金沢の繁華街(まとめ)

金沢の繁華街

旅行先で方言を耳にできるのが繁華街ですよね。繁華街には、その街で生まれ育った人たちの市民性が凝縮されています。

金沢の繁華街は大きく分けて2つあります。ひとつは香林坊・片町・竪町エリア、もう一つは武蔵ヶ辻・近江町市場エリアです。それぞれ、香林坊(こうりんぼう)、片町(かたまち)、竪町(たてまち)、武蔵ヶ辻(むさしがつじ)と読みます。

竪町については、少し前から「タテマチ」とカタカナ表記されるのが地元では一般的になっています。

繁華街に隣接して地元の人たちが集まる飲食店街が位置しています。香林坊の裏通りの「せせらぎ通り」、片町の裏手にある木倉町通り、タテマチの隣町の柿木畠。さらに武蔵ヶ辻には武蔵スタジオ通りという飲食店街があります。

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金沢の食事は地元の人が行く飲食店街が無難

金沢の中心・香林坊交差点



戦後の金沢は犀川沿いから発展

金沢は犀川と浅野川という2つの河川が流れ、浅野川の北側、2つの川に挟まれた中心街、犀川の南側の3つのエリアに分けられます。

戦後の金沢は、犀川に近いエリアを中心に発展していきました。一時期は再開発の波に乗り遅れた浅野川流域については、旧い建物が残ったことで、21世紀の金沢観光の中心となりました。

香林坊・片町・竪町エリアは犀川寄りに位置し、市内の観光名所では長町武家屋敷跡金沢21世紀美術館にし茶屋街の近くになります。一方の武蔵ヶ辻・近江町市場エリアは浅野川に近く、ひがし茶屋街主計町茶屋街へはご近所感覚で歩けます。

また、いずれのエリアも兼六園金沢城公園へ徒歩圏内です。

ポイント

金沢の繁華街はとても健全になりました。30年ほど前までは、裏通りに入ると風俗店のキャッチに声を掛けられたものでしたが、今ではエッチなお店はすっかりなくなりました。出張で訪れる男性にとっては、面白みのない街かもしれませんね。

武蔵ヶ辻の「金沢エムザ」(近江町市場前から撮影)

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香林坊・片町・タテマチは隣町です

犀川からほど近い繁華街として発展してきた香林坊・片町・タテマチは隣町同士です。東京でしたら銀座・有楽町・日比谷、大阪でしたら心斎橋・難波・千日前といった感じでしょうか。

私が子供の頃は片町が市内で最大の繁華街でした。なぜなら地元の老舗百貨店である大和デパートがあったからです。1986年(昭和61年)に大和が片町から隣町の香林坊に移転したのを契機として、金沢の中心が香林坊へと移っていきました。

昭和の頃の香林坊は、裏通りに風俗店が集まるエリアがあり “ミニ歌舞伎町” といった雰囲気でしたが、現在の香林坊はファッションビルや海外の有名ブランドの路面店が並び、完全に片町を追い抜いています。

香林坊は “いいとこの奥様” が昼間にお出掛けする洗練された繁華街です。ちなみに、このページのトップ写真は香林坊のメインストリートです。

香林坊に隣接して旧制金沢四高の赤煉瓦校舎が

金沢の繁華街#1
香林坊-百貨店やブランド店が並ぶハイセンスな街

グルメタウン・片町

一方の片町は、2015年にファッションビルの「片町きらら」をオープンさせ、巻き返しを図っています。

昼間の繁華街としては香林坊にNo.1の座を明け渡した感のある片町ですが、夜の帳が下りると金沢で一番のグルメタウンになります。2021年5月に発表されたミシュランの格付けでは、金沢市内で星の付いた28店の中の11店が片町のお店でした。

また、片町の犀川沿いのエリアは、金沢のみならず北陸地方で随一のナイトタウンで、金沢で夜9時に起きている唯一の街と言ってもいいほどです。

「片町きらら」とメインストリート

金沢の繁華街#2
片町-裏通りは金沢で一番のグルメタウン

ファッションの街・タテマチ

金沢では昔も今も若者たちのトレンディタウンはタテマチです。

数十年前の日本では各都市によってファッションの傾向がありました。そして女性誌では「横浜の流行はコレ」「これが札幌モード」などの特集が組まれていたものでした。当時の金沢ファッションはタテマチから生み出されていました。

金沢のファッションを牽引してきたタテマチ

金沢の繫華街#3
タテマチは金沢のファッションを牽引した街

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武蔵ヶ辻は肩ひじ張らずに歩ける街

もうひとつの繁華街である武蔵ヶ辻・近江町市場エリアは、香林坊・片町・竪町に比べて気楽に歩ける繁華街です。

香林坊の街を歩く時は、男性の私でも多少は身だしなみに気を使いますが、武蔵ヶ辻はご近所のスーパーに行くような格好でも歩けます。東京でしたら銀座と上野の違いと言えば分かりやすいかもしれませんね。

この街のメイン施設は、百貨店の「金沢エムザ」と近江町市場です。この2つは道路を挟んで向い側に位置しています。

近江町市場は金沢市民の台所として古くから親しまれてきた生鮮市場です。私は近江町には鮮魚のイメージがありますが、野菜、果物、惣菜も扱っています。近年は、海鮮丼とその場で食べるイートインが大人気です。

武蔵ヶ辻-黒っぽい建物が近江町市場です

金沢の繫華街#4
武蔵ヶ辻-近江町市場のある肩ひじ張らない繁華街

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素顔の金沢がある市民エリア

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主要な観光名所は8つ+金沢駅

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金沢観光ガイド 南 武志

観光客の方が「ひがし茶屋街」の最寄りのバス停に並ばれているのを見て、兼六園も近江町市場も歩いて10分なのに…と思ったことが、このサイトをはじめたキッカケでした。 金沢の街は歩いて回れます。自分だけの観光プランで城下町・金沢を満喫してください。

2016年5月15日