石川門、河北門、橋爪門は金沢城を守った三御門

金沢城公園の見どころ#3

加賀藩主・前田家の居城であった金沢城公園は、2001年3月に「菱櫓・五十間長屋・橋爪門続櫓」が復元され、観光地としての第一歩を踏み出しました。

金沢城は、1871年(明治4年)から終戦までは帝国陸軍の管轄となり、終戦後は金沢大学のキャンパスが置かれたことから、21世紀になって、ようやく金沢の一般市民も城内を見学できるようになったわけです。

その後、河北門、いもり堀、橋爪門二の門、玉泉院丸庭園が復元され、何とかお城として観光客の方にお見せしても恥ずかしくないレベルになりました。

金沢城には三御門と呼ばれる3つの門があります。石川門、河北門、橋爪門です。それぞれ「いしかわもん」「かほくもん」「はしづめもん」と読みます。

石川門の監視用の櫓

金沢城公園の見どころ#1

金沢城公園が3分でわかる画像集



金沢市民に親しまれてきた石川門

三御門の中で金沢の人たちに一番知られているのが、兼六園と直結している石川門です。現在の石川門は表門のような位置付けになっていますが、元々は前田家の本宅から私庭(兼六園)へと通じる搦手門(からめてもん/裏門)でした。

現在の石川門は1788年(天明8年)に再建され、1881年(明治14年)の大火災では焼失を免れ今日に至っています。なお、石川門は1950年(昭和25年)に国の重要文化財に指定されました。

石川門は一の門を入ると直角に曲がって二の門がある枡形門の形状となっています。藩主の住居である二の丸御殿から離れていく方向に曲がっているのが興味深いところです。

人が通らない瞬間が滅多にない石川門

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三御門は「二の丸御殿」の防御施設

加賀藩の初代藩主・前田利家は、敷地の中で最も高い位置に五層の大きな天守閣を建てたと伝えられています。しかし、残念ながら江戸時代が始まる前年の1602年(慶長7年)に落雷によって焼失しました。

その後、本丸には天守閣ではなく御殿が建てられましたが、1620年(元和6年)と1631年(寛永8年)の2度にわたって火災で焼失した後は、二の丸に藩主の住まいが造営されました。それが二の丸御殿です。

金沢城の三御門は、藩主が暮らす二の丸御殿を防御するために設けられた門です。

まず「二の丸」と「三の丸」の間に橋爪門を設けました。そして、新丸から三の丸に入るところに河北門を、兼六園から三の丸に入るところに石川門を置き、万全の警備体制を敷きました。

新丸広場から見る河北門
橋爪門

橋爪門は御殿を守る最後の砦

二の丸御殿の造営と同時に創建された橋爪門は、1881年(明治14年)の大火災で焼失後、2015年3月の北陸新幹線の開業に合わせて復元されました。

橋爪門の前には内堀があり、アーチ型の橋を渡って橋爪門へと入っていきます。この橋は金沢城公園の中でも人気の撮影スポットのひとつで、橋爪門をバックに、橋の上でポーズを取ってカメラに納まる姿をよく見かけます。

一の門を入ると右手に壮麗な二の門があり、見上げると三層建ての橋爪門続櫓がそびえています。さすがに藩主の住まいに辿り着く最後の関門だけあって、厳重な警備だったことが伺えます。

橋爪門の前にある橋は人気の撮影スポット

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河北門のスロープは絶好の撮影スポット

新丸から三の丸への境界に設けられた河北門は、火災によって焼失したわけではなく、戦前の帝国陸軍によって取り払われていましたが、2010年(平成22年)に復元されました。

人為的に取り払われたということは、河北門が邪魔になる位置にあったということなのでしょう。そのような観点で見ると、河北門は侵入者を防ぐべく、主要な施設の真ん中にデンと構えているように見えます。

なお、河北門では2階の櫓の中を無料で見学できます。また、見学者用のスロープからは五十間長屋や新丸広場が一望でき、金沢城公園の中でも “知る人ぞ知る” 撮影スポットとなっています。

河北門の見学用スロープからの眺め

金沢城公園の見どころ#2

ひがし茶屋街と近江町市場へは河北門から

河北門から下ると新丸広場に出ます。河北門からまっすぐに進むと金沢城の正門の大手門です。金沢城公園から主計町茶屋街、ひがし茶屋街へ行かれる方は、大手門から出るのが一番近いルートです。

また、近江町市場へ行かれる方は、河北門から新丸広場に出ると左手に広大な芝生の広場がありますので、芝生を対角線上に進み黒門から退城すると、近江町市場の十間町口まで5分ほどで到着します。

河北門

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金沢では、1周約4.3kmの百万石通りが観光エリアです。金沢城公園~兼六園~21世紀美術館は隣接し、ひがし茶屋街と主計町は隣町です。近江町市場や長町武家屋敷跡へもご近所へ行くような感覚です。

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バス移動では北陸鉄道バスの「1日フリー乗車券」をお買い求めください。料金は800円です。路線バスの210円区間と金沢周遊バスを購入日に何度でも利用できます。ほとんどの観光名所がカバーできます。

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金沢駅は観光名所が集まる中心部から少し離れています。1泊の場合は駅チカの方が安心できるかと思いますが、2泊以上の場合は香林坊、片町、武蔵ヶ辻などの繁華街に宿泊する方が圧倒的に便利です。

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金沢観光ガイド 南 武志

観光客の方が「ひがし茶屋街」の最寄りのバス停に並ばれているのを見て、兼六園も近江町市場も歩いて10分なのに…と思ったことが、このサイトをはじめたキッカケでした。 金沢の街は歩いて回れます。自分だけの観光プランで城下町・金沢を満喫してください。

2017年5月6日