21century-work2

Kanazawa-21Century-Museum*1
(Modern Art)

クリエイティビティを刺激する作品の数々

金沢21世紀美術館(通称:21美)は現代アートの作品を展示している美術館で、画家や彫刻家という肩書ではなく、アーティストと呼ばれる人たちの作品が集められています。

まず、建物自体が現代アートの作品のようです。

美術館の建物は妹島和世さんと西沢立衛さんによるユニット『SANAA』によって設計されました。2001年10月の設計完了当時、妹島さんは44歳、西沢さんは35歳という若さでした。そして、21美は2004年のベネツィア・ビエンナーレ金獅子賞に輝きました。

21美は建物自体がアートです

21美は建物自体がアートです

21美の作品の中で最も知られているのは、プールの水の下から人が手を振っている『レアンドロのプール』です。

この作品は、プールの水の下にアクリルが敷かれ、その下が空洞になっています。水の下に人が入れるようになっており、プールの上から見下ろすと、下にいる人が水の中から手を振っているように見えます。

地下1階に設けられている“水中”のスペースには常に多くの人がいます。

“水中”での最高の撮影ポイントは「水中ハシゴ」で、2人以上で水に入っている人たちはハシゴに手を掛けている姿を撮影し合っていますし、中には無人のハシゴを撮影したくて待っている人もいます。

さらに無人のハシゴを撮影している人を気遣って、撮影が終わるのを待っているカップルもいます。小さな“水中”の空間は、日本人の譲り合いの精神で満たされています。

なお、『レアンドロのプール』は、プールの上から見下ろすのは無料なのですが、水の下に入る際には入館料が必要になります。

21美は無料スペースでも十分に楽しめる

金沢21世紀美術館では、建物の外にも現代アートの作品が点在しています。芝生の上には子供たちが遊べるジャングルジムのような作品がある他、大人でも楽しめる参加型の作品や、オブジェのようなベンチが置かれています。

建物の外に屋外展示されている作品をご紹介しましょう。

1.カラー・アクティヴィティ・ハウス(オラファー・エリアソン作)

色の三原色であるシアン(青)、マゼンタ(赤)、イエロー(黄)の丸みを帯びたガラスが渦巻き状になった作品です。この作品の面白いところは、渦巻きの中に入ると自分の姿が太って見えることで、女の子たちが「わっ、おでぶちゃん」と笑い合っている姿が見られます。

赤と黄を合わせるとオレンジに

赤と黄を合わせるとオレンジに

2.アリーナのためのクランクフェルト・ナンバー3(フローリアン・クラール作)

芝生の上に点在する楽器のチューバーのような形をした12個の筒は、どれかがどれかと繋がっており、繋がっている筒同士で相手の声が聞こえるようになっています。

どれとどれが繋がっているのかを探し出すために、建物の周囲では筒に顔を突っ込んでいる姿を至る所で目にします。

どれかがどれかと繋がっています

どれかがどれかと繋がっています

3.ラッピング(LAR/フェルナンド・ロメロ作)

子供向けのジャングルジムをモチーフしたアート作品です。実際に大勢の子供たちがオブジェの中で遊んでいる姿を目にします。

休日には子供たちの姿が多く見られます

休日には子供たちの姿が多く見られます

ひとつだけ不満が。まだまだ爆発していない

金沢21世紀美術館は、各企業・団体やインターネットサイトが行なっている人気ランキングでトップ10に入っていますので、まずは成功と言えるでしょう。

先日、21美で観光客の方が「ここは美術館というよりもお散歩コースなのね」と言っているのを耳にしました。

確かに“美術館”だと思って来られた方には物足りないかもしれませんね。しかし、私は美術という高い垣根を取り払い、アートという名の親しみやすさで市民の憩いの場を創出する、というコンセプトは間違っていないと思います。

ただし、私にはひとつだけ不満があります。それは、まだまだ爆発力が足りないと感じることです。

レアンドロのプールをはじめ、有料スペースに展示されている作品はどれもインパクトを与えてくれる作品ばかりで、確かに“面白い”作品が揃っていることは間違いないのですが、もうひと押し足りないような気がします。

世の中には才能のある若手アーティストがまだまだいるはずですし、ダイヤモンドの原石のような人材がいるはずです。

「何なの、これ!?」と思われるような作品をどれだけ集められることができるのか、また、煌く才能をどれだけ発掘することができるのかということが、これからの金沢21世紀美術館の課題だと思います。

オブジェのようなベンチ

オブジェのようなベンチ

金沢21世紀美術館ホームページ(恒久展示作品)


屋外アート | レアンドロのプール“まるびぃ”を見下ろすスポット | 入場ゲート


金沢21世紀美術館への行き方

近江町市場から | 兼六園から | 金沢城公園から | ひがし茶屋街から | 長町武家屋敷跡から | にし茶屋街から


金沢21世紀美術館の周辺にある「観光してみたいかも」スポット

金沢能楽美術館 | 石川四高記念文化交流館 | 石川県立美術館 | 金沢ふるさと偉人館 | 金沢市立中村記念美術館 | 鈴木大拙館


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金沢21世紀美術館は垣根のない憩いのアート広場