加賀百万石の城下町の表玄関・金沢駅の改札口を出て右手に行き、駅舎から「鼓門」と「もてなしドーム」がある東口 (兼六園口) に出る手前の左手に、石川県出身の大相撲の力士の等身大パネルが設置されています。
2021年10月から金沢駅観光案内所の前に設置されているのですが、この2年の間に、ご旅行で金沢駅に降り立った方の中には、気付かずに通り過ぎてしまった方も多いのではないかと思います。
これまでは、穴水町出身の遠藤、七尾市出身の輝、金沢市出身の炎鵬の3人の等身大パネルが設置されていましたが、12月25日から津幡町出身で新入幕を果たした大の里のパネルが加わりました。
▼
石川県の新たなスター候補
大の里の等身大パネルのお目見えは地元の新聞・テレビでも報じられていました。近年、石川県出身の遠藤、輝、炎鵬の3力士に元気がなかったことから、幕内に昇進した大の里への期待が大きく膨らんでいます。
大の里は石川県津幡町 (つばたまち)の出身です。今年の3月に日本体育大学を卒業し、5月場所で幕下10枚目格付出でデビューしました。所属部屋は元横綱・稀勢の里の二所ノ関部屋です。
幕下を2場所、十両を2場所で通過し来年の初場所が新入幕です。初土俵から所要4場所での幕内昇進は、伯桜鵬 (幕下1場所、十両2場所)、遠藤 (幕下2場所、十両1場所)の所要3場所に次ぐ、史上3位タイのスピード出世です。
なお、石川県出身の新入幕は、2019年夏場所の炎鵬以来4年8か月ぶりで、石川県の戦後の幕内力士は12人目となります。
▼
予想よりも早く大の里パネルが
大の里は今年7月の十両昇進直後に行われた会見で、金沢駅に地元力士のパネルが設置されていることを知っており「早く3人に並びたい」と設置を熱望していましたが、まげを結う前のザンバラ髪でのお目見えとなりました。
前述のとおり、金沢駅に石川県出身の力士のパネルが設置されたのは2021年10月です。その頃はと言いますと、横綱になるのは間違いないと期待されていた遠藤の伸び悩みに意気消沈し、有数の人気力士となった炎鵬が十両に陥落した頃でした。
私は、遠藤や炎鵬が大相撲の話題の中心となっていた頃に設置すればいいのに、なぜ落ち目になった頃に設置するの?と思っていました。そして、大の里のパネルが設置されるのは何年も先のことだろうと思っていました。
こんなにも早く大の里の等身大パネルが作られたのは、正直に言いますと驚きです。それほど期待が大きいということですよね。
地元力士のパネルは石川県が設置
地元力士の等身大パネルは、コロナ禍で観光業界が苦しんでいる時期に、石川県を訪れる観光客への“おもてなし”の一環として設置されました。
石川県出身の力士の多くが金沢市以外の出身であることから石川県が設置したのだと思うのですが、石川県が設置ということで、金沢駅だけではなく、のと里山空港と小松空港にも設置されています。
私は、地元力士のパネルを見て観光で訪れる方が喜んでくれるのだろうか、と多少はネガティブに見ていましたが、意外に好評のようで、キャリーバックを持った人たちが3人のパネルの前で記念撮影する姿をよく見かけます。
▼
炎鵬は頑張っています
12月28日付の北國新聞に炎鵬の記事が掲載されていました。幕内に上がった当時は、NHK大相撲サイトの再生ランキングで、連日トップの再生数を記録する超人気力士でしたが、首を痛め三段目の東83枚目まで番付を落としています。
記事によると、首の痛みを抱えながら臨んだ十両での5月場所で初日から9連敗し、部屋に戻ると、あおむけに倒れたまま動けなくなりました。首から下の感覚がなく、手足がけいれんしました。
最初は冗談かと思って笑っていた仲間たちも状況の深刻さに気付き、病院に運び込まれました。診断は脊椎損傷。元横綱・白鵬の宮城野親方からも引退を勧められましたが、再起を目指して今月上旬から稽古を再開しました。
大相撲ファンの私としては、小さい身体で巨漢力士を打ち負かす炎鵬こそが「職人の街・金沢」が誇る力士だと思っていますので、ぜひ再起してもらいたいものです。
KANAZAWA Topics
金沢駅の関連ページ
金沢駅の見どころ
・もてなしドームと鼓門は外観から入る街・金沢駅の象徴
・やかんのオブジェに噴水時計。金沢駅で見られる面白さ
・金沢駅の「あんと」は和菓子の老舗が集う“おみやげ処”
金沢駅から観光名所への行き方
・金沢駅から主要な観光名所への行き方
・金沢駅から近江町市場への行き方
・金沢駅から金沢城公園への行き方
・金沢駅から兼六園(金沢21世紀美術館)への行き方
・金沢駅からひがし茶屋街(主計町)への行き方
・金沢駅から長町武家屋敷跡(にし茶屋街)への行き方
主要な観光名所は8つ+金沢駅
金沢駅 | 兼六園 | 金沢城公園 | ひがし茶屋街 | にし茶屋街 | 主計町茶屋街 | 長町武家屋敷跡 | 金沢21世紀美術館 | 近江町市場
▼