瓢池は神秘的な雰囲気を醸し出す幽邃の池

蓮池庭 (れんちてい)

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兼六園の見どころ vol.4

兼六園は広大な日本庭園のエリアと、木々が生い茂る傾斜地エリアに分かれます。

メディアでよく紹介されるのは広大な日本庭園のエリアですが、このエリアは藩政末期の1800年代に作庭されました。一方の傾斜地エリアは、5代藩主・前田綱紀が1676年に作庭を開始したと伝えられています。

そして、1822年(文政5年)に兼六園と名付けられるまで、この庭園は蓮池庭(れんちてい)と呼ばれていました。

金沢城公園と隣接する桂坂口か、金沢21世紀美術館に近い真弓坂口から入園すると、広大な日本庭園のエリアまでかなり急な上り坂が続きます。傾斜地にある蓮池庭エリアは、さしずめ本編の前の予告編といった感じです。

真弓坂から見渡す瓢池

兼六園が3分でわかる画像集

蓮池庭エリアの見どころは瓢池

蓮池庭エリアの一番の見どころが瓢池(ひさごいけ)です。兼六園の正門とされる蓮池門口を入って、すぐ左前方に位置しています。

ことじ灯籠のある霞ヶ池に比べれば一回り小さいものの、傾斜地に残る豊かな自然に佇む景観からは、神秘的な奥ゆかしさが漂ってきます。6つの景勝を兼ねる兼六園においては、幽邃(ゆうすい)の池と言うことができるでしょう。

蓮池門口を入って左前方が瓢池です

兼六園の見どころ vol.5
それぞれの個性を持つ兼六園の7つの入場口

カメラが趣味の方は晴れた日の夕方

瓢池は傾斜地に造られた池ということで、背後には小立野台地の木々が鬱蒼と生い茂り水面に映し出されています。小立野台地の山肌が西側を向いていることから、夕刻が近づくと緑の木々に陽光が降り注ぐようになります。

瓢池でまず目につくのは翠滝(みどりだき)と呼ばれる、高さ6.6m、幅1.6mの人工の滝です。翠滝の特徴は水の落下地点に “滝つぼ” ではなく石が置かれていることで、石に弾ける水の音が静寂に響いています。

日暮橋(ひぐらしばし/右)と汐見橋(奥)

瓢池には、汐見橋(しおみばし)という木橋と、日暮橋(ひぐらしばし)という石橋が架かっています。

日暮橋からは浮島へ渡ることができます。浮島には海石塔(かいせきとう)と呼ばれる高さ4.1mの六重の塔が設置されている他、撮影用のベンチが置かれています。この浮島は瓢池の中でも最高の撮影スポットです。

海石塔については、3代藩主・前田利常が、金沢城の玉泉院丸庭園に造った13層の石塔の一部を移したという説と、加藤清正が朝鮮出兵の際に持ち帰った塔を豊臣秀吉に献上し、秀吉から前田利家に贈られたという説があります。

翠滝と海石塔(右)は瓢池の名物です

風流を感じる茶室・夕顔亭

瓢池には兼六園で最古の茶室である夕顔亭があります。

夕顔というのは瓢箪の旧い名称で、茶室内に瓢箪の透かし彫りがあることから名付けられました。現在は、この茶室は使用されておらず、茶室の前に置かれた名工・後藤程乗の作による手水鉢が、おもてなしの場を偲ばせています。

夕顔亭

芥川龍之介が宿泊した三芳庵

瓢池のほとりに三芳庵(みよしあん)という茶店があります。三芳庵には本館と水亭があり、水亭は瓢池に浮かんでいるようです。芥川龍之介が友人の室生犀星に招かれて金沢を訪れた際に、犀星が用意した宿が三芳庵の別荘でした。

芥川龍之介が泊まったとされる三芳庵の別荘は老朽化により取り壊されましたが、文学がお好きな方でしたら、池を間近に眺め、滝の音や鳥のさえずりに耳を澄ませ、抹茶と和菓子を味わいながら文豪を偲ぶのもいいでしょう。

三芳庵の水亭

兼六園の見どころ vol.6
茶店での抹茶と和菓子は兼六園の楽しみの一つ




古びた趣きを漂わせる常磐ヶ岡

風景写真を撮る際に、人がいなくなる瞬間を待たなければならないほどの賑わいを見せる兼六園の中には、ほとんど人が歩かないエリアがあります。

そのエリアが常磐ヶ岡(ときわがおか)です。歩く人が極端に少ない理由は雑木林のようだからです。傾斜地には樹齢を感じる木々が生い茂り、細い遊歩道は山道にあるハイキングコースのようです。

古びた趣きの中に佇む黄門橋

ネーミングには昔の人の感性が

常磐ヶ岡を散策していると、黄門橋(こうもんばし)、獅子巌(ししいわ)、白龍湍(はくりゅうたん)などの風情のある名前を記した木製の立て札を見かけます。

黄門橋は噴水の右側にある脇道を上ったところにあります。石で作られたアーチ状の橋で、橋の向こうには鬱蒼とした雑木林が広がっています。ちなみに黄門橋の名前は明治時代に付けられたものです。

その黄門橋を渡ったところにあるのが獅子巌です。兼六園には獅子巌、虎石(とらいし)、龍石(りゅうせき)と生き物に似ていることから名付けられた石が3つあります。

獅子巌

獅子巌については、言われてみればライオンに見えないこともありませんが、ごく普通の石です。「獅子に見える?」などとは言わずに、この石を獅子に似ているとした想像力を感じていただければと思います。

白龍湍とは霞ヶ池から瓢池へと続く傾斜地を流れ落ちる急流のことです。水面に空が白く写り、川底の石が鱗のように見えます。白龍湍の案内板を見た後に水の流れを眺めると “白い龍” にも思えてきます。

白龍湍

兼六園の見どころ vol.1
六つの景勝を兼ねる兼六園の歴史と由来

日本最古の噴水は兼六園にあります

兼六園の水辺で忘れてはならないのが日本最古の噴水です。

この噴水は霞ヶ池の裏手の傾斜地に位置しており、霞ヶ池から石管で水を落とし、高低差による自然の水圧で水が噴き出るように作られています。ちなみに噴水の高さは約3.5mで、霞ヶ池の水位によって吹き上げる高さが変わります。

街中の噴水は絶えず水が噴出されることはあまりないと思います。

電気料や噴出される水の水道代、さらには夜間の騒音問題もありますので、どこかのタイミングで人為的に停止するのが一般的だと思いますが、兼六園の噴水は自然の力を利用していますので、24時間停止することはありません。

噴水では運が良い時には虹が見えます

金沢の観光名所は1日で回れます



蓮池庭は金沢城を守る砦でした

地元の北國新聞社が発行している兼六園の解説書によると、作庭当時の兼六園は、金沢城への侵入を阻止する防衛の役割を担っていたそうです。

金沢城は小立野台地の先端に築かれたお城で、北、西、南の3方向は平地が広がっていることから守りやすいのですが、東側の小立野台地から攻撃されることが弱点とされていました。

とはいえ、その頃の前田家は、最大の外様大名としてまだまだ幕府に睨まれる存在で、表立って防御用の砦を築くと謀反を疑われる情勢でした。そこで、5代藩主・前田綱紀は傾斜地を庭園にすることで守りを固めたのです。

傾斜地に樹木を生い茂らせ、池を掘れば敵の大群を足止めさせることができます。そして、対外的には茶室を設けて客人をもてなし、風流に耽る藩主というイメージを醸成させることで、幕府からの疑いの目を逸らしたのでした。

直進すると瓢池、右に行くと黄門橋~噴水へ

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