記念館-稀代の恋愛小説家が甦る場所

徳田秋聲記念館

徳田秋聲記念館~梅ノ橋~鏡花のみち(滝の白糸像と「化鳥」文学碑)~暗がり坂~「照葉狂言」文学碑~泉鏡花記念館

徒歩での移動時間は約10分で、途中で写真を撮られる方は20分ほど見ておけばいいでしょう。

徳田秋聲記念館の前にある梅ノ橋から対岸の「鏡花のみち」に渡ります。橋を渡って左手に設置されているのが、泉鏡花の名作『義血侠血』の主人公「滝の白糸」像です。

時間に余裕のある方は、小説の舞台となった、ひとつ上流の天神橋まで足を延ばされるのもお奨めです。

鏡花のみち-天神橋からはじまる浪漫の散歩道

滝の白糸像

「鏡花のみち」から水の流れに沿って浅野川大橋まで行き、橋を渡って信号を渡り、反対側から「鏡花のみち」に戻ったところが主計町茶屋街です。

主計町の表通り歩いていくと、ひとつ下流の中の橋の袂には泉鏡花の『化鳥』の文学碑が設置されています。

『化鳥』の文学碑

泉鏡花記念館へは、表通りから路地に入って暗がり坂を上がります。暗がり坂は、鏡花が馬場小学校に通う際の通学路だったと言われています。暗がり坂を上ると久保市乙剣宮という神社に出ます。

暗がり坂は主計町から泉鏡花記念館への石段坂

暗がり坂

境内を通り抜けて鳥居を出ると、すぐ左手に鏡花の『照葉狂言』の文学碑があります。

『照葉狂言』の文学碑

文学碑の向かい側が泉鏡花記念館です。ちなみに、このページのトップ写真の「鏡花父子像」は、泉鏡花記念館の前庭に設置されています。

泉鏡花記念館-浪漫と幻想の世界へのいざない

泉鏡花記念館

泉鏡花記念館~橋場町のバス停~桜橋

橋場町のバス停までは約5分、バスでの移動時間は約11分です。

泉鏡花記念館を出ましたら、橋場町のバス停に戻ってください。このあたりで「お腹が空いたな」という方は、浅野川大橋の周辺にある飲食店で昼食を摂られるといいでしょう。

サクッと食べられるお店としては、北國銀行の隣にある「HATCHi」がお奨めです。

橋場町からは「城下まち金沢周遊バス」に乗ります。降りるバス停は「桜橋」です。なお、途中には「兼六園下・金沢城」と「広坂・21世紀美術館」に停車しますので、お時間に余裕のある方は立ち寄られるのもいいでしょう。

橋場町のバス停

桜橋のバス停~犀星のみち(「小景異情」文学碑)~雨宝院(「性に目覚める頃」文学碑)~室生犀星記念館

徒歩での移動時間は約15分です。

「桜橋」で降りて、信号を渡って、信号の脇の路地を歩いていくと「犀星のみち」に出ます。

生前の室生犀星は、犀川の川べりから眺める山なみが、ことのほかお気に入りだったと伝えられています。晴れた日には綺麗な山なみが見えます。ちなみに、犀星はペンネームで、犀川の西に住んでいるという意味で名付けられました。

「犀星のみち」の入口には犀星の文学碑があります。碑には犀星の詩『小景異情』の一節が犀星の筆跡で記されています。

犀星のみち-室生犀星の不遇な年少期を偲ぶ道

犀星のみち

室生犀星記念館へは犀川大橋を渡ります。そして、犀川大橋の袂の坂道を下って行くと犀星が幼少期を過ごした雨宝院というお寺があり、お寺の前には犀星の『性に目覚める頃』の文学碑が置かれています。

雨宝院

大通りから3つ目の路地を左手に入ると室生犀星記念館です。

室生犀星記念館-現代風のエッセンスが満載

室生犀星記念館

室生犀星記念館~広小路のバス停~金沢駅

広小路のバス停まで約8分、バスの乗車時間は経路によって若干違いますが20分前後です。室生犀星記念館から金沢駅へ戻る場合は、「広小路(ひろこうじ)」というバス停から金沢駅行きのバスに乗ってください。

なお、金沢駅のショッピングエリアの「Rinto」には、スタンプラリーの特典交換所となっている「うつのみや百番街店」があります。

以上が、私からご提案する三文豪記念館へのモデルルートです。

広小路のバス停

観光名所の周辺は文化エリア

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観光客の方が「ひがし茶屋街」の最寄りのバス停に並ばれているのを見て、兼六園も近江町市場も歩いて10分なのに…と思ったことが、このサイトをはじめたキッカケでした。 金沢の街は歩いて回れます。自分だけの観光プランで城下町・金沢を満喫してください。

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