金沢駅の見どころ#2
2005年に金沢駅の東口に完成した「もてなしドーム」と「鼓門」は、金沢駅に降り立った観光客の方々が最初にカメラを構えるポイントです。駅の東口には、この2つの名所以外にもちょっとした面白さが散りばめられています。
駅舎を出て、もてなしドームから鼓門を通り抜けると、金沢市の市街地へと伸びる金沢駅通りの手前に、観光で訪れた方を歓迎するメッセージボードがあるのを目にします。
このメッセージボードは、遠くから見ると小さな電灯が点灯しているネオンサインのように見えるのですが、近くから見ると水が吹き上がっているのが分かります。電飾ではなく、小さな噴水をいくつも連ねることで文字をかたどっているのです。
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兼六園を通ってきた水
メッセージを描き出す水は犀川を水源とする辰巳用水から引かれています。辰巳用水は、小立野通りを流れる本流から分岐して兼六園に入り、霞ヶ池と瓢池を経由して市中に流れ出て、しいのき緑地を小川となって流れた後に再び本流に戻ります。
そして、近江町市場の地下あたりからもう一度分岐して金沢駅通りを流れ、金沢駅へとたどり着きます。
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噴水時計のメッセージボード
基本的にこのボードは時刻をデジタル表示する時計なのですが、時刻表示の間に歓迎のメッセージが挿入されていきます。ボードに表示される順番は次のとおりです。
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噴水時計は、人気撮影スポットの「鼓門」と「もてなしドーム」にカメラを向ける人の背後に位置しています。そして、鼓門をカメラに収めた人が「これも撮っておこう」という感じで、水のメッセージに向かってシャッターを切る姿が見られます。
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駅舎の両サイドにあるオブジェ
金沢駅の東口を出て「もてなしドーム」の傘の下に入ると、正面に鼓門があり、右手に行くと石川県立音楽堂が、左手に行くとショッピングビルの「金沢フォーラス-FORUS-」があります。
それぞれの施設に行く途中にはオブジェが展示されています。
県立音楽堂への途中にあるのが、東京芸術大学名誉教授の米林雄一氏の作品「微宇音・微宙オン・微界音」です。金沢美術工芸大学の出身である米林氏は宇宙をイメージした芸術表現で知られています。
私はこの作品が何を表現しているのか全く分かりませんでしたが、宇宙をイメージした作風という視点から見てみると、確かに、時空を超えた宇宙のイメージが伝わってくる気がします。
地元の管弦楽団である「オーケストラ・アンサンブル金沢」の拠点である県立音楽堂と相俟って、この一角に芸術的な雰囲気を与えてくれる作品です。
21美の街らしい作品は「やかん」
一方、金沢フォーラスへ行く途中には、三枝一将氏の作品による「やかん体、転倒する。」というタイトルのオブジェが展示されています。作者の三枝一将氏は東京を拠点に鋳金作家として活躍されている方です。
この作品は「金沢・まちなか彫刻作品・国際コンペティション2006」において、470作品の中から最優秀賞に輝いた作品です。
タイトルのとおり、やかんがひっくり返って地面に埋まっているという斬新なデザインが、行き交う人々の心に潤いを与えてくれます。この作品の気が利いている点は、作品の裏側に回ると「やかん」の蓋が転がっていることです。
この作品は女子高生をはじめとする若い女性にとっては最高の被写体のようで、友達同士で転がった「やかん」をバックに写真を取り合っている姿がよく見られます。また、女性同士の待ち合わせ場所ともなっています。
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