成巽閣・金城霊沢・金沢神社は兼六園のプラスワン

成巽閣 (せいそんかく)

兼六園の見どころ vol.7

兼六園のセールスポイントは、その日であれば何度でも入園・退園ができることです。そのことから、朝の兼六園と夕方の兼六園を見ることもできますし、料金所の近くのちょっと気になるスポットを見に行くこともできます。

大多数の入園者にとって最も奥に位置する料金所である随身坂口の周辺には、成巽閣、金沢神社、金城霊沢という3つのスポットが隠れています。

成巽閣(せいそんかく)は日本建築や庭園にご興味のある方に、金沢神社は御朱印集めが趣味の方に、金城霊沢(きんじょうれいたく)は歴史がお好きな方におすすめのスポットです。

随身坂口

幕末に建てられた奥方御殿・成巽閣

日本三名園のひとつとして知られる兼六園は、金沢城を居城とした藩主・前田家の庭でした。時代とともに少しずつ敷地が拡げられていき、幕末には兼六園の奥に御殿が造られました。それが国の重要文化財に指定されている成巽閣です。

成巽閣は1863年(文久3年)に建設された御殿で、13代藩主の前田斉泰が、自らの義母で12代藩主・前田斉広の奥方であった眞龍院の住まいとして造営した建物です。女性の住居であることを示す赤門が兼六園からの目印です。

兼六園との境界には奥方住居の目印・赤門が

眞龍院の実家の御殿が「辰巳殿」と呼ばれていたことと、この御殿が金沢城の辰巳の方角に位置していたことなどから、建築当初は「巽御殿」と呼ばれていました。

その後、1874年(明治7年)に、元藩主となった斉泰が「成巽閣」と改め今日に至っています。

建物は2階建ての和風建築で、1階には来客との面会が行なわれた「謁見の間」をはじめ、寝室であった「亀の間」、居間として使用されていた「蝶の間」など、「○○間」と名の付くお部屋が8室あります。

また、「鮎の廊下」「貝の廊下」「つくしの廊下」「万年青(おもと)の廊下」の4つの廊下が設けられています。廊下は鴬張りで、本来は防御装置であるウグイスの鳴き声もお洒落に聞こえてきます。

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つくしの縁庭園

兼六園が3分でわかる画像集




成巽閣の見どころは日本庭園

兼六園に隣接している成巽閣では綺麗な日本庭園も見どころのひとつです。

邸内には「つくしの縁庭園」と「万年青の縁庭園」の2つの庭園があります。いずれの庭園も辰巳用水から引かれた小川に灯籠が置かれ、松の木が日本的な曲線美を演出しています。

成巽閣の庭園の縁側には毛氈(もうせん)が敷かれており、縁側に腰を下ろしてゆっくりと庭園を眺めることができます。余談ですが、私が成巽閣を訪れた時には、2人のフランス人女性が縁側に座って、かなり長い時間にわたって庭園を眺めていました。

日本人の私は「せっかく旅行に来たのに、ずっと座っててどうするの!?」と思いますが、ヨーロッパの人は贅沢なまでに時間をゆったりと使いますよね。

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万年青の縁庭園

成巽閣の利用案内

入館料
企画展  一般・大学生 700円、中高生 300円、小学生 250円
特別展  一般・大学生 1,000円、中高生 400円、小学生 300円
開館時間
午前9時~午後5時(入館は午後4時30分)
休館日
毎週水曜日(水曜日が祝日の場合は翌平日)、年末年始、展示替えの期間

幕末の動乱期でも御殿を建てた加賀藩

前述のとおり、成巽閣が建てられたのは明治維新の直前の1863年です。

歴史を紐解くと、1859年(安政6年)のペリーの浦賀来航以降の江戸は、倒幕の動きも相まって大騒ぎだったと社会の授業で教わりましたが、幕末の激動期にあっても、金沢では華やかな御殿を建てるだけの金銭的余裕があったということです。

私の子供の頃、日本海側の地方は “裏日本” と呼ばれていました。東京で30年暮らしていた私には良くわかるのですが、確かに表日本と裏日本はお互いに無関心ですよね。

なお、写真撮影については建物の外観と庭園の撮影は許可されていますが、室内は全面的に撮影禁止となっています。

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兼六園から入ってここまでは無料ゾーンです

兼六園の見どころ vol.3
曲水が彩る兼六園の水辺は日本庭園の名脇役

人気スポット+城下町の隠し味

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金沢神社と金城霊沢は兼六園の隠し味

金沢神社と金城霊沢は、随身坂口を出たところに位置しています。

2つとも元々は兼六園の敷地に作られたのですが、1976年(昭和51年)に兼六園が有料化される際に、神社にお参りするのに入園料は取れないよねということで、成巽閣と金沢神社の間に料金所が設けられました。

元々が兼六園の敷地ということもあって、このあたりは園内の景観と一体化しています。このことから、随身坂口の周辺では料金所がわからずにウロウロしている観光客の方を見かけます。

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金沢神社の周辺は兼六園と一体化しています

兼六園の見どころ vol.5
それぞれの個性を持つ兼六園の7つの入場口

金沢神社の御朱印には金箔が

随身坂口を出てすぐ左手にあるのが朱色に染められた金沢神社です。ここは前田家の祖先である菅原道真を祀った神社で、今では金沢の受験生たちの合格祈願の神社となっています。

金沢神社の楽しさのひとつが御朱印です。金沢の名がついた神社らしく御朱印に金箔が載っています。御朱印集めが趣味の方は、御朱印帳を忘れずにお持ちになるといいでしょう。

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金沢神社

金沢の地名の由来・金城霊沢

金沢神社の鳥居のすぐ近くには、金沢の地名の由来となった金城霊沢があります。はるか昔、金沢では砂金が採れたそうです。そして、小川で砂金を洗ったことから「金洗いの沢」と呼ばれ、それが縮まって金沢となりました。

金城霊沢には今も泉が湧き出ています。新幹線開業後の金沢には、欧州からの観光客が泉にコインを投げ入れる「金沢版トレビの泉」がいつくかありますが、金城霊沢にも投げ入れられた小銭が見られます。

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金城霊沢

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