いしかわ四高記念公園-赤レンガの校舎と木々の緑

金沢のお散歩コース#6

「森の都」金沢。“もりのみやこ” と言うと「杜の都」仙台の方が有名なのですが、金沢も自らを「森の都」と称しています。そして、森の都のキャッチコピーを追いかけるように、近年は市の中心部に緑が増えてきました。

まず、金沢大学付属小・中学校の跡地に、緑の芝生に囲まれた金沢21世紀美術館が建設されました。また、旧県庁舎の裏手が「しいのき緑地」として整備され、兼六園コートの跡地に「いもり堀」が復元されるなど、森の都と称しても恥ずかしくないと思える景観になりました。

金沢の中心にある公園として、50年以上にわたって金沢の人たちに親しまれてきたのが「いしかわ四高記念公園」です。

香林坊から兼六園への途中でこの風景を目にします



3つの並木道に囲まれた緑のオアシス

いしかわ四高記念公園は、1887年(明治20年)に創立された旧制第四高等学校の跡地に整備された公園で、金沢で最大の繁華街である香林坊の裏手に位置しています。

四高記念公園へは、3つの並木道から入ることができます。

その並木道とは、香林坊と兼六園を結ぶ金沢有数の幹線道路・百万石通り(旧広坂通り)、香林坊と広坂の境界となる仙石通り、さらに「しいのき緑地」との間を走るアメリカ楓通りの3つです。

百万石通りも仙石通りもアメリカ楓通りも、いずれも街路樹が整備された綺麗な通りです。

アメリカ楓通りを抜けると金沢城公園の玉泉院丸口

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赤レンガ校舎にお立ち寄り

この公園のシンボルが旧制金沢四高の赤レンガ校舎です。

国の重要文化財に指定されている建物で、現在は石川四高記念文化交流館と名付けられ、館内には石川四高記念館と石川近代文学館が開設されています。

近代文学館は有料ですが四高記念館は無料で見学できます。明治時代から昭和初期にかけての雰囲気を味わうのもいいでしょう。また、百万石通りから四高記念公園へ建物内を通り抜けることもできます。

赤レンガ校舎を通り抜けて四高記念公園へ

週末は市民の憩いの場

公園の敷地は、1950年(昭和25年)の旧制四高の閉校後は金沢大学理学部のキャンパスとして使用され、その後、金大理学部が移転した1968年(昭和43年)に石川県中央公園として開設されました。

そして、2014年(平成26年)6月に「いしかわ四高記念公園」と改称され現在に至っています。

園内では木々と芝生に彩られた緑の部分と、遊歩道や広場の舗装された部分がバランス良く配置されています。舗装された部分は週末にイベント会場として利用されることもあります。また、人工滝(カスケード)の水辺が清涼感を漂わせています。

カスケード。人口の滝が清涼感をもたらします

ここは中央公園と呼ばれていた頃から金沢の人たちの憩いの場で、夕暮れ時には若いカップルが手をつなぎながら木々の間をゆっくりとお散歩したり、週末には小さな子供が父親を相手にはしゃいだりという光景を目にします。

また、広場に置かれているベンチに腰掛けて、赤レンガの旧制四高の校舎をゆっくりと眺めながら寛ぐ人の姿も見られます。

芝生の広場はカップルや親子連れの憩いの場

四高記念公園の周辺スポット

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いくつもの観光名所へ至近距離

いしかわ四高記念公園は金沢の中心部に位置しているだけあって、市内の観光名所もすぐ近くです。

まず、四高記念公園からアメリカ楓通りを横断して「しいのき緑地」に出ると、左手に金沢城公園の城壁が続き、その向こうには兼六園の緑が広がっています。

四高記念公園~しいのき緑地~兼六園と続く緑の景観

いしかわ四高記念公園から百万石通り(旧広坂通り)を渡ると金沢市役所があり、その向こうには金沢21世紀美術館があります。また、仙石通りを渡って香林坊に入り、大通りを渡って坂道を下ると長町武家屋敷跡です。

晴れた日には、ベンチに座って観光スケジュールの確認などをされるのもいいでしょう。

緑の中にはアート作品が屋外展示されています

いしかわ四高記念公園の周辺スポット

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金沢観光ガイド 南 武志

観光客の方が「ひがし茶屋街」の最寄りのバス停に並ばれているのを見て、兼六園も近江町市場も歩いて10分なのに…と思ったことが、このサイトをはじめたキッカケでした。 金沢の街は歩いて回れます。自分だけの観光プランで城下町・金沢を満喫してください。

2016年5月21日