2018.1.12掲載
金沢の楽しみ方は人それぞれです。それは、2018年3月3日から3月31日まで行われる、『文豪とアルケミスト』とのコラボによる三文豪記念館のスタンプラリーでも同じだと思います。
私が三文豪の記念館にお邪魔する時は、金沢市内のミュージアム共通の年間パスポートで入館しますので滞在時間は30分ほどですが、一つひとつの展示物をじっくりと鑑賞し、解説文をひとつ残らず読み込んでいく方をお見かけします。
このように、たっぷりと時間をかけて館内を見学される方は1つの記念館で2時間ほど滞在することになりますが、逆に館内には1時間もいませんという方は、金沢観光の時間が3時間以上も取れることになります。
このページでは、三文豪記念館のスタンプラリーに金沢観光を組み合わせた場合のモデルルートをご紹介します。
なお、なるべく文字数を少なくするために、当サイトの「文アルコラボでの三文豪記念館モデルルート」をお読みいただいた後に、このサイトにアクセスいただいたという想定で話しを進めていきます。
金沢の主要な観光名所は8ヶ所
金沢の主要な観光名所は以下の8つです。
兼六園、金沢城公園、金沢21世紀美術館、ひがし茶屋街、主計町茶屋街、にし茶屋街、近江町市場、長町武家屋敷跡
上記の8つの観光名所の中で、ひがし・にし・主計町の3つの茶屋街は、幸運にも三文豪の記念館の周辺に位置しています。別の味方をすると、花街の近くで育ったことで、作家としての感性が磨かれていったのかもしれませんね。
それぞれの記念館周辺のお立ち寄りスポットは以下のとおりです。
徳田秋聲記念館:ひがし茶屋街
泉鏡花記念館:主計町茶屋街、金沢蓄音器館、金沢文芸館
室生犀星記念館:にし茶屋街、忍者寺(妙立寺)
ちなみに、3つの茶屋街については、工芸品店や和風カフェなどのお店を覗くことなく雰囲気を味わうだけでしたら、15分から30分もあれば充分です。
金沢文芸館では三文豪の似顔絵がブックスタンドに立てられています(このページのトップ写真)。また、泉鏡花文学賞の歴代の受賞作が紹介されている他、2階が「五木寛之文庫」と題された五木寛之さんの特設コーナーとなっています。
さて、金沢には浅野川と犀川という2つの川が流れており、2つの川の中間に金沢城が築かれています。そして、旦那衆のお座敷遊びの場は、金沢城から見て川の向こう側の、藩政期に僻地であったエリアに設けられました。
このことから、浅野川沿いの「ひがし・主計町茶屋街」と、犀川沿いの「にし茶屋街」の間に、残りの観光名所が集まっています。
それぞれの観光名所は、ざっと見るだけなら短い時間で済みます。金沢21世紀美術館、長町武家屋敷跡、近江町市場については、通り抜けるだけでしたら、適当に写真撮影を行なったとしても15分から30分もあれば充分です。
兼六園については、ことじ灯籠のある霞ヶ池と、現存する日本最古の噴水から瓢池を見るだけでしたら30分程度です。また、広大な金沢城公園でも、石川門から入城して五十間長屋だけを撮影して石川門に戻れば、10分~15分ほどの所要時間です。
こちらは金沢観光サイトです
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鏡花から犀星の間には2つの観光ルートが
泉鏡花記念館から室生犀星記念館への間には、2つの観光ルートがあります。
ひとつが金沢城公園~兼六園~金沢21世紀美術館というルートで、もう一つが近江町市場~長町武家屋敷跡というルートです。
①泉鏡花記念館~橋場町のバス停~兼六園下・金沢城のバス停~金沢城公園~兼六園~金沢21世美術館~広坂・21世紀美術館のバス停~桜橋のバス停~室生犀星記念館
橋場町の4番のりばから「城下まち金沢周遊バス」に乗ると、3つ目が「兼六園下・金沢城」です。兼六園の桂坂口と、金沢城の石川門のすぐ下に停車します。
順番としては、金沢城公園を先に見て戻ってきて、桂坂口から兼六園に入るのが良いでしょう。兼六園から出る際には、反対側の真弓坂口から退園してください。
真弓坂口を出たところに広坂交差点があり、交差点の対角線上に金沢21世紀美術館があります。そして、21美を出た後には、「広坂・21世紀美術館」の3番のりばから乗車して、2つ目の「桜橋」で降りてください。
②泉鏡花記念館~徒歩~近江町市場~武蔵ヶ辻・近江町市場のバス停~香林坊のバス停~石川近代文学館~金澤文豪カフェあんず~長町武家屋敷跡~徒歩~室生犀星記念館
泉鏡花記念館から近江町市場へは、バスに乗るよりも歩いた方が早いでしょう。10分ほどで近江町市場の市姫神社口に到着します。
「武蔵ヶ辻・近江町市場」のバス停には6つの乗り場がありますが、近江町いちば館前のバス停から乗ります。降りるバス停は「香林坊」です。1時間に40~50本も到着するバスは全て香林坊を経由しますので、行き先を気にせずに最初に来たバスに乗って大丈夫です。
香林坊で降りると、大通りの向こう側に東急スクエアというショッピングビルがあります。香林坊のバス停からですと、東急ハンズのロゴが目に入るかと思います。
東急スクエアには、文アルファンの方なら寄りたい場所があります。それがB1階の「金澤文豪カフェあんず」です。
このお店はスタンプラリーの特典交換所のひとつになっています。ラストオーダーが午後7時ですので、三文豪の記念館を全部回った後に余韻を楽しむ形で寄られるのもいいでしょう。
香林坊のバス停からは、左手に行くと石川近代文学館、右手に坂道を下ると長町武家屋敷跡です。近代文学館も長町もバス停から3分ほどで到着します。
唐突に石川近代文学館の名前が出てきましたが、これは近代文学館に三文豪の展示室があるからです。こちらの展示室では、徳田秋聲、泉鏡花、室生犀星の3人が生前にどのような繋がりがあったのかが解説されています。
時間の余裕がある方は、石川近代文学館~文豪カフェあんず~長町武家屋敷跡の順で回るといいでしょう。
長町武家屋敷跡と室生犀星記念館は裏通りで繋がっています。長町で最もインスタ映えするポイントの長町二の橋からですと、歩いて10分ほどで到着します。
なお、長町ルートですと、「文アルコラボでの三文豪記念館モデルルート」でご紹介した「犀星のみち」と雨宝院が遠回りになってしまいますので、先に室生犀星記念館を見学して、雨宝院~犀星のみちを巡るのがいいかと思います。
金沢は小さな街で、観光名所から観光名所へは歩いて移動できます。
実は、金沢21世紀美術館と長町武家屋敷跡は徒歩で8分ほどのご近所さんです。そして、その中間に石川近代文学館と文豪カフェがあります。距離的には、21美から近代文学館が約200m、近代文学館から文豪カフェが約200m、文豪カフェから長町が約200m(いずれも徒歩2~3分)です。
このことから、21美を見学した後に石川近代文学館と文豪カフェに立ち寄って、長町武家屋敷跡~室生犀星記念館のルートと合流してもいいでしょう。
また、文豪カフェは最後に回して、近代文学館から「広坂・21世紀美術館」の3番のりばに戻るのもいいかもしれません。
室生犀星記念館をゴールとした理由とは?
ここまで、長文にお付き合いいただきありがとうございます。
最後に。今回のスタンプラリーの順番を見て、私は、文アルの制作者の皆さんは、さすがに金沢に拠点を置いているだけのことはあると思いました。そのポイントとは室生犀星記念館をゴールとしたことです。
3つの記念館を回ってゴールする時間帯は夕方になると思います。東京行きの最終の新幹線は21時ちょうどですから、夕食を金沢でとられる方も多いのではないでしょうか。
室生犀星記念館が位置する千日町と、隣町の寺町、犀川の向こう岸にある片町は、金沢で随一のグルメタウンです。
2016年5月に発表されたミシュランガイドでは、金沢の24の飲食店に星が付きましたが、その中の13店が犀川沿いのお店です。また、木倉町通り、柿木畠、せせらぎ通りといった市民に親しまれている飲食店街も近くにあります。
スタンプラリーで無事にゴールされた後は、室生犀星記念館の近くで夕食を召し上がるのもお奨めです。
KANAZAWA Topics
観光名所の周辺は文化エリア
美術館・記念館 -20選-
兼六園・金沢城周辺のミュージアム
・国立工芸館が金沢の本多の森にオープン
・石川県立美術館-21美の街に佇む正統派の美術館
・生活工芸ミュージアム-石川県の伝統工芸の見本市
・赤レンガミュージアム-本多の森を彩る重要文化財
・石川四高記念文化交流館-風情ある赤レンガ校舎
・鈴木大拙館-水鏡の庭で体感する“無の境地”
・中村記念美術館-茶道を嗜む方にお薦めの美術館
・金沢ふるさと偉人館-ここは中原中也ゆかりの場所
・金沢能楽美術館-能装束や能面の試装体験が人気
・金沢くらしの博物館-旧制中学の校舎は重要文化財
ひがし・主計町周辺のミュージアム
・安江金箔工芸館-箔打ち機から美術品まで金箔一色
・徳田秋声記念館-稀代の恋愛小説家が甦る場所
・泉鏡花記念館-浪漫と幻想の鏡花ワールドは純和風
・金沢蓄音器館-聴き比べ実演は音楽ファンにお薦め
・金沢文芸館-レトロな文芸サロンと五木寛之文庫
・大樋美術館-350年の歴史を継ぐ大樋焼の殿堂
長町武家屋敷跡周辺のミュージアム
・前田土佐守家資料館-良好に残された藩政期の書状
・老舗記念館-金沢市民が懐かしさを感じる外観
にし茶屋街周辺のミュージアム
・室生犀星記念館-文豪の人柄を感じる遺品と肉筆
・金沢建築館-国内でも珍しい建築専門ミュージアム
神社仏閣 -4選-
旧家庭園 -5選-
寺島蔵人邸 | 武家屋敷跡 野村家 | 西田家庭園玉泉園 | 松風閣庭園 | 辻家庭園
主要な観光名所は8つ+金沢駅
金沢駅 | 兼六園 | 金沢城公園 | ひがし茶屋街 | にし茶屋街 | 主計町茶屋街 | 長町武家屋敷跡 | 金沢21世紀美術館 | 近江町市場
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こちらは金沢観光サイトです
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