2017年7月17日付の北國新聞に、金沢21世紀美術館(通称:21美)の広場の芝生が、2017年末から張り替えられるという記事が掲載されていました。
“まあるい” 21美の建物の周囲には、市民の憩いの場として芝生の広場が整備されていますが、芝生が枯れて地面が露出する「砂漠化」が深刻になっています。
21美では、2015年3月の北陸新幹線の開業後に来館者が増え、2016年度も過去最多の255万人が訪れており、土が踏み固められて芝が成長できない状況が続いています。
このままでは景観が損なわれるとして、金沢市と21美では、2017年末から2年計画で3,000㎡を張り替える「緑化作戦」を行ない、芝生を復活させるとのことです。
芝枯れで地面が露出する「砂漠化」が深刻
21美は2004年10月の開館当時、「街に開かれた公園のような美術館」をコンセプトに、円柱状の施設を囲む広場に芝生を貼りました。そして、芝生の広場は来館者の休憩の場となってきました。
芝枯れは、特に水はけの悪い兼六園に近いサイドで目立っており、広場を管理する金沢市文化施設課では「たくさんの人が歩くため、芝が根付きにくくなっている」と説明しています。
これまで金沢市では、芝生が薄くなった部分を張り足す応急処置を繰り返してきましたが、ほとんど効果がありませんでした。
開館からの累計で2,000万人を突破した21美の入館者数は、2014年度に年間170万人台となり、2015年度には200万人を超えました。関係者は「新幹線開業後の来館者の増加に比例するように、露出した地面も広がっていった」と話します。
現在、兼六園側以外でも芝枯れが進んでおり、金沢市と21美は根本的な対策として、芝生を全面的に張り替えることとしました。
今年度は兼六園側の1,455㎡、2018年度は残りの1,545㎡で作業を行ないます。来館者への影響が比較的少ない冬に、芝枯れした場所の土を取り除き、春に新しい芝生を張る予定です。
また、根を定着させるため、一部を立ち入り禁止にするとのことですが、広場にも作品が展示されていることから、人工芝の通路を設けて来館者が従来通り作品を楽しめるようにします。
記事には、21美の総務課の「芝生も美術館の一部であり、公園のような美術館をよみがえらせたい」とのコメントが掲載されていました。
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芝生が剥げているのは気になります
金沢21世紀美術館の芝生が剥げてきたことについては、確かに、気になる人にはとても気になってしまうほど地面が剥き出しになっています。実は、私のサイトでも、これまで21美の写真を掲載する際には、芝生が綺麗な写真を意識的に選んでいました。
これは結構悩ましい問題ですね。芝生を張り替えたとしても、大勢の人が歩けば芝生が剥げてくるのは避けられません。解決策としては、芝生の長さをヨーロッパの競馬場くらい深くすることで、少しでも芝生が剥がれるのを防ぐのもひとつでしょう。
北國新聞の記事を読む限り、芝生の根が定着すれば、今と同じように芝生の上を歩くことができるようですが、少なくとも、必要以上に芝生への立ち入りを制限することだけはしないで欲しいと思います。
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