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金沢城公園・大手堀の桜の老木を植え替え

2021年3月25日

2021年3月25日掲載

3月23日付の北國新聞に、金沢の桜の名所のひとつである金沢城公園大手堀沿いで、老木化したソメイヨシノ15本が成木や苗木に植え替えられ、市民から残念がる声が上がっているという記事が掲載されていました。

大手堀を管理する金沢市によると、伐採した桜は樹齢30年~50年で、内部に虫食いがあり倒木の恐れがある木もあったとのことで、新たに樹高約4メートルの成木9本と苗木4本を植えました。大手堀沿いの散策路約200メートルに既存の桜を含む23本が並びます。

日本樹木医会石川県支部の支部長さんによると、植樹する際は、成長した後に枝がぶつかり合わないように間隔を開ける必要があり、桜の場合は8~10メートルほどが目安となります。ちなみに、苗木は1~2年で花を咲かせます。

老木が植え替えられた大手堀



市内の桜の名所のひとつ

金沢市は、2018年に近隣住民から桜の花付きが悪く樹勢が弱まっているとの声を受け、2019年度予算に植え替え費用を計上。2020年10月から2021年3月上旬にかけて植え替え工事を完了しました。

水面に桜が映え、花いかだも人気があっただけに、市民からは「知らん間に桜並木がすかすかになってしまって、あいそんない(面白みがない)」「伐採は仕方がないにしても、せめて1年前に知っていれば最後の桜を楽しめたのに」との声も聞かれます。

北國新聞の取材に対して金沢市の『緑と花の課』の担当者は「景観上、植え替えの告知看板などを設置するのは難しい。住民への回覧や説明会を通して周知してきた」と理解を求めていたそうです。

昨年までの大手堀はお花見スポットでした

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埋め立てられなかった唯一のお堀

大手堀は、かつて金沢城にあった4つのお堀(大手堀、いもり堀百間堀白鳥堀)の中で唯一埋め立てられることのなかったお堀です。

今日の金沢城公園は、金沢随一の観光名所・兼六園と直結する石川門が正門のような賑わいですが、藩政期には、参勤交代が出発した大手門と、大手門に面する大手堀が金沢城の正面にあたりました。

大手堀は観光ルートから外れていることもあって観光客の姿はほとんどありません。金沢で生まれ育った人の中にも、大手堀を歩いたことのない人が結構いると思います。そのことから人通りが少なく、絶好のお散歩コースとなっています。

金沢城公園の黒門からの眺め

立派な桜並木がなくなったのは私も残念です。私も北國新聞の記事を見て訪れましたが、遊歩道だけを見ると、郊外の新興住宅街に造成されたばかりの桜並木という感じがしました(笑)。個人的には、桜が満開の頃よりも、緑がまぶしい夏の大手堀が好きでした。

桜の樹の寿命は60年ほどらしいですね。今回伐採した桜が樹齢30年~50年ということですと、もう少し長生きできたのではないかとも思います。ただ、車が結構走る道ですので排気ガスの影響もあったのかもしれないですね。

大手堀は、ひがし茶屋街近江町市場から金沢城公園へ歩いて移動する際の通り道です。ひがし茶屋街と金沢城公園の間には、主計町茶屋街大樋美術館、森八本店、寺島蔵人邸などがあり、近江町市場との間には徳川家康を祀った尾崎神社があります。

金沢の街をゆっくりと歩きたいとお考えの方は、ぜひ歩いてみてください。

大手門から眺める大手堀

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金沢観光ガイド 南 武志

観光客の方が「ひがし茶屋街」の最寄りのバス停に並ばれているのを見て、兼六園も近江町市場も歩いて10分なのに…と思ったことが、このサイトをはじめたキッカケでした。 金沢の街は歩いて回れます。自分だけの観光プランで城下町・金沢を満喫してください。

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