金沢の観光名所#+1
金沢駅に降り立った観光客の方が最初にカメラを取り出すのは、駅の東口 (兼六園口)を出てすぐのところです。前方には木で作られた「鼓門」がそびえ、上を見上げると透明なガラス製の「もてなしドーム」が覆っています。
かつての金沢駅はグレーのコンクリート造りの地味な駅舎でした。現在の駅舎となったのは2005年3月のことです。北陸新幹線の金沢への延伸を見込んで再開発されたのですが、実際に北陸新幹線が乗り入れたのは、ちょうど10年後の2015年3月でした。
2005年当時、私は東京で暮らしており、お正月休みで帰省の折に初めてこの駅舎を見た時には「こんなところにお金をかけちゃったの!?」と思ったものです。また「やっぱり金沢の人って見栄っ張りだね」とも思いました。
それが今では金沢の観光名所のひとつとなりました。
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写真を見て金沢駅だと分かるものを
金沢駅の東口が再開発される際、プロジェクトメンバーの中には、金沢駅の外観に巨額の資金を投じることに反対の人もいました。2代前の市長だった山出 保氏は、反対する人に対して次のように述べたと聞きます。
「皆さんは新幹線の駅の写真を見て、どこの駅か分かりますか。分かるとすれば、せいぜい東京駅くらいでしょう。将来、新幹線が乗り入れる金沢駅は、写真を見て“金沢駅”だと分かるものを作らないかん」
今にして思うと、当時の市長さんの言葉は正しかったですね。
鼓門は能の鼓をイメージしています
金沢駅の名物は「鼓門&もてなしドーム」です。鼓門は日本の代表的な伝統芸能である「能」に使用される鼓をイメージしています。金沢では古くから能が盛んな土地で、中学校の課外活動の一環として、学校ぐるみで石川県立能楽堂での団体鑑賞を行なっています。
私も中学時代に一学年全員で先生に引率されて観劇したことがあります。私自身は実際に能を鑑賞した時には退屈でしたが、地元の伝統芸能が今も受け継がれています。
もてなしドームは巨大な雨傘
東口広場を覆うガラス製のドームは巨大な雨傘をイメージして作られたもので、「もてなしドーム」と名付けられています。石川県は全国で最も年間降雨日の多い県で、金沢には “弁当忘れても傘忘れるな” という言い伝えがあります。
この透明なドームには、雨の多い金沢にお越しになった観光客の皆様が、少しでも雨滴を避けることができるようにとの “おもてなし” の気持ちが込められています。
金沢駅の見どころ#1
もてなしドームと鼓門は金沢駅のシンボル
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世界で最も美しい駅のひとつ
私は「金沢駅が世界で最も美しい駅と言われている」ということを耳にしたのは、石川県のテレビ局のローカルニュースでした。
その時には、また自分たちで都合の良いことばかり言ってと思ったのですが、よくよく聞いてみると海外の旅行雑誌が選んだのだとのこと。その雑誌とは米国の『トラベル&レジャー』誌です。
インターネットで調べてみると、同誌は米国の大手旅行雑誌であるとか、世界で最も影響力のある旅行雑誌のひとつと紹介されています。また、富裕層に人気のある月刊旅行誌だとも記されています。
そのような権威のある旅行雑誌が、金沢駅を「世界で最も美しい駅のひとつ」の選んでくれたのです。日本から選ばれたのは金沢駅だけでしたので、少なくとも同誌の編集者に、日本では金沢駅が最も美しい駅だと思っていただけたわけです。
トラベル&レジャー誌が選出した14駅
駅名(国・都市) |
アントワープ中央駅(ベルギー) |
セント・パンクラス駅(イギリス・ロンドン) |
CFMマプト中央駅(モザンビーク) |
シルケジ駅(トルコ・イスタンブール) |
サザンクロス駅(オーストラリア・メルボルン) |
金沢駅 |
アトーチャ駅(スペイン・マドリード) |
ユニオン駅(アメリカ・ロサンゼルス) |
チャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅(インド・ムンバイ) |
サン・ベント駅(ポルトガル・ポルト) |
ユニオン駅(アメリカ・ワシントンDC) |
バリ北駅(フランス) |
クアラルンプール駅(マレーシア) |
グランドセントラル駅(アメリカ・ニューヨーク) |
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お楽しみは噴水時計&やかん
金沢へお越しになる方は、金沢に加賀百万石の城下町というイメージを抱いて訪れる方が多数派だと思いますが、この街は、現代アートで人気の金沢21世紀美術館(通称:21美)の街でもあります。
そのことを象徴するように、駅前の広場には “やかん” が転がっているオブジェが置かれています。
地元では「やかんのオブジェ」として知られるこの個性的な作品は、金沢が実施した美術作品のコンクール「国際コンペティション2006」の最優秀賞に選ばれた作品です。東口を出て左手にあります。
金沢駅の見どころ#2
やかんのオブジェ。金沢駅で見られる面白さ
噴水時計もお忘れなく
観光客の方が金沢の街中へと足を踏み出すところには、小さな噴水を並べたウェルカムボードが設置されています。
グーグルマップでは、このボードは「噴水時計」と記されています。吹き出す水がコンピュータ制御によって時刻表示される仕組みで、ルーティンで「いいね金沢」「ようこそ金沢へ」「WELCOME」「KANAZAWA」のメッセージが表示されます。
石川県の音楽の殿堂
金沢駅の東口を出て右手に行くと、石川県の音楽の殿堂・石川県立音楽堂があります。ここは金沢市に本拠地を置く管弦楽団の「オーケストラ・アンサンブル金沢 (OEK)」のホームステージです。
また、石川県立音楽堂では、金沢の三茶屋街として知られる、ひがし茶屋街、にし茶屋街、主計町茶屋街の芸妓さんが総出演する「金沢おどり」が毎年9月に開催されます。
Check
・金沢駅から主要な観光名所への行き方
・金沢駅からバスで観光を開始される方へ
おみやげコーナーも充実
駅でのお楽しみと言えばお土産ですよね。金沢駅には“おみやげコーナー”の「あんと」があります。金沢弁でありがとうを「あんやと」と言うことから、方言を縮めて「あんと」と名付けられました。
多くの駅のお土産コーナーでは、名産品のセレクトショップのような感じで、複数のメーカーの商品が同じ陳列棚に並べられていることが多いと思いますが、金沢駅のお土産コーナーは、デパ地下のように各メーカーのブースが独立しています。
職場向けにはリントのおみやげ処
あんとの向かい側に位置する「リント」には、もう1カ所の「おみやげ処」があります。こちらはコンビニのような雰囲気の店舗で、1箱にいっぱい入っている大人数向けのお土産を買いたい方にお勧めです。
どうぞゆっくりとお買い物を楽しんでください。
金沢駅の見どころ#3
「あんと」は金沢で最後の“おみやげ処”
NEXT - もてなしドームと鼓門は金沢駅ならではの景観
金沢駅の関連ページ
・金沢駅-金沢で最初に目にする景観は世界で最も美しい駅
金沢駅の見どころ
・もてなしドームと鼓門は外観から入る街・金沢駅の象徴
・やかんのオブジェに噴水時計。金沢駅で見られる面白さ
・金沢駅の「あんと」は和菓子の老舗が集う“おみやげ処”
金沢駅から観光名所への行き方
・金沢駅から主要な観光名所への行き方
・金沢駅から近江町市場への行き方
・金沢駅から金沢城公園への行き方
・金沢駅から兼六園(金沢21世紀美術館)への行き方
・金沢駅からひがし茶屋街(主計町)への行き方
・金沢駅から長町武家屋敷跡(にし茶屋街)への行き方
主要な観光名所は8つ+金沢駅
金沢駅 | 兼六園 | 金沢城公園 | ひがし茶屋街 | にし茶屋街 | 主計町茶屋街 | 長町武家屋敷跡 | 金沢21世紀美術館 | 近江町市場
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