2020年1月16日付の北國新聞に、2019年に兼六園を訪れた外国人観光客数の記事が掲載されていました。
記事によると、昨年1年間で兼六園を訪れた外国人観光客は47万5,020人で、前年比10.9%の増加となり、政府が1月10日に発表した日本全体での伸び率(2.2%)を上回りました。
国・地域別でみると、最も多かったのは台湾で、16万4,325人が訪れました。次いで中国の4万4,468人、香港の3万7,602人と続きました。
紙面では、中国は日本の地方都市を巡る個人旅行がブームとなっていることが入園者数を押し上げたと分析。ちなみに、小松~上海便は10月27日から2便が追加され週6便運航となり、小松~香港便は4~10月の夏ダイヤの定期便が初めて就航しました。
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ラグビーW杯への出場国からが増加
ラグビーW杯期間中は試合観戦と石川旅行を組み合わせたツアーが催され、出場国からの来訪増につながりました。
中でも、ベスト8となったオーストラリアが2万1,294人(36.4%増)、準優勝のイングランドなど4チームが参加した英国が1万4,900人(34.7%増)と大きく伸びました。
なお、昨年の日本人を含めた全体の入園者数は、前年比3,968人増の275万4,074人でした。前年を上回ったのは3年ぶりのことです。
2018年 兼六園の国別入園者数
国・地域 | 入園者数 | 増減率 | 訪日客全体 |
台湾 | 164,325 | 2.8 | 4,890,600 |
韓国 | 10,591 | ▲21.8 | 5,584,600 |
中国 | 44,468 | 23.0 | 9,594,300 |
香港 | 37,602 | 2.0 | 2,290,700 |
タイ | 12,111 | 30.0 | 1,319,000 |
マレーシア | 8,041 | 3.2 | 501,700 |
シンガポール | 8,333 | 5.3 | 492,300 |
インドネシア | 7,298 | ▲11.2 | 412,800 |
アメリカ | 30,271 | 21.7 | 1,723,900 |
フランス | 18,442 | 13.1 | 336,400 |
スペイン | 14,155 | 19.8 | 130,200 |
イタリア | 21,254 | 19.8 | 162,800 |
ドイツ | 8,394 | 25.1 | 236,500 |
イギリス | 14,900 | 34.7 | 424,200 |
オーストラリア | 21,294 | 36.4 | 621,800 |
ニュージーランド | 1,936 | 57.1 | ---- |
その他 | 51,605 | 18.4 | ---- |
合計 | 475,020 | 10.9 | 31,882,100 |
※北國新聞 2020年1月16日付に掲載
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北陸では突出も全国的に見ればまだまだ
兼六園への外国人の入園者数は、毎年、1月中旬に北國新聞をはじめとする地元メディアで報道される数値です。
国内からの旅行者でしたら、兼六園に寄らない人もいるかもしれませんが、海外から来た人は間違いなく兼六園は行くでしょうから、兼六園への入園者数と金沢への外国人旅行者数はイコールに近いと思います。
日本政府観光局(JNTO)が発表した2019年の外国人訪日数は、速報値では3,188万人とのことです。これで見ると、金沢は海外から訪れる人が増えたと言っても、2%もありません。そう考えると、まだまだですね。
他の都市ではもっと増えたのかも
北陸3県では金沢独り勝ちの状態が続いていますが、北海道、松本、青森などでは、金沢と同じくらいか、あるいは金沢以上に外国人観光客が増えているのかもしれません。
また、W杯効果においても、試合会場となった静岡や大分の経済効果は、金沢と比べ物にならないほど大きかったのではないでしょうか。
ラグビーのW杯効果をひとつ挙げるとすれば、英国の夕刊紙であるイブニング・スタンダード紙が、「2020年、最も魅力的な旅行先」として世界の9都市を紹介する中に金沢が入ったことですかね(笑)。
同紙は金沢を「京都と同じ魅力がすべて揃っていながら、あの人混みがない場所」と紹介してくれました。
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伊・仏・西の比率が大きい金沢
上記の表には、兼六園の外国人入園者数、増減率とともに、日本全体の訪日客数を記載しました。ご覧いただいてお分かりのとおり、金沢はイタリア、フランス、スペインといった欧州のラテン系の人たちが多く訪れています。
一方で、東アジアの国々から金沢を訪れる人は、日本全体の数字に比べて桁が2つ違います。台湾だけは多く訪れてくれていますが、これは台湾の烏山頭ダムの建設で台湾の人たちから尊敬されている八田與一氏が、金沢市出身であることが大きな理由です。
中国、韓国、香港から金沢を訪れる人が少ないことについては、私なりに以下のように推測しています。
おそらく、日本から近い国の人たちから見ると、日本と言えば太平洋側なのでしょう。仙台~東京~名古屋~京都~大阪~神戸~広島~福岡などが訪れる都市の候補なのだと思います。
確かに、私も韓国へ旅行に行くことがあれば、ソウル~釜山の間でどこに行こうか考えると思います。日本海側の都市は最初から訪れようとは考えないですよね。
欧米の人たちは、日本地図で東京や京都がどこにあるのかも分からない方が多いでしょうから、太平洋側も日本海側も関係なく訪れる都市を決めるのでしょう。
2020年も海外から多くの人が訪れて欲しいものです。
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