2018年1月29日付の北國新聞に、金沢の奥座敷として知られる湯涌温泉で、冬の風物詩の「氷室の仕込み」が行われたという記事が掲載されていました。
氷室の仕込みは湯涌温泉の玉泉湖畔にある氷室小屋で行われ、地元住民や観光客らが夏の「氷室開き」に向けて雪を詰め込みました。大雪になった今年は外国人留学生も体験に訪れるなど、来場者は昨年を100人上回る約500人に上りました。
開湯1300年に合わせ、地元の若手が考案したジエビ料理や完成間もない地酒も提供され、節目の年ににぎわいを生んだとのことです。
式典では、お清めの儀に続き、湯涌温泉観光協会の会長さん、山野金沢市長らが、幅4m、奥行き6m、深さ2.5mの氷室に雪を詰めました。仏事を見守った親子らも、スノーダンプで雪を運び込み、地域の伝統に触れました。
金沢市の国際交流特使養成塾に参加する外国人留学生8人も初めて訪れ、雪詰めを体験しました。金沢大学に通う米国出身の女子学生は「伝統の習慣や歴史を学ぶことができ、いい経験になった」と笑顔を見せたそうです。
6月まで玉泉湖畔の氷室小屋に雪を貯蔵
氷室の仕込みは、雪を夏まで貯蔵するための作業で、湯涌地区で藩政期に行なわれていました。一時期途絶えていましたが、1986年に湯涌温泉観光協会が復活させました。今年の氷室開きは6月30日で、石川県内のほか、東京の目黒区や板橋区にも届けられる予定です。
湯涌観光協会では、より多くの来場者に楽しんでもらおうと、行事を例年より1時間延長し、親子向けに射的や輪投げなどのミニゲームのブースを設けました。
会場周辺では、湯涌地区で栽培した酒米を使った地酒「白鷺」や、地元青年団員らによるイノシシ肉の煮込み料理などが販売され、多くの人で賑わいました。
ここ数年は雪不足が続いていましたが、今年は小屋周辺で1m以上の積雪があり、湯涌温泉観光協会の会長さんは「久しぶりに質の良い雪がしっかり積もってくれてよかった」と喜んでいたとのことです。
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将軍家に氷を献上していました
「氷室の仕込み」のニュースは、夕方のテレビのローカルニュースでも大きく報じられ、小さな女の子が赤いスノーダンプを押して、係のおじさんに助けられながら氷室小屋に雪を落していく模様が紹介されていました。
また、外国人女性がにっこりと笑っている映像も流れていました。あの外国人女性は留学生の方だったのかもしれませんね。
ちなみに、氷室の仕込みは毎年1月の最終日曜日に行なわれています。今年で33回目を迎えた伝統行事です。
藩政期の加賀藩では、毎年夏になると江戸の将軍家に氷を献上していました。献上する雪の貯蔵庫が氷室です。金沢では氷室から雪を取出す日を「氷室の日」と呼び、氷室まんじゅうを食べる風習があります。
私の感覚では「氷室の日」は7月1日なのですが、今年は暦の関係からか6月30日が氷室の日となっているようです。
さて、氷室小屋のある玉泉湖は、湯涌温泉の奥に佇んでいる小さな湖です。湖の周囲には散策路が設けられており、晴れた日には絶好のお散歩コースです。
湯涌温泉は今年が開湯1300年にあたります。温泉につかるのが趣味という方は、金沢の中心部からは遠くなりますが、湯涌温泉の旅館に宿を取られるのもお奨めです。
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