兼六園の春の風物詩「カキツバタ」が壊滅的に

本日は、兼六園のちょっと残念な話題をお届けいたします。

兼六園の春の風物詩となっている「カキツバタ」がほぼ壊滅状態になっています。兼六園の管理事務所に聞いたところでは、カキツバタが植物の病気に罹ったことで現在の状態になったのだそうです。

また、カキツバタに元気がなくなってきたのは2020年～2021年あたりからで、対策はしているのだけれど効果が出ていないのだとのことでした。

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カキツバタは兼六園の象徴

日本三名園のひとつに数えられる兼六園。国内有数の名園は、四季折々の美しさで金沢の人たちの生活に潤いを与えてきました。

長く厳しい冬が終わると、ツバキ、桜、ツツジ、サツキが春から初夏にかけて順に満開となります。夏の緑一色の景観を経て、晩秋には山崎山のモミジが真っ赤に染まります。そして、冬になると、園内の松の木には雪吊りが施されます。

5月中旬から下旬にかけて兼六園の主役となるのが、曲水と呼ばれる小川で咲き誇るカキツバタです。そして、水辺のカキツバタから河岸に上がったところに桃色のサツキが彩を添えます。私自身も、5月の兼六園が一番好きです。

カキツバタは春の兼六園の風物詩でもありました。

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2022年頃から満開の時期が遅く

思い返すと、私が最初にカキツバタの異変に気付いたのは2022年でした。それまで、私の中ではカキツバタは5月に咲く花だったのですが、2022年は開花が遅れ6月上旬に満開になったのです。

私は石川県外からのお客様の観光ガイドをすることがありますが、当時、5月最後の日曜日に予定されていたお客様には「兼六園ではカキツバタが見頃ですよ」と期待させていたにもかかわらず、全く咲いていなくて申し訳なく思いました。

その代わり、6月上旬にご案内したお客様に満開のカキツバタをご覧いただくことができ、お客様は運が良いですねとお伝えしました。

当時は異常気象の影響で開花が遅れたのかなと思い「異変」とまでは思わなかったのですが、今にして思うと、3年前からカキツバタに異変の兆候があったのかもしれません。

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コロナ禍が影響しているのかも

カキツバタに元気がなくなってきたのが2020年～2021年頃という話しを聞くと、もしかすると、コロナ禍が影響しているのかもと思ってしまいます。その時期は兼六園がコロナの感染拡大防止のため長期休園となっていたからです。

新型コロナウィルスの第1波だった2020年の春は、石川県が特別警戒県に指定されたことで兼六園が臨時休園となりました。また、東京五輪の2021年の春には金沢市が「まん防」に指定され、2年連続で5月が休園となりました。

もしかすると、その頃は草花を管理する造園担当者の出勤が少なく、カキツバタまで手が回らなかったのかもしれませんね。

陸上の花は従来どおりです

私は植物に関しては全くの素人ですが、ひとつ推測できるのは、兼六園の小川を流れる水が原因ではないかということです。

と言いますのは、影響が出ているのは水辺に咲くカキツバタだけで、陸上に咲いているツバキ、桜、ツツジ、サツキ、モミジなどは例年通りに綺麗に咲いているからです。

とにかく、来年の5月には兼六園の曲水にカキツバタが満開になることを願っています。

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